2018年11月21日水曜日

ライブで感じたこと

この前の日曜日、私がボーカルを務めるバンドライブが無事終了した。来てくださった皆様、ありがとうございました。

前のバンドは解散して新バンドとして初のライブだ。新たな気持ちで当日を迎えた。

とはいえ、7年連続で人様の前で歌うわけだからもう少し慣れっこになっても良さそうなものだが、相変わらずド緊張の時間だった。

お客様側からみたらそんな様子には見えなかったはずだが、それは年の功の成せるワザである。

オープニングなんて頭の中が白くなりかけて微妙に指が震えたから、ギターは適度に空振りして、まるでエアギターのように乗り切った。

本番一週間前から湿度70%設定にした寝室で眠り、人様の前で裸になることも避け、体調管理に神経を使って過ごした。

おかげでノドの調子は良く、MCも予定通りこなせた。MC用の台本は総製作時間4時間である。演目の他にウケ狙いの小ネタも盛り込んだ力作だった。

今回の結論を一言でいうなら「消耗」だ。同じようなことを毎年続けてきたから、疲労度が年々重くなっていることを痛感する。はたして加齢が原因か、はたまた、より上を目指していくプレッシャーのせいだろうか。

途中休憩を挟んでトータル2時間半近くのステージになった。130名近く集まっていただいたお客様の多くが以前やっていたバンドのライブにも来てくれたお馴染みさんだ。おかげさまでホッコリした雰囲気で、オープニングから演者と客席側との一体感が作れたような気がする。

7年連続で歌ってきた中で過去最大のトチりをやってしまったのだが、それもご愛敬である。温かい声援のおかげで楽しい時間になった。


この日はリハーサルの段階から気合いが入りすぎた。2時間ぐらいかけてほぼ全曲を本気で練習したので、その時点でかなりバテた。

楽屋で本番を待つ間、まむしドリンク、ユンケル、太田胃散、ウイスキーを交互に飲んで過ごす。でも、そんなアセアセ、ドキドキする機会など日常の中ではなかなか味わえないから、それ自体を楽しんだ。

本番前の楽屋での気分は独特だ。緊張と高揚感は当然だが、寂しさをとても強く感じる。1年近く遊びを兼ねてアーだコーだと練習してきた日々が終わることが寂しい。

今回のライブでは我が姪っ子の働きが大きかった。MVPかもしれない。キーボードとバイオリンの掛け持ちで各演目を絶妙に彩った。


2曲披露したオリジナル曲にも艶やかさが加わった。ほかの演目でも、たとえば松山千春の「恋」では実にしっとりとした効果があったし、沢田研二の「勝手にしやがれ」は間奏部分を迫力あるバイオリンソロで決めてくれたので、華やかな雰囲気になった。

名曲「見上げてごらん夜の星を」の「ゆず」のカバーバージョンはバイオリンが前面に出る曲なのだが、これも実に見事にこなしてくれた。

終演後、来場してくれた皆様からもバイオリンを絶賛する声が多かったので、他のメンバーがちょっとだけションボリしたほどである。


残念だったのは新しく作ったオリジナル曲だ。娘を思う父親の心情を私が作詞して、メンバーが作曲してくれた新曲である。

歌うキーをどのあたりに設定するかギリギリまで決まらず、結局、高いほうのキーで勝負?したのだが、大事な裏声の箇所だけでなく、全般的に不安定になってしまった。

気負いすぎである。会場に来ていた娘を意識し過ぎたかもしれない。ほかの十数曲に比べると断然劣っていた。日頃「歌は情念」とかホザいているのだが、情念も空回りするとメタメタになる。反省だ。

まあ、反省がないと成長につながらないから前向きに捉えようと思う。

新しく加わったエレキ男さんもフルートを担当した笛男さんも楽しんでくれた。姪っ子ともども今後も続けてくれるようだし、来年以降も「前年より上」を目指して奮戦したい。

2 件のコメント:

  1. 富豪様
    本当に素敵なライブでした。
    ありがとうございました。
    緊張しているようには
    微塵も感じられませんでしたよ(笑)。
    緊張は自分をよく見せようとするからだ
    なんて誰かが言ってた気がしますが
    同窓生に対してはともかく、
    娘にいい格好を見せたいと思うのは当たり前ですよね。
    娘を前にして
    「お前は俺の宝物だ」
    って歌えるのは富豪様は
    本当にかっこよかったです。
    来年はご自身が納得できる出来を目指して
    また1年間楽しみながら
    ライブの準備を進めてください。
    楽しみにしてます。

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    1. ありがとうございます!
      お恥ずかしい限りです。
      客席の皆様の暖かさのおかげで、とても楽しい時間でした!

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