2008年9月18日木曜日

噛んじゃイヤ・・・

先日、一緒に食事をしたオジサンは、健康のため、肥満予防のため、やたらと噛む。何を食べるにも20回だか30回だか噛むようにしているそうだ。

以前にも、よく噛む男を目撃したことがある。同席していた若い男だが、健康バリバリのハツラツ君という雰囲気なのだが、彼のハツラツ感は食べる時も同様で、音が出そうなくらい何でも良く噛んでいる。

よく噛むことは正しいことであり、健康にもいいのだろうが、こういう人々は、なんでもかんでもカツカツと噛んでいる。食べるものによっては、かえってマズくなると思うのだがどうなんだろう。

私が好きな珍味類は、よく噛んで食べるようなものではない。というか、よく噛んでしまっては、味わいが失われるような気がする。

先日、アンキモと白子という最強コンビが同居したひと皿を眺めながら、珍味の味わい方について今更ながら思いを馳せた。

「噛んじゃダメ・・」。その昔、素敵な女性に言われたような気がする。そんなセリフが珍味食いにぴったりだと実感した。

そう考えると、女性と珍味はある意味、非常に似た存在なのかも知れない。

話が脱線しかけた。

私の場合、アンキモとか白子を味わう時、噛むというより、口の中で溶かすような食べ方をしている。

不気味な表現になってしまうが、舌の上に乗せた珍味サマを上の歯の裏側の歯の付け根あたりにこすりつけ、舌の上で攪拌するかのようにジンワリ食べている。

自分で書いていて、なんか不気味だが、こんな食べ方をいつもしている気がする。皆さんも同じなのだろうか、すごく気になる。

ディープキスで刺激されると嬉しい部位!?で味わうから珍味がとても旨く感じるのかも知れない。

美味しいものを「エロティックな味」と例えてしまう私の悪い癖は、このあたりにルーツがあるのだと思う。

次の写真は、自宅近所の焼鳥屋で食べた白レバの刺身。これだって「噛んじゃイヤ」、ではなく「噛んじゃダメ」な食べ物だろう。

優しく口に含んだあと、はかなげな弾力を感じながら、少しだけ歯を立てると旨味がこぼれ出てくる。舌でこねれば旨味があとからあとから溢れ出す。

ヘタなエロ小説のような表現だが、地鶏の白レバって刺身で食べると本当に官能小説のような味わいで、気のせいか身体が火照るほどだ(大げさ)。

お次は、生イクラの握り。塩漬けや醤油漬けにしていない上品な生卵のような生イクラは今の時期だけのご馳走。

私にとって秋の味覚といえば松茸などではなく、生イクラだ。醤油を少し垂らして食べるのもいいが、ただの醤油ではなく、お鮨屋さんの煮きりを少しだけポタポタしてもらう方が、より素材の味わいを感じられる。

これを食べるとき、私の脳からコレステロールという言葉は削除されている。

さて、生イクラも口に入れて乱暴に噛んでしまっては台無しだ。閉じこめられていた蜜の味が一気に爆発してしまうのはもったいない。ゆっくりゆっくり攻めることにしている。

大人なんだから、勢いだけでひと思いに攻めるような無粋なことはしてはいけない。相手のペースを見ながらゆっくり攻めねば。

また脱線しかけた。何を言っているのだろうか。

やはり官能的な食べ物を味わうことは官能的な行為とどこか共通しているように思う。

何が書きたかったんだろう。欲求不満みたいだ。

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