東京出身。富豪になりたい中年男。幼稚園から高校まで私立一貫校に通い、大学卒業後、財務系マスコミ事業に従事。霞ヶ関担当記者、編集局長等を経て現在は副社長。適度に偏屈。スタイリッシュより地味で上質を求め、流行より伝統に心が動く。アマノジャクこそ美徳が信条。趣味は酒器集め、水中写真撮影、ひとり旅、葉巻、オヤジバンドではボーカル担当。ブログ更新は祭日以外の月曜、水曜、金曜。 ★★★スマホでご覧頂いている場合には画面下の「ウェブバージョンを表示」をクリックしてウェブ画面に飛ぶと下側右にカテゴリー別の過去掲載記事が表示されますので、そちらもご利用ください。
2013年10月25日金曜日
SPの話
SP。セキュリティーポリスの略だ。要人警護に当たる屈強な警察官である。
実は私も人生で一度だけSPと行動を共にしたことがある。いや、あれは単なる私服警官の護衛だったかもしれないが、ちょっとだけVIP気分を味わった。
といっても、もちろん私専属に護衛がついたわけでない。とある国にVIPと一緒に出かけたときに現地で護衛が四六時中ついてきただけで、あくまで私がいたグループが護衛されていただけだ。
少し窮屈さも感じた。さすがにエロい場所に行けないし、ヨダレを垂らしながら鼻クソをほじるわけにもいかない。
なんでこんな話を書き始めたかというと、先日、常に警視庁のSPがついている人にアレコレ話を聞かせてもらう機会があったからだ。
慣れたとしてもやはり窮屈らしい。そりゃそうだ。警察官の中でも屈強な人が選ばれるのがSPだ。だいたい大柄な男である。クルマでの移動の際にもいつも前の座席に大柄な男が陣取っている。邪魔そうだ。
気を遣うのは帰宅時間だそうだ。SPには一般で言う「直行直帰」はありえない。拳銃を持っている以上、それも当然ではある。
先日、足立区の交番勤務の警官が失踪した事件がニュースになった。発見されて逮捕された罪状は銃刀法違反である。職務外で拳銃を持っていれば犯罪になる。
SPもどんな深夜だろうと警視庁に戻って拳銃を保管してから帰宅する必要がある。当然、翌朝も仕事前に拳銃を取りに行かねばならない。
警護対照のVIPもそのあたりには気を遣ってダラダラ飲んだりするのをつい遠慮するそうだ。
SPがついている人だと自宅前にも立ち番の警察官がいる。帰宅した後、SPが去ったことを見計らって、一人で遊びに行こうとしても立ち番に見つかる。おちおち遊びにも行けない。
実につまらなそうな生活である。そのぐらい窮屈な思いをしているVIPは世の中にたくさんいるわけだから、総理大臣なんてどんだけ窮屈なのかと今更ながら感じる。
ましてや皇室の方々だったら、生まれてから最後までずっとそんな生活である。凡人だったら胃潰瘍、いやノイローゼになってしまうはずだ。
つくづくエラくなる可能性がない自分に安堵したくなる。
話がまとまらなくなってきたから余談を書く。
ちなみに警察と言えば「神奈川県警」とか「福岡県警」とか道府県ごとの警察本部が置かれるのが普通だ。東京だけ「東京都警」と呼ばれない理由もSPの存在と無関係ではない。
国の重要施設や要人警護や駐日大使館、皇室などの警備、護衛を担当しているから単なる「都警」ではないという理屈だ。
少しひねくれた言い方をすれば、国の重要施設や要人警護にかかるコストは、国民が応分に負担しているわけではなく、都民の税金で賄れているという話になる。
都民としてはオヨヨと感じなくはないが、「首都警察」の機能がある以上、それが現実である。
さて、前半で書いたSPに守られている人と近いうちに「ハッチャけた飲み会」をやることになった。何のことはない。スーパーコスプレカラオケ大会である。
SPはそこにも付いてくるらしい。ビミョーである。でも会場の中ではなく、ドアの外で待機するそうだ。
それが賢明である。ミニスカポリス軍団が乱れ踊る姿を見たら、射殺されるかもしれない。気をつけよう。
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