2019年9月6日金曜日

ワルシャワを散策する



マイルを使った無料航空券は、単純往復だけでなく、一定の寄り道も同じマイル数で搭乗可能だ。

せっかくヨーロッパまで出かける以上、クロアチアだけの滞在ではもったいない。というわけで、クロアチアのドブロブニクから直行便が飛んでいる都市をあれこれ調べてみた。



どうせなら未知の国を覗いて来ようと選んだのがポーランドの首都ワルシャワだ。予備知識もまるで無い。ちょっとワクワクしながら23日分をワルシャワ散策に充てた。

ドブロブニクからポーランド航空で2時間弱。空港では預けた荷物が出てくるターンテーブルのあるエリアに喫煙所があったから、それだけで一気にポーランドが好きになった。



ワルシャワ旧市街は、第二次大戦で徹底的に破壊されたが、すっかり綺麗に復元されている。

聞くところによると、古い建物は古めかしいままにヒビ一つまで忠実に復元するようなコンセプトで再生されたらしい。

街全体が復元モノなのに旧市街が世界遺産になったのは、そんな市民の情熱に対しての敬意なんだとか。





建物のアーチの使い方や、街灯などもオシャレで感心した。ついでに言うならやたらと美人が目についた。10頭身ぐらいの美女がゴロゴロいた。その点だけでいえば、私はワルシャワに住めそうである。

観光客で溢れかえっているわけでもなく、物価も安い。ヨーロッパ旅行の穴場だと思う。

ショパン生誕の地だけに、ワルシャワ全体でシャパン推しが目立った。個人的にはショパンに興味がないから、そうした施設や観光名所はパスして、ただ散策に明け暮れた。

予想以上に綺麗で豊かな印象だった。街並みは色使いが独特で、私が今まで見てきたヨーロッパとはちょっと違う東ヨーロッパ的な雰囲気が漂う。





個人的な感想は「夏が似合わない街」である。住んでいる人には怒られそうだが、枯れ葉舞う季節や雪がちらつく頃に訪ねたほうがシックな風情に浸れるはずだ。

観光客の身勝手なワガママだが、寒い季節に白い息を吐きながら歩いてみたい街だった。きっと哲学的な気分になって、少しは人生を真面目に考えられそうな気がする。

短期滞在だったから何とも言えないが、食べ物は個人的にはイマイチだった。名物であるピエロギというあちら風の餃子チックな食べ物も気に入らなかった。




ピエロギは2軒のレストランでトライしたが、頭の中に浮かんでいる餃子イメージが邪魔をして、ちっともウマく感じなかった。

上が茹で、下が焼きバージョンである。具材はあれこれあったのだが、キノコ類が入っているヤツとチーズ入りはそれなりに美味しかった。肉系は何だかモサモサしていてダメだった。




ライ麦ベースの名物スープと焼きソーセージだ。味は普通だった。旅の後半で胃腸がバテ始めていたせいもあるのだろうが、全体に味に奥行きがない印象だった。



名産のズブロッカもヘンテコな飲み方をしてしまった。黒スグリ(カシス)のドロドロジュースにぶち込んで飲むバージョンである。

ドロドロジュースがフローズン状態ならともかく、常温でヌルめだったから、これまたイマイチ。

最後の晩は挫折して通りすがりの寿司バーのような店に入る。美味しくないと分かっているのに吸い込まれるように入ってしまった。悪いクセかも知れない。




焼き鮭にマヨやら何やらを混ぜてある巻物がメインだったのだが、得体の知れない妙に甘いだけのタレがかかっていたせいで、これまた敗北。

食べ物に関しては外しまくった結果となった。おかげで帰国したあと体重に変化はなかったから良しとしよう。

泊まったのはラッフルズ。ワルシャワでは物価が安いせいで、いろんな有名ホテルが11万円ちょっとで泊まれる。ラッフルズはさすがに2万円ぐらいしたが、それでも破格だ。世界で最も安いラッフルズかもしれない。






おまけにナンチャラ特典のおかげで、部屋はアップグレードされた。ひょんなことから高級ホテルで優雅に過ごすという予定外のオマケがついてきたようなものだ。

朝はやたらと凜としたレストランで至れり尽くせりの朝食だ。簡単なビュッフェに加えていくつかのオーダーを混ぜ合わせるシステムで、ここで食べたポーチドエッグが今回のワルシャワでは一番ハッピーな味だった。



夜は夜でホテル内のシガーバーに陣取り、フガフガタイムを過ごす。持参の葉巻を持ち込んでいたから、お勘定も激安だった。ワルシャワに行くならこのホテルはオススメだ。



というわけで、たいした中身もオチもない旅行記になってしまった。



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