2020年10月19日月曜日

夕飯にハンバーガー?

「朝から牛丼ですか!?」、「朝からラーメンですか!?」。

 

そんな風に人の朝メシをさもヘンテコみたいに言われるのが嫌いだ。大きなお世話である。

 

私に言わせれば朝からボソボソしたパンを食べる人のほうが不思議だ。シリアルなんて鳥のエサみたいだし、フルーツだのヨーグルトなんて“メシ”ではない。それぞれが好きな人、ゴメンナサイ。

 

朝の味噌ラーメンなんて寒い日には最適だ。味噌汁の延長線上だと思う。二日酔いの朝に具の無い冷やし中華を食べるのも良い。

 

牛丼、カツ丼にしてもナゼ朝から食べるとビックリされるのか私には意味不明だ。汁気の多いご飯だからさっさとかっ込むにも最適である。

 

ナゼこんな話を書き始めたかというと、「朝飯自由論」を声高に叫んでいるくせに夕飯については自分勝手な思い込みに支配されていることに気づいたからである。

 

先日、ひょんな事から「夕飯にハンバーガー」という私としては信じがたい時間を過ごした。

 

「夜にパン」。私には縁が無い。サンドイッチだろうとホットドッグだろうと、明るい時間に食べるモノという思い込みがある。

 



 

ハンバーガーはその最たるモノである。出来れば陽射しの下で外で食べたいぐらいのイメージだ。「夜は酒」という呪縛のせいかもしれない。

 

若い知人に御馳走するハメになった某日、好きなものを選ばせたら「かぶりつくようなデカいハンバーガー」という予想外の答えが返ってきた。

 

「夜なのにハンバーガーでいいのか?」。即座に答えてしまった私は、冒頭で書いたような「朝から牛丼?」と大袈裟に驚くヤカラと同類である。


考えてみれば、夕飯にハンバーグはごく普通のことである。「グ」が「ガー」になった途端に夕飯向きではないと判断するのは正しくないのだろう。

 

自分の発想にはなかったものの、私も空腹だったから割と抵抗なくハンバーガーディナーに向かう。

 

新富町にある「BROZERS'」という店だ。人形町で創業したグルメバーガー専門店だという。グルメバーガーという呼び方が謎だが、要はファストフードのハンバーガーとは違うんだぞという意味だろう。

 

今では日本橋高島屋にも支店があるらしい。権威に弱い中年オジサマとしては、それを聞いて気分がアガる。単純である。

 

率直な感想としては、「夕飯にハンバーガー」は大いにアリだと思った。この店の場合、ビールもいろいろあるし、アルコールメニューがそれなりにあって、ソーセージなどのツマミもちゃんとあった。

 

ちょい飲み需要にも対応できる感じだから、そのうち一人でも行っちゃうはずである。

 




 

いろんなトッピングでアレンジできるハンバーガー各種の他、この日は頼まなかったがホットドッグにもそそられた。

 

元々はこういうガッツリ系で育ってきたわけだから、たとえ若者向けの店だろうとも、我ら昭和人も臆せずにガツガツ食べるべきだろう。

 

子供の頃、マックこそがハンバーガーだと思って育ち、ウェンディーズの上陸によって本格バーガー?の存在を知り、その後、バーガーキングのワッパーに感動したのが私の世代の特徴だ。

 

大学生ぐらいになってアメリカやハワイで本場の凄いハンバーガーを体感して、マックのハンバーガーがいかに子供だまし?だったかを痛感した。

 

あれからウン十年、いまやグルメバーガーなるジャンルが確立され、マックもグランマックシリーズを出して対抗するような時代になった。感無量である。

 

大袈裟だ・・・。

 



 

この日は普通のチーズバーガーの他にタルタルソースを求めてフィッシュバーガーも食べた。私のようなタルタル人としてはウホウホである。

 

後から気づいたのだが、フィッシュバーガーだけではなく、タルタルソース入りのハンバーガーもあったから次回は必ずそれを食べようと思う。

 

さすがにこの種のバーガーを2つ食べるとかなり満腹になる。ソーセージの他にフライドポテトやオニオンリングをツマミにビールをグビグビしていたわけだから大満足である。

 

調子よく飲んで食べて、結局「ディナーにハンバーガーってのもオツなもんだなあ」などと自らの思い込みを反省する。

 

ハンバーガーショップという先入観のせいで値段をロクに見もせず飲み食いしたのだが、お会計は1万円を超えた。

 

 一人あたり5千円超えである。ちょっとたじろぐ。でも、それこそが「夕飯にハンバーガー?」という私の思い込みが間違っていた証ともいえる。

 

何となく酒を飲み過ぎないで済むし、ガッツリ食事を楽しんだという満足感もある。「ハンバーガーディナー」は私の新たな楽しみになりそうだ。

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