東京出身。富豪になりたい中年男。幼稚園から高校まで私立一貫校に通い、大学卒業後、財務系マスコミ事業に従事。霞ヶ関担当記者、編集局長等を経て現在は副社長。適度に偏屈。スタイリッシュより地味で上質を求め、流行より伝統に心が動く。アマノジャクこそ美徳が信条。趣味は酒器集め、水中写真撮影、ひとり旅、葉巻、オヤジバンドではボーカル担当。ブログ更新は祭日以外の月曜、水曜、金曜。 ★★★スマホでご覧頂いている場合には画面下の「ウェブバージョンを表示」をクリックしてウェブ画面に飛ぶと下側右にカテゴリー別の過去掲載記事が表示されますので、そちらもご利用ください。
2017年9月11日月曜日
浮気とウナギ
日本人はウナギを縄文時代から食べていたらしい。先日見たテレビでそんなことを言っていた。凄いことだ。
「縄文人が食べたものを食らう」。これをロマンと呼ばずに何と言おう。空前絶後、超絶怒濤である。意味不明でスイマセン。
ちなみにこれは某所で食べたウナギのタタキ。簡単にいえば白焼きにネギをいっぱい載せてポン酢で味わうという一品。こういう楽しみ方も大いにアリだ。
ぶつ切りで食べていたウナギを蒲焼きにしたことで、日本人は世界にも類を見ない”ウナギ民族”に進化した。
裂くための刃物の発展と独特の味を生む醬油とみりんの誕生が今の鰻食文化につながったそうだ。NHKのドキュメンタリーが言ってたからホントだろう。
大昔からの刃物、醬油、みりん関係者には心から感謝したい。バイアグラを開発した人も偉いが、日本の鰻重を完成させた先人はもっと偉い。
本来、ウナギはハレの日に食べるべきだが、ウナギのことばかり考えている私は頻繁に食べたくなる。
まあ、この歳になって不平不満もなく平和に生きているわけだから、いわば毎日がハレの日みたいなものだ。
時には出前も注文する。日々いろいろと奮戦しているので、バテちゃって早く帰宅する日もあるのだが、そういう時にデリバリーウナギが食べたくなる。
出前なんかウマいはずがない。ウナギラバーとしては当然そう思う。そりゃあ店で出来たてを食べるのが一番だが、出前だって決してバカにしたものではない。
時々、出前で持ってきてくれる鰻重が妙に美味しいので、とある日、実際の店舗まで足を運んでみた。
ちょっとビミョーだった。どうやら昼の時間帯は別として、夜は出前のほうがメインの様子。何より困ったのがメニューに白焼きが無いことである。
ウナギ料理の店というより鰻重専門店みたいな感じだ。そうは言っても昼時じゃあるまいし、酒のツマミとして白焼きは欠かせない。お願いして鰻重の前に白焼きを出してもらう。
メニューに無い割には充分に美味しい白焼きが出てきた。焼き加減はもちろん、蒸し加減、塩加減もバッチリ。
しかし、しかしである。ワサビがいわゆるチューブものだった。あまりウルサイことを書くのはヤボだが、さすがにウナギの白焼きは本物のおろしワサビが絶対条件だ。
白焼きがメニューに無いということは、ワサビの用意も無いという意味だったわけだ。まさに盲点を突かれた感じだった。
別の日、またウナギが食べたくなって初訪問の店に行く。グルメサイトの口コミを信じて出かけたのは、谷根千エリアの某店。
”鰻重専門店”での失敗を取り返したかったので、ウナギ料理が数多く揃うという触れこみのその店を選んだ。
店内は大盛況。期待大である。ウナギ料理の種類も多い。酒の品揃えも凄い。ウッシッシである。
ウナギのキモワサビや白焼き、肝煮などを肴に冷酒をグビグビ。幸せである。
当然、鰻重も頼む。しっかり完食。でも極めて普通。白焼きや鰻重に関しては、前述の出前メインの店の方がウマいと感じた。
グルメサイトでの高評価は何なんだろう?。自分なりに分析してみた。要するにこの店はウナギ専門店というより「飲み屋さん系」というワクの中で高い評価を得ているみたいだ。
実際、メニューにはウナギ以外の料理も数多い。普通の飲み屋さんとして使っているお客さんも多い様子。
ウナギを使った串焼きを何本か頼んで、その他の小料理をツマミにワイワイするような使い方が正しいのかもしれない。
これまた盲点を突かれた感じだった。
ウナギに満足したければ、過去に満足した店をリピートするのが正しい。そんな当たり前のことを守らない私は、結構な頻度でハズれ気分で悶々とする。
やはり浮気はダメである。今の世の中、ちょっとした浮気でも不倫だ不倫だと騒がれて世間から糾弾される。
ウナギの世界も浮気男は痛い目に遭う。残念ながらそんな気がする。
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