2022年1月31日月曜日

映画は1時間半


自主隔離生活を過ごしていたが、一人暮らしだから誰かに気兼ねしないで済んだことは良かった。

 

一応私は気遣いの人である。頼まれてもいないのに勝手に気を使って疲れるタイプだから体調を崩している時は一人に限る。

 

看病なんかされてしまうと恐縮して体調がもっと悪くなりかねない。そんな偏屈男だから調子が戻った後は実に気ままに過ごした。

 

アマプラやネットフリックスにお世話になって脈略無くいろんなものを観た。昔の必殺仕事人やら忠臣蔵方面の他、普段観ないような映画もずいぶん鑑賞した。

 

話題になっていたネットフリックスオリジナルの「新聞記者」も観たが、正直言ってとくに印象に残るほどではなかった。

 

わけもなく号泣してやたらと感動したのが「家へ帰ろう」という映画だ。味わい深い大人向けの作品だった。

 


ホロコーストを何とか生き延びた老人が70年の時を経て友人との約束を果たすためにアルゼンチンから故郷ポーランドを旅する作品だ。

 

主人公のお爺さんがいい味出しまくっていた。単に暗くて重い雰囲気というわけでなく軽妙な感じやユーモアもありアッという間に見終わった感じ。

 

変な話、上映時間が1時間半程度というのが最高だ。長ければいいってものではない。2時間が当然みたいなのが映画の世界だが、人間の集中力を考えれば1時間半ぐらいで充分だと思う。

 

モーガン・フリーマンとジャック・ニコルソンが人生最後の旅に出る名作「最高の人生の見つけ方」も1時間半程度の作品だ。あれも無駄なくまとまっている点が作品の素晴らしさの一つだと思う。

 

続いては「ある日どこかで」。1980年の作品。主演はスーパーマンで一世を風靡したクリストファー・リーブ。

 


一言でいえば時空を超えたラブストーリーである。タイムスリップものだ。こういう奇天烈な設定だとラブロマンスも白けずに観たくなるから不思議だ。

 

若き日のトム・ハンクスが主演だった「スプラッシュ」や「ビッグ」、はたまた「ゴースト・ニューヨークの幻」や「マネキン」といった絶対にありえない設定のラブロマンスは案外多い。

 

私はそういう奇天烈設定恋愛モノが大好きで、それぞれ何度も見てコッソリ泣いてきた。

 

この「ある日どこかで」も10年ぐらい前に観たのだが、久しぶりに鑑賞してジンワリほっこりした気分になれた。

 

1910年代にタイムスリップした主人公がやたらと美しいヒロインにひたむきに気持ちを伝える純粋な感じが素敵だ。

 

アナログな時代の切なさというか、人がむき出しの感情を真っすぐにぶつけていく美しさに惹かれる。

 

作中で大事な役割を果たすラフマニノフのラプソディーがこれまた実に映画の設定にぴったり合っていて思わず泣きたくなる感じだ。

 

https://www.youtube.com/watch?v=V4O_l7CUQcI

 

いろんな登場人物が複雑に絡み合うようなストーリーは頭が悪い私にとっては難しい。登場人物は少なく、ストーリーは単純明快かつストレート。結局それが一番観ていて楽しい。

 

ちなみに映画以外に最近妙にハマっているのが1月から始まったTBSの連ドラ「妻、小学生になる」である。

 

10年前に亡くなってしまった妻(石田ゆり子)が10歳の小学生になって夫・堤真一と一人娘の前に現れるというこれまた奇天烈設定のドラマだ。

 

まだ2話しか観ていないが2回ともちょっと泣いた。10歳の小学生の演技が何とも上手で私には石田ゆり子にしか見えなくなってきた。

 

ドラマも映画も話自体は作り話だ。だったらとことん有り得ないような設定にしてくれたほうが観ているほうは気楽だ。そんな設定なのに時折ホロっとしちゃうのがこれまたよく分からない感覚で面白いのだろう。

 

 

 

 

 

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