2014年12月3日水曜日

運気とミラノ


年齢とともに非科学的なことを気にするようになった。非科学的と言っても大げさなものではない。運気の流れや方位といった類いの話だ。

若い頃は自分を取り巻く環境もカラっポだったし、大事な判断を迫られる局面もなく、日々、オッペケペ~と楽しく過ごしていればコトが済んだ。

中高年になると、いつの間にか身の回りに厄介事が増え、神頼みとは言わずとも「得体の知れない何か」に頼ってみたい気持ちになる。

占いなどを闇雲に信じるほど純粋ではない。かといって無視する勇気も徐々になくなってきた。ついつい引っ越し先の方位なんかをその筋の人に見てもらいたくなる。

それ以前に、半世紀近くも生きてくれば、経験上、運気の良かった時期と悪かった時期が厳然と存在していたことを自覚する。

運気が悪いからといって死んじゃうわけではないが、そういう時期に大きな決断をしたり、新機軸を打ち出したらダメという話である。

詳しくは知らないが、今の私は大殺界の最後の年廻りらしい。3年ほど続く大殺界が終わろうとしている。

大殺界がどういうものかはよく知らないが、端的に言えば、何をやってもウマくいかない八方ふさがりの運勢に支配される時期ということ。

それが終わるのは素直に嬉しい。厳密には来年の節分明けから運勢が上昇に転じるそうだ。

だからとっとと今年が終わって欲しいと願っている。

自分の運勢が大殺界だという話は、今年の初め頃に知った。まあ、その程度の関心しかなかったのは幸いだ。気にし過ぎたら昨年も一昨年もそんな事で気を病んだかもしれない。

思えば、この3年間ほどは確かにあまり良いことはなかった。あと付けのこじつけではない。それまでのウン十年の日々と比べても自分の運気は悪かったと思う。

運気の悪い時期は、もがかないでおとなしく過ごすのが一番だ。そっち方面に詳しい人に言わせれば、的確な判断や正しい判断が出来ない時期だという。

良い状態にあれば気も回る。頭も冴える。だから何事にも対応できる準備が自然と備わってくる。

運気が悪い時期だと、ボーッとしているせいで、何かコトが起きた時にドタバタと慌てる。おまけに準備も何もないからその場しのぎで失態につながる。

好循環が続くのか、マイナスの連鎖が続くのか。この違いは大きい。分かれ目になるのが自分自身の運気だという理屈だ。

もういくつ寝るとお正月である。早く来い来いお正月である。

で、大殺界の最後の年末年始が近づいている。気楽な一人暮らしは快適だが、年末年始に一人だとさすがに「置いてけぼり感覚」が強まる。

ということで、旅に出ようと思ったのだが、どこも混雑してバカ高い。マイルを使った無料航空券も使えない日が多い。

それでもダメ元でアレコレ調べたら、運良くヨーロッパ方面の航空券を抑えることができた。当初は行きをフランクフルトへのルフトハンザ便、帰りはイスタンブール発のトルコ航空を抑えていた。

やたらと貯まっているANAのマイルはスターアライアンス加盟の他の航空会社の無料航空券にも換えられるから、こういう変則的な手配が出来る。

お察しの通り、イスタンブールで「庄野真代」の名曲を熱唱してくるつもりだったが、ここにきて、無料航空券の空席枠が増えてきたので予定を変更。

行きのフランクフルト便はルフトハンザの羽田出発便を確保した。最新鋭の747-800という機材はかなり快適に過ごせるらしい。帰国便も同じくフランクフルトからだが、こちらは全日空の787が予約できた。こっちも航空ファンが注目するイマドキの新鋭機体だ。

フランクフルトにはあまり興味がないので、同じマイル数でヨーロッパ内の乗継ぎも抑えた。フランクフルトからミラノに乗り継いで靴屋めぐりと炭水化物摂取に精を出し、近郊の小さな街も散策してこようと企んでいる。

ついでにせっかくだから帰国前にフランクフルトに寄って、ドバイの金満ホテルチェーン「ジュメイラ」に泊まってみようかと考えている。フランクフルトのジュメイラは他より安らしいので、ちょこっと富豪気分を味わえそうだ。

異国の地に身を置いてブラブラすることは最高のリフレッシュである。大殺界の間に染みついた身体の中のオリのようなものを捨ててこようと思う。自分の運気の流れを改善する転地療養みたいな感覚である。

だいぶ先の話だと思っていたが、もう1ヶ月を切っている。航空会社は割と直前になって無料航空券の空席枠を出してくる。だから割とスムーズにチケットが取れたのだろうが、一応、ラッキーな感じではある。これも運気が上昇に向かっていく一つの表れだと考えたい。

でも寒そうだからモモヒキは必需品である。

2 件のコメント:

  1. またもやリスボン在住です。
    年末年始は一人者には辛い時期。「クリスマスは子供の行事」と強気を装う私も、ここへきて少々心細くなっています。必死に国内外の友人をリスボンへ誘ってみましたが、家族サービスのため断られ、クリスマスも新年も一人ぼっちになる宿命が待ち構えています。やれやれ。

    トルコは10年来大ファンで、毎年のように行っています。イスタンブールはもちろんですが、温泉地として有名なブルサなど他の街にもほっこり和める場所が多く、食べ物はどこでも美味しいです。イスタンブールは何日滞在なさるのですか?

    ヨーロッパ内乗り継ぎなら、ついでにリスボンへいらしてもよろしかったのに。年末にファドバーで独り身に涙するのも渋いと思いますが…。

    お気をつけていらしてください。旅のご報告、楽しみにしております。

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  2. リスボン在住様

    コメントありがとうございます。
    今回は結局、ミラの中心になりそうです。

    リスボンは真っ先に検討したのですが、この時期は雨が多いらしいので、もう少し爽やかな季節にファド酒場でヤサグレようと思います。

    またいろいろアドバイスお願いします!

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