2010年2月1日月曜日

わが家のダウン症

わが家の下の子どもはダウン症だ。3才の男の子。ありがたいことに合併症がなく、視力が弱いぐらいで元気ハツラツの日々だ。

「障害を持つ子の親」などというと、なんか大げさな感じがして、あまり“宣伝”してこなかったが、ちょっと考えを変えた。

積極的に宣伝するのもアリだと思い始めた。

子どもの障害を隠すつもりはさらさら無いのだが、そういう話を聞かされた側は多くの場合、反応に困っちゃうことが多い。

“お気の毒・・・、それは大変・・・”みたいな感じの反応が一般的。それが普通だろう。こちらとしてもアレコレ解説するのが面倒だったり、“悲劇キャラ”に思われるのがモドかしかったりして、わざわざダウンちゃんの話を持ち出さない。

実際は、フツーの子育てにちょっと余計な手間と葛藤が加わるだけだ。単純明快に可愛いし、ハッピーな日々ではある。変な表現だが、ちょっと面白くもある。

わが家のダウンちゃんに限らず、障害を持つ子どもが生きていくためには「知ってもらうこと」が何より重要だ。それが急に“宣伝”してみたくなった理由だ。

私自身、ダウン症といわれても、何のことだか分からなかったし、単純に恐いとか、不気味だとか、うつるんじゃないのか等々そんな程度の感覚だった。

まわりにそういう人がいなかったり、聞いたこともなかった場合、誰でもそんな感覚だと思う。

ダウン症は、ヒトが持つ染色体が一本余分に存在する症例。基本的には発達が遅く、発達障害という範疇で語られることも多い。

遺伝に関係なく、古今東西、1000人に1人の割合で生まれる。「ダウン病」と表現しないことから分かるように病気ではない。

だから直るとか直らないというものではない。もちろん、うつるとかうつらないという話でもない。

一般的な特徴は、ひょうきんで穏やか。頑固者という指摘もある。もちろん、人によってさまざまだが、息子のお陰で知り合ったダウン症の子どもは周囲を和ませるタイプが多い。

ここに書いたことだけでも、この雑文を読んでくれた人に知ってもらえれば実に有難い。

意外とフツーです。まあ、「意外とフツー」などと表現すること自体が彼らを差別しちゃっているみたいで的確じゃないかも。

差別ではなく、あくまで区別する程度で理解してもらえると嬉しいです。

遅いとはいえ、ゆっくり着実に発達していく。スローライフとか言っちゃうとちょっと聞こえが良い。

ウチの息子を例にとると、3才になったものの、まだしゃべらない。アーとかウーとかブーが基本で、最近「ヤダ」と「パパ」が上手く言えるようになった。

すべての発達が健常児の半分ぐらいのペース。3才のわが子は1才半程度のレベルだ。いつまでも赤ちゃんなので、可愛いことは可愛いが、さすがに時にはイラつく。

歩くことは出来るが、まだまだヨタヨタ、しょっちゅう転んで顔面血まみれになって親を驚かせる。

電車が大好きで、電車のDVDは飽きずに見続けるし、近所の踏切に連れて行けば喜々として電車を追いかける。

音楽が聞こえるとどんなに眠くても踊り始める。大好物のフライドポテトと唐揚げを見ると、ヒョエ~とか言って満腹だろうとモグモグ食べる。

保育園では両思いの女の子がいて、いつもデレデレ追っかけてチューしているらしい。街を歩く女性にはいつも手を振る。スケベなところは親に似てしまった。

わが家のチビが楽しく暮らしているのも、先輩達の頑張りのお陰だ。ダウン症への理解が広がっているおかげで、保育園、学校などの教育体制や専門の医療支援などが昔より充実してきたわけだ。

“声高に福祉充実を主張するオヤジ”みたいな感じは性に合わないので、あくまで「知らない人に知ってもらう」をテーマに自分なりに発信する機会を作っていきたいと思う。

ダウン症といってもさまざまな分野で活躍する人もいる。

4年生大学を卒業し、文筆、講演活動を活発に行う人
http://www.mct.ne.jp/users/ayaiwamo7/jpindex.htm

天才書道家と騒がれている女の子
http://noritake777.jp/kanazawa/shouko-index.htmlもいる。

海外ではカンヌでの受賞歴もある俳優も。
http://www.nhk.or.jp/heart-net/fnet/arch/mon/50620.html

皆さん凄い。と同時に親の前向きな姿勢が大きく影響したことも間違いない。

せっかくなので、わが家のチビも“ダウン症で初の○○”にしてみようと思う。何がいいだろうか。

2 件のコメント:

  1. 仕事上、接する機会が少なくないのですが、ダウンのお子さんはリズム感や音感に優れた子が多いですね。ちょっと目を見張るくらいに。
    きっと、代わりに何かを「与えられてる」のでしょう。

    音楽家も選択肢に加えてみてはいかがでしょう?

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  2. Tommyさま

    コメント有り難うございます。

    先日、WiiのソフトでWii・musicというのを衝動買いしました。結構凄いです。

    本格的レッスンまでついていて、私などとっとと断念するぐらいマトモでした。

    あんな便利なモノも使い方によっては「知育」につながりそうなので、わが家の問題児にいずれ試させてみます。

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