即席麺。この言葉を見るとヨダレが出る。カップ麺ともインスタント麺とも違う。「即席麺」である。言葉の定義は知らない。漠然とカップ麺ではなく袋麺をイメージする。
カップ麺と袋麺はナゼか微妙に違う。気のせいだろうか。真剣に考える話ではないかもしれないが、私にとってはウン十年にわたる謎である。
個人的には袋麺のほうが美味しく感じる。お湯を入れるだけのカップ麺より面倒だからそう思うのかもしれない。とくにサッポロ一番は無敵だと思う。
マルちゃん正麺みたいな本格派が台頭しているが、袋麺はサッポロ一番やチャルメラみたいなゲジゲジみたいな麺じゃないと気分が出ない。
即席麺というジャンルに普通のチルド麺のようななめらかさは場違いな気がする。あくまで個人的な意見です。ごめんなさい。
その昔、「マダムヤン」という高級袋麺が登場した時に麺がちゃんとしていて驚いたのだがビミョーな違和感もあった。「袋麺なのにちゃんとしている」ことが何とも落ち着かない気分にさせた。
今も時々無性にサッポロ一番が食べたくなる。あらかじめ丼に水を100㏄ぐらい入れておき、麺は鍋の中でほぐれ始めたら大半のお湯を捨てて粉スープを混ぜたら一気に丼に移す。そうすれば熱すぎることもなく余熱で麺が柔らかくなることもなく、あのボソボソとした駄菓子みたいな麺を堪能出来る。私流の作り方だ。
即席麺のあのゲジゲジ麺の食感は他の何物とも違う独自の味わいと郷愁?がある。ジャンクフード界の世界遺産的な尊さがあると思う。
先日、そんな即席麺のアレンジ版を自宅近くのタイ料理屋で発見した。八丁堀にある「バンコクポニー食堂」というカジュアルなお店だ。屋台料理の延長みたいな気軽なメニューが豊富な地元の人気店である。
「タイのインスタント麺炒め」なる料理をメニューに見つけたので間違いなくウマいはずだと注文してみた。東南アジアでは外食メニューに即席麺を使った料理が出てくることが珍しくない。日本では見かけない光景だろう。
一口食べてみた感想は「やたらとウマい」である。衝撃的なウマさと言っても大袈裟ではなかった。シンプルな味付けなのだが即席麺の良さが完璧に引き出されている。味の説明が上手に出来ないのが心苦しいが、ほんのり甘みもあって万人受けする味に仕上がっていた。やみつきなりそうだ。
タイ料理の定番のヤムウンセン(春雨サラダ)をツマミにビールをグビグビ飲みながらこんな即席麺炒めが出てきたらビールがいくらあっても足りない。ツマミでも美味しいしシメの料理としてもイケる感じだった。
即席麺の世界でいま若者に人気なのが「プルダックポックンミョン」である。何だかヘンテコな呪文みたいな名前だが、ラーメンだか焼きそばだか分からない不思議な和え麺である。
韓国人気もあって若者がこぞって食べている。私には無縁なはずだが一緒に暮らす娘がハマっているせいで我が家にはいくつも常備されている。
端的にいってやたらと辛い即席麺である。いろんな種類があるのだがどれも辛い。分別ある?大人が食べるシロモノではなさそうだが、麺が独特で麺だけで評価するならかなり美味しい。
即席麺になめらかさは不要だと書いたが、プルダックポックンミョンの麺のなめらかさは、マルちゃん正麺やラ王みたいななめらかさとは違った印象。例えるならタリアテッレやタリオリーニと呼ばれる平打ち麺のパスタみたいな感じ。
数年前に「蒙古タンメン中本」のカップ麺がバカみたいに辛かったから大人向けに改造した話を書いた(https://fugoh-kisya.blogspot.com/2019/03/blog-post_27.html)が、プルダックポックンミョンも辛さのないマトモな味の新製品を出したら私は喜んで買うと思う。
麺は魅力的だったから付属のスープは捨てて別の味で食べるなら中高年にもオススメだ。私もあの麺をいったん水でシメて冷やし中華のタレをかけて食べたいと思っている。でも我が家にあるストックは娘が後生大事にキープしているのでなかなか実現できていない。
即席麺の世界も日々進化しているようで、サッポロ一番一辺倒の私には驚くような商品がたくさんあるみたいだ。いろいろ試してみたい衝動もあるのだが、私はサッポロ一番ですら後発組の「ごま味」や「塩とんこつ味」を食べたことがない。
まずはサッポロ一番のシリーズ全制覇から始めることにしたい。来年の新たな目標として頑張ろうと思う。頑張るほどの話ではない…。
マダムヤンよりも中華三昧のほうが先に出てたような記憶あり。
返信削除サッポロ一番等が当時の日本のラーメンの袋麺バージョンで、マダムヤン等の高級版は中華料理店の麺料理を袋麺にした感じでしたね。
中華三昧、忘れてたなあ。マトモ麺のシリーズは最初は感動するけど結局は古典的ゲジゲジ麺に惹かれます。
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