2016年7月25日月曜日

ワインレッドの靴 バーガンディー


♪ 赤い靴 履いてた 女の子 ♪

童謡「赤い靴」である。「異人さん」に連れられて行っちゃう歌である。「異人さん」である。「ひい爺さん」ではない。

それはさておき、今日は靴の話。以前、黒い靴の話を書いた(http://fugoh-kisya.blogspot.jp/2016/02/blog-post_24.html)が、今日は赤い靴ならぬワインレッドの靴の話だ。

靴好きの世界ではワインレッドという言い方はあまりしない。「バーガンディー」である。フランスのブルゴーニュの英名だ。すなわち赤ワインのような色の靴をそう呼ぶ。


以前からこの色の靴が好きなのだが、最近、は今まで以上にバーガンディーに惹かれる。根本がアマノジャクだからあまりヨソの人が履かない色を選びたがるのだろうか。

それなら他の色の靴でもいいはずだが、茶系は別としてそれ以外の色の靴には興味が湧かない。

黄色系や緑系だとさすがにスーツに合わせにくいが、紺色あたりならシュっとしたカッチョいい靴もある。でもナゼだか紺色は選ばないでバーガンディーに目が行く。

もともと、私が好きな色は緑である。クルマや家のカーテン、ポロシャツにしても緑が多い。織部の食器も好きだし、ビジネス用のバッグも濃い緑、普段着用のショートブーツも緑のスウェードがお気に入りである。

バーガンディー、すなわちワインレッドが特に好きなわけではない。そっち系統の色の服は着ないし、そういう色の小物は葉巻ケースぐらいしか持っていない。


靴に限ってバーガンディーにやたらとソソられるわけだ。靴屋さんに入ってもついつい目が行くのはバーガンディーである。つい頬ずりしたくなる。

色の好みにはその人の深層心理が表れるらしい。色彩心理といった話だ。

たとえば「紺色」を象徴するのは次のような要素だという。「繊細 知的 落ち着き 誠実 堅苦しい 義務的 優れた判断 鍛錬」。

フムフムといった感じだ。これがワインレッドになると随分様子が変わる。

「感性 大人 性的 信念 才気 才能 女性の怒り、悲しみ」。

何じゃそりゃ!って感じである。感性だの才能だのは良いが、“性的”って何だ?“女性の怒り”って何じゃらほいである。

まあ、私の場合、あくまで靴の色に限った色の好みだから「女性の怒り」とは恐らく無縁である。きっとそのはずだ。たぶん大丈夫だと思う。

オシャレ番長みたいなイタリア人の男は、その日、まずどの靴を履くかを決めてから服を選ぶそうだ。さすがである。

私にはそんな洒落心はないが、その日の予定によってバーガンディーの靴を優先的に選ぶことは多い。そういう日は当然、靴が先でスーツやネクタイは後になる。


今の季節は雨が多いので、お気に入りの靴を履けない日も多い。意気込んで履こうと思っていたバーガンディーの靴を断念するのはちょっとだけストレスである。

一応、結構な数の靴を揃えているから、自分の中で靴を一軍、二軍、そして三軍に分類している。雨の日は当然、三軍の出番なのだが、今のところ三軍にバーガンディーが一つもない。

二軍、三軍の明確な線引きはないが、お気に入りだったけど、ヨレてきちゃった靴が二軍、買ってはみたものの最初からシックリこない靴が三軍である。

上の画像の手前の靴はヘタれ気味なので二軍暮らしが長い。好きな靴なのだが、いずれ三軍に落ちる日が到来しそうなので「雨の日バーガンディー」として活躍してもらう予定だ。


この画像の靴はバーガンディーというよりマホガニーレッドというジャンルだ。まあ大ざっぱに言えばワイン系である。こういう靴を履く気分の日が多ければ多いほどウツウツした気分とは無縁でいられる。


ちなみに厳密なバーガンディーカラーはこっちの画像の色合いを指すのだと思う。赤よりも少し紫がかった風合だ。赤が強いよりもシックな雰囲気になる。

バーガンディー系の色でもあまり暗い感じが強くなるとマルーンというジャンルに変わる。栗色、すなわちマロンの派生系である。

バーガンディーは、どことなく官能的というか、チョロっとした洒落っ気が特徴だと思うので、個人的にマルーンに近くなるのは好みではない。


マルーンだと阪急電車の色である。ちょっと「くすぶり系」な印象がある。阪急ファンの人、スイマセンです。




話がとっちらかってきた。

ワインレッドを一言で言い表すなら「熟成の証」だと思う。「性的」でも「女性の怒り」でもなく、「熟成」こそが似合うイメージだと思う。

どう逆立ちしたって若者ではなくなった私が目指すべき路線も「熟成」である。そういう意味では足下から「熟成」を意識して歩んでいくのは正しい選択だ。

今日もそうやって何事も都合良く解釈しながら生きている。

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