2008年6月20日金曜日

銀座の落武者


知り合いに着付けの専門家がいる。その技量にファンが多いようで、銀座にお店も出している。和服のレンタルと着付けを中心に連日かなり繁盛している。

場所柄、平日のお客さんは水商売系の人。銀座の夜の舞台裏が自然と見えてしまうそうだ。

「男の人達って何が楽しくて、あの手の店で大枚はたいてるか理解できない」。いつもそう言われる。

着付け中に携帯にかかってくるお客さんからの電話への出方や、営業コールをする際に突如として別人になる夜の蝶達の実例を面白く聞かせてもらえる。実にためになる。

しょせん、狐と狸みたいな関係が夜の世界の客とプロの関係なのだろう。そこを勘違いすると格好悪いし、スマートではない。でも、勘違いこそが楽しい部分でもある。

まさに「わかっちゃいるけどナントヤラ」の世界。アルコールの不思議な力も加わって、男達の勘違いはいつの世も直らない。
今日載せた画像のように男が考えていることなんてしょせんロクなもんじゃない。

ところで、夕方、銀座8丁目付近で見かける落武者みたいなホステスさんの姿はいただけない。和服の着付けを済ませて、そこから髪をセットしに行く間、平気でザンバラ頭で闊歩しているのだと思うが、あれはNGだろう。

あでやかな着物姿だけに不格好な姿が余計に際だつ。時代劇を見ていると、敗走する落武者が、ちょんまげを落として肩まで乱れた髪を垂らしている描写があるがまさにアレ。

落武者ならともかく、四谷怪談に出てくる幽霊のように見える時もある。あの状態で街を歩ける神経はいかがなものだろう。なんとか先に髪をセットしてから着付けに行ってもらいたい。「落武者禁止!!」という注意書きをアチコチに貼ってみたくなる。

あんまり髪のことを糾弾していると、世界遺産のように保護が必要な私の毛量問題が指摘されそうなので、この辺にしておく。

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