2014年4月4日金曜日

いい女


「いい女」。実に抽象的な言葉だ。でも、気になるフレーズである。瞬時に反応したくなる。

グラビアに出てくるボッキュンドッカ~ンみたいな体型の人を「いい女」と思う男もいれば、頭脳明晰で地味なリケジョこそ「いい女」だと思う男もいる。


まさに定義など無い。もちろん「いい男」だって簡単には言い表せないし、結局は個人個人の趣味嗜好の世界ということになる。

極論すれば「悪い女」以外はみんな「いい女」である。スットコドッコイみたいな結論だが、私にとってはそれが真理だ。

昔から「悪い女」に引っかかってしまうマヌケな私が言うのだから間違いない。

なんだか話がこんがらがってきた。

軌道修正。

恋愛に対する考え方は、「愛されるより愛したい」のか「愛するより愛されたい」のか、基本的な立ち位置で変わる。

何だかんだ言って、場面場面でその両方の感覚を併せ持つのが人間の業だと思う。

こちらが犠牲を払ってでも愛したくなる女性は「いい女」だし、愛されていることを節目節目で実感させてくれる女性も「いい女」である。


あれこれとゴタクを並べているが、結局「いい女」の定義は分からずじまいである。この画像のようなカッコでデートしてくれる人は間違いなく「いい女」である・・・。

さてさて、最近つくづく思うのだが、男も女も「変化球の使い方」が大事である。ストレート一本勝負では、カドがたつし、何よりバカっぽく見える。

ウソはダメだが、やんわりオブラートに包んだ言葉を上手に使える人は魅力的だと思う。

思ったことを咀嚼せずにすぐに口に出すのはスマートではない。頭が悪いというか、センスがない証だろう。

その昔、結構いい仲になった女性がいた。私が結構グイグイ攻め過ぎたので、途中で相手が息切れしたようで、オブラートに包んだ言い回しで適度な距離をとられてしまった。

その時、アホな私は、相手の遠回しな言い方の意味を読み取れず、あとになってヤンワリと避けられていたことに気付いた。

気付いたときの気まずさ、恥ずかしさを今も思い出す。センスがどうこうなどとエラそうに書いているが、あの時の自分のマヌケぶりは今もトラウマになっている。

結局、男も女も魅力的かどうかの分かれ目はセンスの有無だろう。空気の読み方を始めとする人付き合いの上でのセンスだ。

この部分がキチンとしている人は、気配りが的確に出来る人である。男女の関係だけでなく、仕事上の付き合い、近所付き合いにいたるまで上手にこなせる人だと思う。

まあ、センスを気にして、あまりこねくり回しても、それはそれで問題である。

♪人の心 
裏の裏は
ただの表だったりして♪

大黒摩季も「ららら~」と叫びながらそんなことを歌っていた。あまり考えすぎても混乱するだけだ。

ポジティブな心を表現するときはストレートに、その逆の時はオブラートに包んだ表現方法ができるようなスマートな人間を目指したいものだ。

ちょっと話を変える。

変化球、オブラートなどと書いてきたが、言い回しの妙で相手に不快感を与えない例を夜の街でよく耳にする。

世の男性どもを上手に持ち上げる職人技を持つのが銀座の女性達だが、彼女たちが職業上、使いこなしている言葉の言い換えには感心させられる。

ただのデブを「頼りがいのある人」、ただのハゲを「男らしい人」と言い換えるのは序の口である。

ガラの悪い横柄な客は「豪快な人」、すぐ怒るタチの悪い客は「エネルギッシュな人」に変身する。

ムスッとして退屈な客は「哲学的な人」や「アカデミックな人」になるし、スケベ丸出しの客は「ノリのいい人」「イタズラっこ」に化ける。

似たような意味でも印象はまるっきり変わる。ウソすれすれと言えなくもないが、
実にマトを得ている。日本語の面白さである。

それ以外に頻繁に耳にするのが「おモテになるでしょう?」という意味不明なフレーズである。

「あんた、モテないタイプね」と言われて喜ぶ男はいない。だから「モテるでしょ?」が乱発される。

私もご多分に漏れず、会話が途切れたり、会話の糸口を探している綺麗ドコロから教科書的なそんな言葉を浴びせられる。

そうはいいながら、デートにすら誘われないのが現実である。

あの世界では、日本語の微妙なサジ加減に夜な夜な男性陣が勘違いさせられる。

「アナタのこと、気になり始めそうです」、とか「好きになっちゃいそうです」等々、世の男性がボケっと聞いているとムフフと思わされるフレーズが飛び交う。

冷静に直訳すれば「アナタのこと、今現在ちっとも気になっていません」であり、「今のところまったく好きではありません」という意味である。

相手を喜ばせながら、実は何一つ核心に迫る話はしていない。言質を取られない巧みな話術という意味で国会の官僚答弁をも上回る凄さである。

おっとっと・・・。「いい女」の話を書こうと思ったのに、結局「悪い女」への恨みつらみみたいな話になってしまった。

まあ、いいか。

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