最近すっかり吐かなくなった。下品なテーマで恐縮だが、今日はゲロの話を書こう。こういうネタは普通オモテに出す話ではないが、ネット上の雑記だし、許してもらおう。
あのツラさ、あの不快感、あのニガみ。吐きまくるという行為はまさに生きることの縮図のようだ。
翌日になって徐々に復活し、軽やかな気分を取り戻し、空腹を感じてしっかり食べる。夜になればまた呑み始める。ツラさを忘れしまう・・・。こういう流れも「苦労の後に福来たる」「ツラいことは時間が解決してくれる」という感じで、人生修養を思い起こさせる。
なんとか格調高く書こうと思うのだが、しょせんはゲロの話だ。上品にはならない。
背伸びして酒を飲んでいた10代の頃は、それこそ嘔吐小僧とでも表現するほど良く吐いた。この歳になってあんなペースで吐いていたら、絶対にどこかが壊れると思う。若いって素敵だ。
高校生の頃、女の子を酒の力でたぶらかそうと企み、洒落たバーで痛飲、相手のほうが断然酒に強く、気付けば一人トイレで吐きながらフラフラになったこともある。
一人暮らしの部屋に女性を連行し、いざこれからという際に「嘔吐→睡眠」という失態を演じたこともある。
女性絡みだけではない。男同士で飲みまくって、互いに気持ち悪くなって、「一発吐いてから飲み直そう」と堂々と路上で並んで「連れゲロ」のあげくに飲み直したこともある。
仕事関係の飲み会でも若い頃は、要領が悪かったので加減を調整できずに勧められるままに飲み続けた。当然、七転八倒した。気合いを入れて酩酊していないふりをして、その場をやり過ごし、自宅の玄関で昏倒なんてこともしょっちゅうだった。
私の場合、一度吐いたらスッキリというパターンになることが少ない。出し始めたら、あとは朝までエンドレス。一晩で10回ぐらいゲーゲー大会になることが多い。
これがキツい。大学生の頃、とある日の明け方、入院中の祖母が危篤だという知らせが入った。運悪く、深夜からゲロモード中の私はさあ大変、ゲーゲーしながら、クルマに乗り込む。洗面器を持ち込んで運転だ。
明け方の道はガラガラで、そういう時に限って信号が青のままつながる。ゲーゲーモードのスイッチがオンになってもクルマを止めずに走り続ける。
膝と膝の間に挟んだ洗面器に向かって運転しながら吐く。視線は前方を見据えたまま吐く。我ながら神業だったと思う。ちっとも自慢にはならないが。
病院に到着しても、病室に行く前にトイレに駆け込む。ああいうせっぱ詰まった状況で嘔吐小僧になっていると実に切ない。必死に闘う身内をヨソにゲーゲー大会だ。なんとも格好悪い。
有難いことにその日、祖母は持ちこたえてくれた。私のゲーゲー中にご臨終だったら悔やんでも悔やみきれない。その後しばらく酒を控えめにした覚えがある。
さてさて、かつての欧州貴族などは美食を際限なく堪能するために食べては吐く繰り返しだったそうだ。そんな執念に比べれば私の吐きモードなど可愛いもの。
思えば、若い頃にしょっちゅう吐いてしまったのは新陳代謝が良かったせいだろう。今は酒の量が減ったわけでもなく、かえって酒量が増えたのに吐かない。呑み方が変わったのではない。代謝していないだけだと思う。
吐かない分、鈍感になった身体は許容量以上のアルコールだろうと全身全霊で受け止めてしまう。肝臓なんて満員御礼札止めぐらい働かされている。どっちがいいのか。間違いなく吐いてしまうほうがさっさと輩出するわけだから内臓系へのダメージは少ないはずだ。
やっぱり、もっと吐きまくらないといけないのだろうか。
このテーマだと書くネタがいっぱいある。船酔いダイバーを載せたダイビングボートの下で浅瀬のサンゴ撮影中だった私を襲った悲劇とか、ピカピカの新車の助手席が友人によるゲーゲー攻撃を受けたこととか、さあいよいよという場面で酔っていた相手の女性が暴発した事件とか。。。。
どんどん話がエスカレートしそうだからこの辺でやめる。
さすがに今日は画像無し。
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