2020年6月5日金曜日

マズいアメリカ、マズい炊き込み


アメリカがマズいことになっている。人種差別問題をきっかけにした抗議デモが暴徒化し、首都ワシントンに軍が配備されたとか。マズい事態である。

世界の警察と呼ばれた頃のイメージは地に落ちたと言ってもいい。物騒な国、乱暴な国、オッソろしい国である。なんだか切ない。

切ない理由は私自身が自分がアメリカに憧れた世代だからだ。音楽、ファッション、食べ物に至るまでアメリカが最高!みたいな空気の中で子供の頃から若者時代を過ごしてきた。

憧れていたというより、憧れるように仕向けられていたのだろう。戦後統治をきっかけに刷り込まれた「アメリカって凄いんだぜ」という感覚は、戦後生まれならほとんどの世代に共通している。

私自身、学生時代は「ベストヒットUSA」を毎週欠かさずチェックし、フォード・ブロンコやシボレー・ブレイザーに憧れ、ウェスタンブーツを履いてカッコつけていた。

街にはナゼか派手なスタジャンを着て、ドジャースなど大リーグ球団のヘルメットを合わせる若者が溢れていた。

行きたい旅先もヨーロッパより断然アメリカだったから、私も実際にパリの小径に佇むよりロスの雑踏に身を置く方が嬉しかった。

まさに「偉大なるアメリカ」って感じだった。そんなアメリカがマズいことになっているのは何となく淋しい。

戦後の日本にとってはアメリカは親みたいな存在だったわけだが、その功罪はともかく、今は時代の転換期なのだろう。

トランプ政権が繰り出す数々の“アメリカの本音”をオヨヨ~、マズいぞ!って感じる人は多い。単なる追随が既に限界にあることは明白だ。

マズい事態のあの国とどう向き合うかは成熟した日本に突きつけられた厄介な課題だろう。

マズいマズいと書いたついでに、マズい食事の話に移ろう。なんともまあ強引な話題転換である。

先日、油断してマズい食事を作ってしまった。味付けには天性の才能があると根拠もなく勝手に思い込んでいる私にとっては惨劇だった。

とある日、チキンライスっぽいもの、ピラフっぽいもの、炊き込みご飯っぽいものが食べたい気分になった。

要は白米じゃないメシが食べたくなったわけだ。思いついたのが炊飯器任せの簡単炊き込み作戦である。

かつてレトルトパスタソースを使って上手に即席ピラフもどきが作れた経験と、アレルギーが気にならなかった頃に頻繁に作ったサバ缶を使った炊き込みメシの成功体験があったせいで、余裕しゃくしゃくで取り組んでみた。


2合の米に水は1.4合分ぐらいの量を投入。そこにレトルトのミートソースを1人前、塩こしょうをテキトーに、そしてぶつ切りのチキンをドカドカ投入、他にトマトケチャップを4周分ぐらいビューッ、隠し味のつもりでウスターソースを2周分ぐらい追加して、早炊きでスイッチをポンである。



出来た時の画像だ。なんだかマズそうである。

食べてみた。マズい。今時はしっかりマズいものを食べる機会はなかなか無い。ちょっとマズいだとか、あまりウマくないという食べ物はあるが、明確にマズいというケースは貴重だ。

仕方なくケチャップを追加でブチユっとかけてみた。ちょっとは食べられる味になった気がした。



結局、鶏肉ばかり食べてコメの多くを残してしまった。敗北である。

以前、上手に作れた時との違いを考えてみた。

バター、オニオンペースト、粉末コンソメといったメンバーを招集するのを忘れたのが大きな敗因だろう。

簡単クッキングとはいえ、用意万端にして気合いを込めて挑まないとマズいものしか出来ない。

反省だ。ケチャップばかり好むアメリカ人なら食べてくれたかも知れないが、ビミョーである・・・。

なんだかシッチャカメッチャカな結論になってしまった。



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