2025年3月10日月曜日

ジーロー飯、ルーロー飯


台湾料理といえば渋谷の「麗郷」が思い浮かぶ。私が高校生の頃から名店の雰囲気を漂わせていたが、他の中華料理店とはどことなく趣が違って神秘的というか、謎めいた雰囲気が漂っていた印象がある。

 

きっと腸詰め系のメニューに若き日の自分がゲテモノっぽい感じを覚えたせいだと思う。怪しい駄菓子や合成肉の子供向けハンバーグを喜々として食べていたくせに見知らぬ台湾料理をブキミに感じていたのだからバカみたいだ。

 



台湾の食べ物といえば小籠包が大人気だが、個人的にはさほど好みではない。今回の旅では1度だけ食べた。5年前の台湾旅行の際にそこそこの名店で冷めきってヌルい小籠包が出てきたせいで何となく敬遠するようになってしまった。

 

台湾名物の中でも近年人気を集めているのがルーロー飯(魯肉飯)である。もともとは屋台などで食べる軽食だが、コメを愛する日本人にとってもウケる一品だ。

 

ここ数年、大型スーパーなどではルーロー飯のレトルトも見かけるようになった。確かにカレーやシチューみたいにレトルト向けだと思う。レトルト好きの私だが、今まで一度も買ったことはない。おそらく脂っぽくてクドいという先入観のせいだ。

 

5年前の旅行で何度も現地のルーロー飯を食べたが2回に1回は脂っぽくてクドいのに当たった。若い頃なら平気だったはずだが今の歳だと厳しい。ウマい店のルーロー飯は毎日でも食べたいぐらい美味しかったが、確率的にはビミョーな印象だった。

 

今回の台湾旅行でも何度も食べた。宿泊した台北のミラマーガーデンホテルでは朝食ブッフェにルーロー飯があったのだが、ちょっと脂っぽい路線だったのでドカ食いは出来なかった。

 

台湾国内の人気チェーン店「鬍鬚張魯肉飯(ひげちょうルーローハン)」のルーロー飯は初老?の私でも美味しく食べられた。おそらく日本の吉野家みたいな位置づけのファストフード店だろう。万人ウケする無難な仕上がりになっていた。




日本に支店はないかと調べてみたのだが、なぜか金沢に1店舗あるだけだった。都心部にあったら行きたかったのに残念だ。でも金沢の店舗ではレトルトを全国発送しているようだから注文してみようと思う。

 

さてさて、ルーロー飯は人気、知名度ともに日本人に定着しているが、ナゼかいまひとつマイナーなのが「ジーロー飯」(雞肉飯)である。個人的にはルーロー飯より日本人ウケがいいと感じる。私も断然ジーロー飯派である。

 



ルーローが豚バラ肉の甘辛煮みたいな感じなのに対してジーローは文字通り細くほぐした鶏肉に軽く甘辛ダレをかけた一品だ。味付けが濃い目の台湾料理の中にあっては異色とも言えるあっさり系の料理だ。

 

今回の旅行でも頻繁に食べた。ルーロー飯よりも遭遇率は低いのだが、探せば簡単にウマいジーロー飯にありつける。上に書いた人気チェーン店「鬍鬚張魯肉飯」でも食べられた。素直にウマかった。店によっては小中大とサイズを揃えているので、ルーロー飯とジーロー飯を同時に堪能できるとかなり幸せな気分になる。

 

今回の旅でもいろんな店でアレコレ食べたのだが、結局一番美味しかったのは、5年前にも行った「大来小館」という台湾家庭料理の店のルーロー飯とジーロー飯だった。

 




結局、私はコメをメインにしたジャンクフードが大好きなんだと思う。数ある料理メニューをたくさん注文してそこそこ楽しんでも結局はジーロー飯みたいな「ぶっかけ系」をかっこまないと満足できない。

 

ちなみにこの「大来小館」では凝りすぎない素っ気ない料理が多く、それがまたウマかった。中高年以降の世代にはオススメの店だと思う。下の画像は実に素っ気ないけど妙に美味しかったビーフン炒めだ。

 



なんだかジーロー飯とルーロー飯の話だけになってしまったので、ついでに今回の旅で美味かったモノを備忘録的に載せてみる。

 

中華料理の中でも私が特に好きなのが「焼味」と呼ばれる炙り焼き系の品々だ。香港あたりでチャーシューや鴨や鶏がツヤツヤしながら店頭に吊るされているアレだ。

 



こちらも5年前に入ってウマかった店を再訪した。「新葡苑」という店。「大来小館」もこの店も実はこのブログに書いていたおかげで店の名前を忘れずに済んだ。旅先のレストランの名前など普通は忘れてしまうが、ブログには日記みたいな効用があるから役立った。

 




鴨と密汁チャーシューの盛り合わせが相変わらず安定のウマさだったし、シューマイも絶品だった。紹興酒をグビグビ飲みながら食べたのでその他の画像はあまり撮らなかったのだが、全般的に満足だった。

 

というわけで、いずれまた台湾旅行をしてもこの2軒には必ず行くことになりそうだ。

 

ちなみに台北からの帰国便は気流の関係もあって2時間20分ぐらいの飛行時間だった。近くてビックリである。「羽田空港―松山空港」の便ならどちらも中心部に近いし国内旅行感覚で楽しめる。

 



これは帰りの飛行機に持ち込んだ現地のセブンイレブンで買ったジーロー飯のおにぎりである。機内食をパスして食べる価値があるほどウマかった。


2時間ちょっとのフライトでビジネスクラスを使うのは富豪級だが、食べてるものはちっとも富豪ではない。でも大谷翔平サマもCM撮影の際におにぎりを19個も食べたそうだから私もあやかった気分になった。

https://youtu.be/15Q5pXjLoUI?si=7EnpEaQNT6tzHsdh












 

 

 

 

 

 

 

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