外食は不健康、家メシは健康。これって誰もが思っている常識である。外食ばかりの私としては由々しき問題である。
外食はそんなに不健康なんだろうか。毎日のように塩分過多のラーメンをスープまで飲み干し、油ギトギトの揚げ物にソースをドバドバかけて食べていればダメだろうが、外食イコール悪者と短絡的に決めつけるのはどうかと思う。
家メシだって、安いスーパーで怪しげな挽肉を買ってきたり、怪しげな野菜をロクに洗わずに使ったりすれば上等な外食より不健康だろう。何をどう作ったとしても、濃い味付けにしちゃえば身体には悪い。
お寿司やウナギなら変な油を使うわけじゃないし、素材そのものを食べるわけだから、王道的な注文の仕方を守っていれば、かえって健康的だと思う。
強いて言えば、ウマい外食はついつい酒を飲みすぎるという点で不健康である。まあ、その点だけ気をつければ世間が言うほど悪いはずはない。
この画像は茅場町にある喜代川で白焼きをツマミに獺祭の飲み比べをした時のもの。冷酒のツマミ№1はウナギの白焼きと決めている私にとって至福の時間だった。
この店は白焼きも蒲焼きもウマいのだが、うざくが個性的で必ず頼みたくなる。細かく刻んでいないところが特徴で、これまた酒のアテとして最高だ。
中央区に引っ越してきて半年以上が過ぎたが、土地柄だろうか、美味しい鰻屋さんが近隣にいくつもあるのが嬉しい。
下の画像は「ぎんざ神田川」で撮った。銀座と築地と東銀座の中間ぐらいに位置する店である。白焼きと大丼である。なぜかこの店では一番大ぶりのウナギはお重ではなく、丼で出てくる。
見栄を張って一番上等なヤツを頼むとこれが出てくるわけだ。丼はお重より格下だと決めつけてはいけないわけだ。
もちろん、普通の鰻重でも充分ウマいので、ちょっと少食になりつつある私としては、見栄をはるのをそろそろヤメようと思う。
こちらの店はツマミもいろいろあって、半個室風の掘りごたつの小上がりがいくつもあって快適に過ごせる。
すっかりバカ高くなってしまったウナギだが、こちらは高級店の中では比較的リーズナブルだし穴場だと思う。
ウナギは専門店で食べるのが間違いないのだが、大衆割烹や料理に力を入れている居酒屋でもメニューに用意されていることがある。
そんなウナギもついつい注文してしまうのが私のクセだ。煮込みや刺身や珍味をツマミに酔っ払って、最後に鰻重が出てくるなんて極楽である。
専門店に比べれば劣る。たいていはタレがベタっと甘めで、運が悪いとどことなく生臭かったりする。
それでも食べてしまう。そこにウナギがあるならば胃袋に納めないと気が済まないのがウナギニスト、ウナガーとしての努めだ。
こちらは自宅から近い中央区某所にある鳥福という大衆割烹で食べた鰻重。吉田類が来そうな風情のオジサマ好みの渋い店だった。
店に入ったら、しっかり吉田類が来訪した時の写真が飾ってあった。さすがだ類!
疲れちゃって誰かと話しをするのも億劫な日には、入ったことのない渋い大衆割烹に陣取るのは悪くない。
馴染みになった店だと愛想の一つ二つも言わないと収まりが悪いが、一見の店だと誰に気兼ねすることなく仏頂面で過ごせる。
そんな時の締めに食べた鰻重。ウマいマズいを通り越して、何だか甘ったるい味が身体に染みこんで癒された。
外食が健康か否かを語るつもりが、ただただウナギへの偏愛ぶりを書くだけになってしまった。
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