2010年1月22日金曜日

老後の趣味

ふと老後はどんな趣味を持とうかと考える。現役世代から見ればピンとこないが、よくよく想像してみると、無趣味な年寄りになったら毎日毎日退屈の極みだろう。

リタイア後という前提で考えると、収入面の問題もあるので、そうそう金のかかることは出来ない。

趣味の代表格といえば旅行だが、当然、それなりの快適さを求めれば金のかかる趣味の筆頭になる。

読書なんかは現役時代、寸暇を惜しんでその時間を確保するからこそ嬉しいので、時間が有り余っていたら興味を失いそうだ。

酒さえあれば、などと強がっても、そんなに呑めなくなっているはずだし、胃腸も弱っている。

女性を追っかける意欲も常識的には無くなっている。囲碁だ将棋だという世界も中年の頃から始めていないと馴染めないだろう。

絵を描くほどのセンスはないし、合唱団で歌うのも人付き合いが面倒だ。ボランティアに励むほどいい人ではない。

私の一応の趣味は水中写真撮影に酒器集め、葉巻収集、ひとり旅あたりだろうか。

老後に続けられそうなものは無い。潜水中に心筋梗塞を起しそうだし、酒器集めは経済的にキツイうえに酒量を考えると使いこなせない。

葉巻はさすがに引退したいし、ひとり旅は、きっと自殺願望老人とか徘徊老人として通報されてしまいそうだ。

強いて言えば、水中撮影をきっかけにイジっていたカメラを陸上で使えばもっともらしい趣味になりそうだ。

デジカメの進歩でフィルム代、現像代が不要になった今、それなりの機材さえあれば写真撮影は、金のかからない趣味といえそうだ。

昨年暮れにバリ島に行った際、デジタル一眼レフに慣れるために陸上でも結構な枚数のシャッターを押した。

写真撮影で厄介なのは夜景とか夕日とか逆光とか一連の“光”の扱いだろう。フィルム時代なら36枚分すべてが失敗というケースも珍しくなかった。いや、思い込んでいたデータが間違っていればフィルムを何本使おうが全部失敗したわけだ。

デジカメだとその場でチェックして露出やシャッタースピードを調整すれば、シャッターを押すこと5回、10回分のテストで、その場面に適した撮影データがカメラ上でチェックできる。

上の夕陽の写真もそんな一枚。夕陽の名所に陣取りながら適当にシャッターを押して、出来映えをチェック、シャッタースピードを変えたり、あれこれ試しているうちに綺麗に撮れた。

ホテルのエントランスも夜の雰囲気が印象的だったので、スローシャッターを何段階も試したうえで撮ってみた。

手ぶれはしているものの、手持ちで撮ったにしては上出来だ。近頃ハヤリの手ぶれ補正機能のお陰だ。

この時はキャノンのデジタル一眼入門機であるEos・kissX3にトキナーのフィッシュアイズームレンズを着けて撮影。ちっとも凄い機材ではない。それでもイメージ通りの写真が撮れるから技術革新に感謝だ。

満月の夜、ホテルのビーチサイドレストランの気配を撮った一枚も何段階か試したうえで椰子の木に寄りかかって撮影。

この時ももちろん三脚など無い。手持ちだ。木に寄りかかってカメラを固定しただけでナントカなった。一昔前のカメラで通常のISO感度のフィルムしか無ければ絶対に撮れない写真が、イマドキのカメラなら簡単に撮影できる。

老後の趣味になりそうな写真撮影だが、老後を想像すると被写体の問題はある。異国に頻繁に行くわけでもないだろうし、もっと身近な被写体に興味を持てないと続かないだろう。

かといって、公園のハトを追っかけてもすぐに飽きそうだし、女子高生のパンチラを狙えばスケベ老人として逮捕されてしまう。

何気ない日常の中に美しいものを見出すようなセンスを磨かないといけないのだろう。

そんな訓練に励むのは結構大変そうだ。

いっそのこと、どなたかヌード撮影のモデルに立候補してくれないだろうか・・・。

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