別荘を持ちたいかと聞かれれば、たいていは持ちたいと答えるだろう。そりゃあ無いよりあったほうがいいが、はたしてホントにそうだろうか。
ステータスとしての別荘の話ではない。どこそこに別荘もってるぜ」というヒエラルキー的な話はそれはそれで富裕層にとって意味のあることだが、今日の話はもっとカジュアルな実用的別荘についてだ。
旅行が好きな人間は、あっちこっちに行ってみたいもの。必死の思いで別荘を手に入れたらそこばかり行くはめになりそうで微妙だ。私もそう思う。
昔、ダイバー仲間と八丈島に別荘を共有しようかと計画したことがある。具体的に計画は進んだが、八丈島だけで潜ることになりかねないので結局断念した。
もっとも、大富豪になれば話は別。私だって、気ままにアチコチに出かけるパターンを維持しながら、函館と那覇あたりに別荘が持てれば理想的だ。
勝手知ったる第二のわが家でゆっくりと静養。バタバタしないで日常生活の延長を自宅と別の場所で過ごすのは確かに魅力的だ。それはそれで憧れるが、旅行好きな私はついつい見知らぬ場所に行ってみたい。
いつも同じ場所にばかり行くのは新鮮味がないし、旅行という範疇からは外れる。結局は別荘行きと旅行は別モノと考えればしっくりくるのだろう。
こんなことを書き始めたのは、根強い人気の会員制リゾートを訪ねたことがきっかけ。
縁あって過去にも何度か滞在している「エクシブ」というリゾートがそれ。
全国各地に運営リゾートがある。どこもゆったりとした造りで施設内には和洋中の数種類のレストランもあり、柔軟に滞在スタイルをアレンジできる。
基本的に何百万円かの区分所有権購入代金と一定の年会費を払うことで、オーナーとしての権利を得る。
詳しい仕組みは割愛するが、確か年間20泊前後の占有保証があって、それ以外にも会員であれば全国のエクシブに優待料金で泊まれる。
占有利用日以外でも、はしょって説明すると、それなりに豪華なリゾートに滞在して、結構豪華に食事をして1泊2食で一人1万円チョットで足りるようなイメージ。
数百万円の出費が元を取れるかどうかは分からないが、オーナーになれば、全国のエクシブが使えるし、アクティブにアチコチ行きたい人には悪くないシステムだと思う。
今回訪ねたのは、エクシブ蓼科とエクシブ軽井沢。蓼科は初めてだったが、温泉大浴場も立派で、食事も想像以上に高水準で満足。
部屋もたまたま上位グレードがあてがわれたため、やたらと広い。画像のリビングの他に大きめのベッドが2台置かれた寝室、そのほかに和室もついていた。
何度か行ったことのあるエクシブ軽井沢のほうが敷地全体が小さめで動線が分かりやすく動きやすい。蓼科は蓼科で広大な敷地ならではの敷地内の散歩が気持ちよい。まあ好みの問題だろう。
施設全体が清潔で従業員教育もキチンと行き届き、レストランも高水準。中途半端なリゾートホテルに泊まるのならこっちのほうが断然良いと思う。
小さめの部屋でも和洋室仕様で、一般的なホテルから見れば贅沢な占有区間がある。繁忙期はなかなか予約が取れないようだが、それも当然だろう。
独自のリゾート運営を根付かせてきたエクシブ。箱根、京都、有馬あたりにも新規のリゾートを展開中で拡大傾向が続いている。
真っ当なレベルのサービス水準をこのご時勢でも維持し続ければ、タイムシェアリングというスタイルはこの国でも一層成熟すると思う。
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