東京出身。富豪になりたい中年男。幼稚園から高校まで私立一貫校に通い、大学卒業後、財務系マスコミ事業に従事。霞ヶ関担当記者、編集局長等を経て現在は副社長。適度に偏屈。スタイリッシュより地味で上質を求め、流行より伝統に心が動く。アマノジャクこそ美徳が信条。趣味は酒器集め、水中写真撮影、ひとり旅、葉巻、オヤジバンドではボーカル担当。ブログ更新は祭日以外の月曜、水曜、金曜。 ★★★スマホでご覧頂いている場合には画面下の「ウェブバージョンを表示」をクリックしてウェブ画面に飛ぶと下側右にカテゴリー別の過去掲載記事が表示されますので、そちらもご利用ください。
2018年12月17日月曜日
冬の味 ホフホフ食べる
気づけば真冬である。ちょっと前まで暑くて死にそうだったのに今では寒くて死にそうだ。
熱燗をキュ~っとひっかけると身体の奥の方からジンワリしてくる。この季節ならではの楽しみだ。
熱いおでんなんかをホフホフ食べるのもオツである。私はかなりの猫舌だが、さすがに冬は熱いものが欲しくなる。
というわけで、おでん屋に出かけた。銀座8丁目の細い路地に構える「魁」という店に行ってみた。
適度な狭さが快適だ。おでん屋さんのポイントかもしれない。だだっ広いおでん屋なんて想像するだけでシッポリ気分にはなれない。
おでん以外の一品メニューもニクい品揃え。赤いウインナーのタコバージョンもあった。昭和人としては頼まないわけにはいかない。こういうもので酒を飲むのが結局のところ一番心に染みる。
肝心のおでんだが、味は良かったのだが、なんとなくヌルかったのが残念。おでんがヌルいのは致命的だろう。ホフホフ出来ないのは問題だ。
とはいえ、結構な繁盛店だったから、たまたまこの時だけだったのかもしれない。でも、一度そんな経験をしちゃうと次はちょっと足が向きにくい。
猫舌の私でも、なんでもかんでもヌルければいいわけではない。的確な熱さは大事だ。
以前、適当に入ったラーメン屋で、冷たいネギともやしがドッサリ投入されたラーメンが出てきたことがある。冷たい具のせいで最初から冷めていた。単純明快にマズくてビックリした。
正しい熱さはもちろん、湯気や素材を焼く音なんかも味覚を左右する。ウマいマズいは結局のところトータルのバランスが整っているかで決まる。
こちらは鉄板焼きの店で仕上げてもらったオムライスである。池袋にある「多喜」というステーキ屋さんでのこと。
ここは魔都・池袋では絶滅危惧種と呼べるほどの上品かつ真っ当な店。肉も魚も美味しいし、いろいろ用意される各種のソースが本格派だ。
シメのご飯が数種類から選べるのだが、鉄板で作るオムライスに惹かれた。
目の前でジュージュー音を立ててフライドライスが仕上がっていく。最後にタマゴが手際よくフワとろオムレツになってライスと合体。音と視覚の段階で既に満足。食べたら食べたで熱々で幸せになった。
酷暑の夏だったらあんなに感激したかどうか疑問だ。冬だから「熱々ホフホフ」がたまらなく魅力的なのだろう。
こちらはこの冬に食べたものの中でダントツで一番ウマかった逸品だ。まだ冬は始まったばかりだが・・・。
目白の「鮨おざき」で出された蒸し物だ。のどぐろと白子、セイコガニの熱々の餡がミックスされていた。旨味たっぷりで滋味溢れるまさに「ニッポンの冬バンザイ!」と叫びたくなる味だった。
熱々のお燗酒をチビチビ飲みながらこんなものを食べていると至福としか言いようがない。
家庭とか家庭料理に縁がなくなって随分経つが、そういう郷愁やおセンチな気分をコッパミジンに吹っ飛ばしちゃうほどウマかった。
ヘンテコな結論になってしまった。
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