2008年4月8日火曜日

銀座 煙事

銀座7丁目にあるバー「煙事」に行った。店名のとおり美味しい燻製で知られたお店だ。以前、葉巻を楽しめるバーを銀座方面で探していたときにその存在を知ったものの、機会がなく訪ねたことはなかった。

ひょんなことからドアをくぐる機会に恵まれ、短い時間ながらこのお店の様子を垣間見ることが出来た。食べ物のメニューを頼んだところ、メニューはないとの返答。おやおや高飛車系の勘違いバーかと一瞬思ったが、バーテンさんの様子はそんなことはなく、いろいろあるのであえてメニューはないという趣旨だとか。

どんなものが用意できるのか尋ねれば、実に多彩なラインナップを教えてくれる。魚、肉、ごはんもの、麺類まで可能な限り客の要望にこたえるそうだ。それでもメニューがないと聞いただけで、帰ってしまうお客さんもいるらしい。要は客側が最低限の希望を持っていれば、快適に楽しい時間が過ごせそうなお店だ。

アルコールのラインナップもかなりのもの。日本酒や焼酎だって当然のようにある。ハードリカーももちろんゴマンとある。ビールも珍しいラインナップがサーバーからとても丁寧に注がれる。うまく使えれば相当遊べるお店だろう。

名物の燻製を盛り合わせで頼んでみる。ベーコン、鴨、卵、たくあん・・・。みんな実に丁寧にスモークされており、暖かいまま供されるためホッコリおいしい。どれも食べる価値アリ。そのなかでもチーズの燻製が印象的だった。単なるスモークチーズを連想していたが、暖かな状態でトロリ感もあって、シンプルな中にもしっかり個性があって、バーという酒を主役した舞台ではこれ以上ない酒肴として抜群だった。

そのほかタコの燻製もアルコールとの合わせ方で面白い味わい。そしてビックリだったのがオムライス風リゾット。オムライスならぬオムリゾットと呼ぶと雰囲気が伝わりやすいか。フォアグラ入りのクリーム系リゾットがふわっとしたオムレツにくるまれて、特製のソースをまとっている。官能的な味。単純明快にうまい。

今回はまだ暮れきらない早めの時間に訪れた。こんな時間の銀座といえば、個人的についつい鮨、割烹系和食の店ばかり行っていたが、この手の食べ物を夜の魔界へのスタートにするのもとても趣がある。聞くところによるとカレーや日本そばまで頼めるらしい。おまけに実にまっとうな料理水準だという。

とても穏やかで楽しい時間が過ごせた。素敵な女性とともに気取らずにいい夜を過ごしたい向きにはおススメ。

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