東京出身。富豪になりたい中年男。幼稚園から高校まで私立一貫校に通い、大学卒業後、財務系マスコミ事業に従事。霞ヶ関担当記者、編集局長等を経て現在は副社長。適度に偏屈。スタイリッシュより地味で上質を求め、流行より伝統に心が動く。アマノジャクこそ美徳が信条。趣味は酒器集め、水中写真撮影、ひとり旅、葉巻、オヤジバンドではボーカル担当。ブログ更新は祭日以外の月曜、水曜、金曜。 ★★★スマホでご覧頂いている場合には画面下の「ウェブバージョンを表示」をクリックしてウェブ画面に飛ぶと下側右にカテゴリー別の過去掲載記事が表示されますので、そちらもご利用ください。
2019年4月8日月曜日
なごり池袋
来週中には職場が移転する。引越しでバタバタの日々だ。池袋の今の職場に30年もいたわけだから荷物の整理も何かと大変だ。
日頃、いかにゴミの中で働いていたのかを痛感する。引越しは断捨離が大きな目的だから「悩んだら捨てる」を実行しているのだが、捨てるモノばかりである。
無駄な私物もやたらにある。変なアダルトグッズまで出てくる。移転先にわざわざ持っていくモノは少ないから、新天地ではかなりスッキリした気分に変わるはずだ。
さて、魔都池袋ともまもなくオサラバである。そんな事情もあってか、いつもより池袋界隈で飲み食いに励んでいる。
知る人ぞ知る池袋名物「ターローメン」だ。新珍味という60年以上の歴史を持つ街中華の老舗の名物料理である。
初めて食べた。昔から唯一無二の味だと聞いていたが、ちっとも興味がなかったので、池袋サヨナラ記念に食べてみた。
確かに唯一無二である。そう聞くと絶品のようにも聞こえるが、悪くいえば、マネしようと思わないような味である。
酸っぱくて少し辛いあんかけが麺を覆っている。スープというよりすべてがあんかけだ。そして強烈なニンニクの香りが醍醐味?である。
独特な味。そういう表現しか出来ない。好きな人は好きなんだろう。
こちらも人気の一品だとか。肉盛りチャーハンだ。特徴は味が濃いこと。濃いけど濃いなりにバランスが保たれていて、ガッツリ系が好きな人ならニンマリする味だと思う。
西口、北口あたりはチャイナタウンと化した池袋だが、本場系中華料理屋がひしめく中で、この店はいにしえの街中華の雰囲気。昭和ノスタルジーそのものだった。
こちらは東口の居酒屋さんで出てきたダチョウのユッケとタタキ。素直にうまかった。こういう一品をツマミに梅干しサワーをグビグビすると、何となく「嗚呼、池袋、池袋」とつぶやきたくなる。
意味不明でスイマセン。
西口の居酒屋「南国ファミリー」ともお別れが近づいている。何かスペシャルなウリや特徴があるわけでもないのに、個人的には“ツボ”だった店だ。
「池袋の居酒屋のオバチャン」というイメージそのもののオバチャンに愛想良くサービスされる程度のプチ常連だった。新天地でもこういう店を探さないといけない。
ホッピーの「中」をお代わりしてもこんな感じだったから、行くたびに酔っ払った。
ヘタな寿司屋より美味しいシメサバを始め、馬ユッケ、エビフライ、モツ焼などが私の池袋生活の必需品だった。
これはクジラの刺身。しみじみウマかった。
ぶりぶりのニンニク、ダチョウ、ホッピー、クジラ・・・。思いつくままに書いてみたら、そんな話ばかりになってしまった。
でも、そんな固有名詞が並んじゃうあたりが池袋そのものを表しているのかもしれない。
最後は今の職場の裏手、徒歩2分のところにある桜。ここの桜は個人的に思い入れがある。30年にわたって定点観測したような感じだ。
シンドかった時、楽しかった時、嬉しかった時、悲しかった時、折に触れてこの桜を眺めてきた。平成という時代をまるまるこの桜と過ごしてきたわけだ。
ダチョウやクジラの話よりも、桜の話でシメることにしたのが池袋への最後の気遣い?である。
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