2009年4月8日水曜日

ツバ事件と女体

電車の中で隣に座った女性にツバをなすりつけたバカが逮捕されたというマヌケなニュースを見た。

「ツバを吐いた」ではなく、「なすりつけた」という部分が気色悪い。美人を汚したかったという意味不明な理由らしいが、なんとも腑抜けた話。

幼い頃、ツバでイヤな思いをしたことがある。小学校低学年、いたいけな少年だった私が満員電車の中で遭遇した事件だ。

家から結構遠い学校に通っていたため、幼いながらも満員電車を利用していた。ある朝、ランドセルが邪魔だったらしく、しきりに後ろに立っていたオッサンが舌打ちして私を威嚇してくる。

今だったら、「私のおでこにウンコでもついてますか?」ぐらいなことを言い返すのだろうが、当時は幼かったので小さくなっていた。

そして何かの拍子に私の体勢がぐらついた時、オッサンはあろうことか、幼い私にツバを吐きかけた。

ツバは私の手首あたりに着弾した。制服の上ならまだ良かったのだが、生肌にべっとりだ。ゾーッとしたけど、あまりの驚きと恐怖でそのツバを拭き取ることも出来ずに一種の金縛りのような状態に陥った。

あのヘタレたオッサンの顔は今でも鮮明に思い出すことができる。俳優の平泉成に似ていた。平泉さんには申し訳ないが、今もテレビで彼を見るとあの日の苦い記憶が甦ってしまう。

その衝撃的体験を忘れられずに、大きくなったら絶対にあのオッサンを半殺しにしようと決意を固めていた。中学高校と身体はグングン大きくなり、少林寺拳法まで始めた。これもひとえにアイツを退治するためだった(さすがにそれは大げさ)。

結局、地下鉄東西線神楽坂駅付近で乗り降りしていたアイツを見つけることが出来ずに今に至っている。もう35年ぐらい前の話だ。とっくにアイツは死んでるかもしれない。

冒頭で紹介したツバ塗りバカ男の逮捕容疑は暴行罪。幼い私にツバを吐きかけた行為も立派な暴行罪だ。幼い子どもを暴行する大人の心理はなんなんだろう。

勝ち目のない相手をいたぶる行為は最低だ。私も若い頃はイジメッっ子だったので、決して偉そうなことは言えない。

でも、大人になってから女子供に手を挙げたことは一度もない。威張るほどの話ではないが、オバカニュースやDV問題なんかを聞くにつれ不思議で仕方ない。

正直に言うと、女性に対して一度だけ胸ぐらを掴んだことがある。胸元をまさぐったのではない。服の襟を掴んだ。でもさすがにそこまでで止まった。そりゃあ止まるでしょう。反撃できない相手に力をふるったところで屁の突っ張りにもならない。

私も生身の人間だ。女性に対して心からフルパワーでグーパンチを打ち込みたくなったことは何度もある。顔面めがけて上段回し蹴りを炸裂させたかったことも3回ぐらいある。鼻の中に割り箸突っ込んでやろうと思ったことも1度だけある。

でも、これまでの人生で平手打ちひとつせずに我慢してきた。それが普通だろう。

まあ、偉そうに書いてみたが、正直に言うと「アナタの言葉は殴られるよりも酷い暴力だ」と非難されたこともある。

確かに怒りが頂点に達すると自分でも感心するぐらい相手をへこますボキャブラリーが豊富になる。

それでも、私は手は挙げない。私の手は女性に対しては、あくまで触ったり撫でたり、つまんだりするためだけにある。

「もうダメ、死にそう」とか言われることはあるが、それだって決して暴力をふるっているわけではない。相手を思っての行為なのにそんなことを言われることがたまにある。

なんか話が脱線してきた。この辺にしておく。

2 件のコメント:

  1. まぁしかし朝の満員電車の中で
    ひときわ輝いて見える伝統的な制服ですから
    嫉妬されたのかもしれませんよ。
    そちらの小学校はお行儀の良い子が多いように思います。

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  2. コメント有難うございます。
    僕もさすがに一人のときはお行儀良くしていたつもりなんですが、災難でした。。。
    あのオッサンも計り知れないストレスを抱えていたのでしょうが、ロクデナシであることは確かです。。。

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