東京出身。富豪になりたい中年男。幼稚園から高校まで私立一貫校に通い、大学卒業後、財務系マスコミ事業に従事。霞ヶ関担当記者、編集局長等を経て現在は副社長。適度に偏屈。スタイリッシュより地味で上質を求め、流行より伝統に心が動く。アマノジャクこそ美徳が信条。趣味は酒器集め、水中写真撮影、ひとり旅、葉巻、オヤジバンドではボーカル担当。ブログ更新は祭日以外の月曜、水曜、金曜。 ★★★スマホでご覧頂いている場合には画面下の「ウェブバージョンを表示」をクリックしてウェブ画面に飛ぶと下側右にカテゴリー別の過去掲載記事が表示されますので、そちらもご利用ください。
2019年5月31日金曜日
色っぽい歌 門あさ美
「NO MUSIC, NO LIFE」などと気取るつもりはないが、日々、何かしらは音楽を聴いている。
年齢のせいもあって、昔の歌を聴く機会が多い。いまどきの歌に抵抗があるわけではないが、やはり馴染みのある曲ばかり聴きたくなる。
気のせいか、昔のほうが「色っぽい歌」が多かった気がする。自分が多感な若者時代に聴いたからそう思うのだろうか。
この頃、クルマを運転しながら「門あさ美」を聴くことが多い。80年代前半に「ファッションミュージック」という意味不明な看板を掲げて一部で熱い支持を受けていた女性シンガーだ。
テレビなど表舞台にはほとんど出ない謎めいた雰囲気とオシャレな中にも妖艶系の歌詞が特徴だった。
高校生の私からすれば、まさにオトナの女のイメージそのままだった。YouTubeでアレコレ動画が見られるので興味があるかたは観ることをオススメする。
大学生の頃、見た目が門あさ美っぽい友人がいたのだが、そのコは徹底してオジサマ好きだった。小僧である私がいくら奮闘しても見向きもしなかった。
早くオジサマになりたいと心から思った。世の中のすべてのスカしたオジサマ達が憎らしかった。
あれからウン十年、気付けばバリバリの熟年になってしまった。昔は憎たらしかった側でドカンと生きている。
女性に対する行動なんてウン十年前と同じなのに、オジサマとしての余裕は確かに昔よりは遙かにある。
無器用で何かと燃えたぎっていた若い頃が懐かしいが、かといってあの頃に戻りたくはない。今のほうが楽しい。戻れるのなら若い頃より、せいぜい5年前ぐらいで構わない。
いつの時代もオジサマ好きの若い女性はいるもので、おかげで今の私もなんとか現役生活?を過ごしている。適度に手玉に取られていれば世の中丸く収まるという達観の境地かもしれない。
まあ、そのぐらいがちょうどいい。
話がそれた。
https://www.uta-net.com/movie/92595/
門あさ美の曲に「Nice Middle」がある。♪ナ~イスミドル、危険なまなざ~し♪というサビが印象的だ。
その昔、この曲を聴くと若い自分の無力感にイラついたが、今ではすっかりオジサマ側だ。無邪気に楽しく聴いていられる。
ヘンテコな年の功である。
門あさ美には、他にも「お好きにせめて」「感度は良好」「セミヌード」など色っぽい曲が多かった。
あれほど大人っぽい世界に聞こえた数々の曲も今になって聴くとまるで印象が違う。感性が鈍ったのか、余裕が生まれたのか。後者だと思いたいところだ。
門あさ美が「ファッションミュージック」なる言葉でイメージ付けをされたように、80年代前半の音楽シーンは、シティポップ、シティミュージックというジャンルが王道だった。
いま思えば、実に小っ恥ずかしいカテゴリーである。極論すれば“日本全国総田舎者コンプレックス”の裏返しだったのかと思えるほど、誰もがそんな雰囲気の曲ばかり聴いていた。
かの玉置浩二だって安全地帯でグイグイ売れてきた頃は完全にソッチ路線だったし、矢沢永吉ですら一時は少しだけソッチ系の匂いを振りまいていた。
杏里、EPO、松原みき、中原めいこ、名前を出せば懐かしい名前がいっぱい出てくる。
男子だってスターダストレビューの最初の頃はソッチ系に見えたし、稲垣潤一もドラマチックレインを叫び、角松敏生もエアポートレディーを熱唱していた。
聞くところによると欧米諸国で日本の80年代シティポップが結構な人気らしい。YouTubeの普及によってそんな不思議な現象が起きているのだとか。
メロディーラインと声の質感が高い評価を受けているそうだ。いまさら感はあるが、リアルタイムで聴いていた世代からすると何となく誇らしい。
ついでに、門あさ美にも改めて注目が集まって欲しいものだ。あの世界観は今の誰にもない独特で貴重なものだったと思う。
稲垣潤一も角松敏生も玉置浩二も、CD持ってます♪
返信削除特に安全地帯~玉置浩二のCDは、ほぼ全部あるかな。
耳元でささやくようなあの歌声が好きでした。
由乃さま
削除ありがとうございます!
あの頃のそのての楽曲はメロディーラインが心地良かったですよね。
デジタル全盛になる前の複雑になり過ぎない大らかさみたいな印象があります。