東京出身。富豪になりたい中年男。幼稚園から高校まで私立一貫校に通い、大学卒業後、財務系マスコミ事業に従事。霞ヶ関担当記者、編集局長等を経て現在は副社長。適度に偏屈。スタイリッシュより地味で上質を求め、流行より伝統に心が動く。アマノジャクこそ美徳が信条。趣味は酒器集め、水中写真撮影、ひとり旅、葉巻、オヤジバンドではボーカル担当。ブログ更新は祭日以外の月曜、水曜、金曜。 ★★★スマホでご覧頂いている場合には画面下の「ウェブバージョンを表示」をクリックしてウェブ画面に飛ぶと下側右にカテゴリー別の過去掲載記事が表示されますので、そちらもご利用ください。
2016年11月16日水曜日
頑張れ次世代
「最近の若者は内向きでも草食でもない、所得が低いだけ」。麻生財務相がそんな趣旨の話をしたそうだ。
なるほど、言われてみればそうなんだろう。旅にも出ない、クルマも買わないといった側面だけで若者像を捉えがちだが、そもそも生物的?に若い以上、内面はギラギラしているはずだ。
ギラギラを発揮するよりも、将来への不安の裏返しとして一種の自己防衛として内向きな生き方をしているのが実相なのかもしれない。
思えば、私の若い頃はバブル前後の軽薄な時代だったから、若者は剥き出しのままの若者でいられた。今の若い人達に比べれば脳天気に日々を過ごせた。
ほんの2~30年前後するだけで世相はまったく違うからラッキーだったと思う。2~30年早かったら戦後の大変な時代だし、2~30年遅い今の時代もイヤだ。
政治の世界も小難しいことを議論するより、若い人達がハツラツとバカをやれる世の中にしていくことが一番大事なんだろう。
先輩世代として、いや、将来もらう年金を払ってくれるスポンサーを大事にする意味で若者にどんどん夢と希望を持ってもらいたい。
今週末、いよいよ我がオジサマバンドのライブ本番だ。当日、前座的な位置付けで私がアレコレ歌う際に姪っ子がサポートメンバーで加わる。
就職活動に苦悩している姪っ子とは、ヤツが3000グラムぐらいの頃からの付き合いである。当たり前か。
ライブに向けた練習で何度も顔を合わせているが、今ではいっぱしの大人だ。たかだか22才ぐらいだから幼いことは幼いが、私の22才当時よりしっかりしている。
私がアホバカだっただけかもしれないが、今の若い人は「失われた10年」と呼ばれた日本経済史上最長の不景気の只中に生まれたわけだから、意識構造というか物事の捉え方や考え方が冷静なのかもしれない。
オジサン世代が若者達について、覇気が無いとか冷めていると評するのは簡単だが、その背景には、生まれてからずっと暗い将来展望を聞かされてきたことによる諦観があるのだろう。
来年高校生になる私の娘も私があの年頃だった時よりはるかに冷静沈着な部分がある。
高校生の頃の私は「大人になったらこうしよう、ああしよう」という受け身の発想しかなかったが、イマドキの子は「ああいう大人になるために今はこうしよう、ああしよう」という能動的な発想を持っている印象がある。
頼もしく感じる一方、ちょっとだけ気の毒に思う部分もある。気ままに大げさな夢を語るのが10代の特権だと思うが、これからの時代はそんな呑気なことでは厳しいのだろうか。
まあ、そのせいで週末のライブで歌う英語の発音を娘からビシビシ指導してもらったから良しとしよう。
中高年になると何事においても自分の知識や感覚にあぐらをかいていることが多い。それで済ますのは簡単だが、一方で次の世代から教わったり気付かされることも増えてくる。
「生意気に何を言ってやがる」と突っぱねることもできるが、それだとどんどん偏屈になりそうだから、謙虚に若い世代からの声に耳を傾けるジジイになりたいものである。
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