2010年9月15日水曜日

コラム

このブログでたまに小難しい話を書くことがある。私がただの酔っぱらいエロオヤジだという事実を隠すために真面目な話を書いているわけではない。

タネあかしをすれば、仕事で書いているコラムがベースだ。わが社の新聞の1面にあるコラム欄に書いた内容を膨らませてここに載せることがある。

新聞記事の基本は事実の客観的報道だが、新聞社自体の考えや主張、各記者の個人的見解などを載せるのがコラム欄。朝日新聞でいえば「天声人語」などがそうしたスペース。

大新聞のコラム欄であれば、執筆担当の論説委員はその業務しかしない。それを書くことだけが仕事。私の場合そんな悠長なことは無理。いろんな業務やら雑用の合間に書くことになる。ヘタすると締切日の夕方になっても書き忘れたままで催促を喰らう。

だから大したものが書けない。と、言い訳をするのもスマートではない。専門新聞なので、ある程度テーマは限定される。何かと苦労する。

まあ、そうはいっても、遊んでいる時にでもふとコラムの題材を思いつくことがあるから、その点ではボケ防止に役立っているのだろう。

旅先の経験が思わぬネタになることも多い。エジプトの博物館が貴重な遺物なんかをオープンに展示している場面に遭遇すれば、「過度な規制」が題材になるし、カリブ海のリゾートが実践していた海洋保護の先進性を見て「環境政策」を書いたこともある。

マレーシアで地方選挙がお祭り騒ぎになっている現場を目撃すれば「投票率問題」を取り上げ、韓国の骨董品国外持ち出し規制でヤバい目に遭えば「文化財保護の重要性」を書いてみる。

遊びといいながら、より良い?紙面作りに役立っているわけだ。そのせいか何か書くたびにネタ元になった旅行費用を会社の経費にできないか考えるのだがさすがにそれは都合が良すぎるか。いや、もしかしたら、一部の費用ぐらいなら経費にしちゃっても税務署が文句を言うことはないかもしれない。

そんなこんだで、今日は最近書いたコラムをそのまま載せてしまおう。民主党代表選がまだ決着していなかった先週の段階で書いたものだ。

何のことはない。沖縄に遊びに行って見聞きした話がベースだ。航空券代ぐらい経費にしてもらえないもんだろうか。



▼基地問題で揺れる沖縄。「戦争は終わっていない」という表現をいろいろな場面で耳にするが、身近にある命の危険という意味では不発弾問題がその最たるものだろう
▼大空襲を経験した東京でも時たま不発弾発見がニュースになるが、沖縄の場合、毎月のようにどこかで不発弾処理が行われている。本土で何気なく暮らしていると想像もできない日常だ
▼当時、沖縄では「タタミ1畳に1発」といわれるほど膨大な量の爆弾が空から降ってきた。本土では国による終戦処理事業として行われた不発弾処理だが、長く米軍占領下にあった沖縄では対策が遅れた
▼すべて撤去するにはまだ100年近くかかるという話もある。終戦後、昨年までに不発弾が原因と見られる爆発事故で700人以上の命が奪われ、1千人以上が負傷した。現在進行形のまぎれもない「戦災」だ
▼民主党代表選の行方に注目が集まっている。どちらが首相になるにせよ沖縄問題の行方が気になる。米軍の本土上陸を阻止するため、ひいては戦争終結、国家再建のために犠牲になった沖縄。65年経ったいま、あらためて思いを馳せたい。

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