パジャマを着なくなって何年経つだろうか。たぶん40年以上は着ていない。スウェット、Tシャツ、トレーナーといった部屋着を寝間着兼用にしている。
子供の頃、パジャマのボタンが面倒で仕方なかった。その後遺症?でボタンのない部屋着をパジャマの代わりに着るようになった。
外出する時はそれなりにパリっとした格好で気取っているが、家の中にいる私はかなりヘンテコな格好をしている。人様には見せられない。
基本は「超ユルユル」である。ウェストのゴムを引っこ抜いたうえに全部が伸び伸びになってしまったような古いスウェットなどはほんの数歩歩くだけで膝までズリ落ちてくる。
デリバリーの食事を玄関まで取りに行くときは悲惨な格好になる。多くの場合、部屋着の下はノーパンだからフルチン状態になってしまい慌ててスウェットを持ち上げて商品を受け取る。
朝、ラジオ体操をするにもすぐにスウェットがズリ落ちちゃうからフルチン体操に励むことになる。物凄い光景だと思う。
時々スウェットなどの部屋着を新調するのだが、たいていはAmazonでテキトーな安物を買うから気に入らずに履かずじまいになって古いお気に入りばかりを愛用してしまう。
不自然なくらいダボダボなやつが好みだ。寝ている時に少しでもフィットした感じがするとストレスになる。寝返りをうった際にお尻付近の布が引っ張られるようだとイライラする。
私の場合、普段着はだいたいXLが標準である。部屋着兼寝間着の場合、もっと大きいサイズが欲しい。最低でもXXLか2Lや3Lを着用する。大きければ大きいほど快適だ。もちろん見た目はヘンテコだ。
ネットでテキトーに買うと2L表記なのに普通のLぐらいのインチキモノに出会うこともある。正しい2L、正しい3Lを探して、それが洗濯乾燥機でちょっと縮んじゃうことも想定して買うようにしてきた。
そんな私が最近出会ったのが、あのユニクロのネット通販である。店舗では巨大サイズを置いてあることはないが、ネットでは3Lや4Lが普通に揃っている。
おまけに思っていたより安い。1000円ぐらいの商品がゴロゴロある。試しにスウェットを買ってみたのだが、肌触りは良いし、縫製もそれなりにしっかりしている。
今まで気付かなかったことを後悔している。数々買ってきたネットで見つけた怪しい部屋着の残骸を眺めながら、とっととユニクロの軍門に下っていれば良かったと痛感している。
それにしても、ファストファッションというジャンルが普及するまで、洋服類の値段は随分高かったように思う。
若い頃にタカキューだのミツミネだの普及品中心の店に行ってもどうでもいいような服が結構な値段で売られていた。洒落心を出してデパートの中の気の利いた専門店に行こうものなら結構な散財をするのが普通だった。
デフレが続き、安いものが溢れるようになったのは一消費者としては結構なことだ。でもその背景にはいつのまにか先進国の中でも低所得者だらけの貧しい状況になったこの国の現実が横たわっていると思うと複雑な気持ちになる。
まあ、ここで経済問題を真剣に語っても仕方ない。今更ながらユニクロが“ニッポンの標準”になっている世相が身に染みる。
何だかんだいってユニクロの部屋着はとても快適である。寒くなる季節に向けて部屋着兼寝間着を一新することにした。結局、ここ1ヶ月ぐらいの間に3回もネット通販を利用した。
こんなところにも自分の凝り性ぶりが発揮されている。
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