2009年10月5日月曜日

素人感覚と素人

今日は少し真面目な話。
いま国会は小休止中。次の臨時国会は10月末に招集予定。政権交代のアレコレもその時点から本番突入。いよいよ10月末から与野党入れ替わっての国会論争が始まる。

国交省とか厚労省あたりでは、既に政治主導を掲げる閣僚チームと官僚機構のサヤ当てが始まっているらしい。進化か後退か不明だが今後必ず変化は起きる。ますます見逃せない。

わずかな人数の大臣、副大臣、政務官があたりが巨大な官庁に乗り込んで息巻いたところで何も変わらないという見方もある。

物理的にはそうだろうが、圧倒的な民意を反映していいる点が今回誕生した新政権の強みだ。役人の中にも変革に期待する人は多い。この点もかつて寄せ集め連立政権が誕生した細川さんの時代とは決定的に違う。

新政権における大臣、副大臣、政務官の顔ぶれを見ると、自民党型年功序列重視の人事配置とは明確に違うスタイルが見て取れる。

あくまで専門性や担当分野への精通ぶりがポイントになって人事が決められている。いろんな変革が期待される新政権だが、こうしたパターンの人事配置の定着にこそ期待したい。

政界人事がマスコミで取り上げられる際、実務型とか政策通という表現がひんぱんに使われる。考えてみれば、政治家を名乗る以上、それが当たり前の話だ。

「あの人は政策通だ」などという言葉が誉め言葉として普通になってしまっている今の風潮こそ変だ。改めるべき悪弊だと思う。

内政、外交、経済どの分野においても今後の政治課題の底辺には、政策決定の迅速化や柔軟な路線転換が避けられない。のんびり経済成長を享受していた昭和の体質ではまるで通用しない。

自民党が我が世の春を謳歌していた頃には「これから勉強します」などと平気で語る大臣就任会見が珍しくなかった。今後はそういうお粗末人事が許されるはずはない。

こんなテーマを七面倒くさく書いていること自体が、今までの政治体質の歪みを象徴している気がしてきた。

“素人感覚”は大事だが“素人”は不要だと思う。

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