2023年3月10日金曜日

オロCの幸せ


ボケっと日々を過ごしているから「楽しいことはないかなあ」と頻繁につぶやいてしまう。贅沢な悩みである。ちょっと考えてみると日常には幸せな瞬間は溢れている。

 

何だかお坊さんの説教みたいだが、実際にちょっとしたことでも心は満たされる。大袈裟な書きぶりだが、最近私はオロナミンCを飲むととても幸せな気持ちになる。一種のマイブームみたいなものだ。

 



子どもの頃、オロナミンCのテレビCMがやたらと流れていた。大村崑だったかがいろんな飲み方を見せていた。子供心に「生卵割り」のシーンは気持ち悪かったがそれ以外は実にウマそうでCMを見るたびに飲みたくなった。

 

ナゼか私の母親はオロCを買ってくれなかった。コーラやファンタは買ってくれたが、ビミョーに値段が高かったからか内容量が少ないからなのかオロCに関しては「そんなのダメ」の一点張りだった。

 

友達のウチに遊びに行くといつも友達の母親に「オロナミンCが飲みたい」とリクエストして運良くありつけると宝物が手に入ったような嬉しさを覚えた。

 

今の私は大人だからオロCを遠慮なくオトナ買いすることが出来る。一気に2本飲むことだって可能だ。大人の特権である。ちょっと酒を飲み過ぎた時にはゲップがしたくなるものだが、オロCをグビっと飲んでゲップを発射したときの快感は格別だ。

 

飲み過ぎた時に限らずちょっとジャンクな食べ物を楽しんだ後にはナゼか炭酸が欲しくなる。そういう場面ではオロCのあの妙なサイズ感がしっくりくる。基本は2口、多くても3口で飲み干す感じがちょうどいい。

 

デカビタCやらレッドブルといった類似品には無い上品さというか威厳?がオロCの特徴だと思う。マキシキャップと呼ばれるあの独特の蓋の感じも特別感があってステキである。

 



先日銀座で飲んだ後、ふらふら歩きながら吸い込まれてしまったラーメン屋で私が苦手なはずのつけ麺を注文した。「紫龍」という人気店である。

 

別注トッピングで厚切りチャーシューまで加えて食べ始めたのだが、麺は美味しいのだがどうにもスープやチャーシューがしょっぱくて難儀した。でも酔っ払いの悪い癖でしっかり完食してしまった。後悔の嵐の中で再び歩いていたら自販機にオロCを発見して一気飲み。

 

そんな状態で連発してみたゲップの快感はヘタなスケベ行動より遙かに私を幸せにしてくれた。まさしく幸せな瞬間である。チンケだとかシャビーだとか言ってはいけない。小さな幸せの積み重ねこそが大事である!

 

常日頃アレコレとウマいものの話を書いているが、何気なく入った大衆酒場のモツ焼が物凄く美味しかった時の幸せも格別である。

 



この画像はタバコが吸えるという理由だけでふらっと入ってみた八丁堀のモツ焼屋での画像だ。たいした期待もせずに食べてみたらニッコニコになるほどウマかった。串も大きめで鮮度や焼き加減、タレの味もバッチリだった。

 

モツ焼なんてどこも変わりはないという私の失礼な先入観は大間違いだった。だいたい、いまどき座って酒を飲みながらタバコが吸える店自体が少ないからそれだけで幸せな時間である。

 



赤ウインナーの素揚げをつまみにホッピーをグビグビしながらタバコをプカプカ。これを幸せと言わずして何と表現すべきだろう。ジャンク食いの喫煙者にとっては天にも昇る瞬間である。

 

海外のリゾート地に出かけて海辺でフローズンマルガリータを飲むのも幸せだが、よくよく考えたら自宅の近所でもこんな幸せを感じることが出来るわけだからモノは考えようである。

 



ついでに念願叶って電動キックボードに乗った話も書いておきたい。アチコチに置いてあるレンタルの電動キックボードが随分前から気になって仕方がなかったのだが、ついにちゃんとアプリを入れて諸々の登録を済ませて恐る恐る使ってみた。

 

「快感」のひと言だった。スムーズに乗れるようになったら幸せの極地みたいな気分になった。思った以上に簡単便利である。使い倒したらちっとも散歩が出来なくなりそうで健康に悪そうなぐらいである。

 

でも、しっかり使い回した後でちゃんとルールや法令を見返してみたら案外いろいろと厳しいことを知った。歩道では乗っていけないという大原則すら理解していなかった。

 

車がビュンビュン走る車道でしか使えないならちょっと怖い。束の間の幸せ気分もしぼんでしまった。やはり幸せを享受するには我慢も必要みたいである。

 

 

 

 

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