夏バテで食欲がないという状況は私には無縁だ。昔から夏に太ることが多い。不思議だ。
最近、というか、この夏は暴飲暴食の夏だった気がする。
毎年欠かさず受けている胃と大腸の内視鏡検査を9月1日に予定していたため、8月中は何も気にせずガンガンいってみた。
その上で、検査結果がどう出るか、酷使した状態で検査されたほうが何かと建設的?だと思って過ごしてみた。
いくつか例を挙げよう。
まずは、ウナギのドカ食いからだ。たまに行きたくなる日本橋本町の「大江戸」に行った時の話。
この店の良さは、ストイックなウナギ専門店と違って、そこそこ楽しいツマミが揃っている点にある。
この日もイカとこのわたの和え物、アンキモの山椒煮、いくら、ハモの湯引きなんぞをつまみにビールから冷酒へ。アレコレ頼んでグビグビ。
その手のチョロチョロしたつまみのほかに「スーパー酒肴」として登場したのが白焼きだ。
わさび醤油でぱくっ。ウマウマだ。口に広がる脂を辛口の冷酒で流す。至福の瞬間だ。
冷酒のつまみとして私の中では昔からナンバー1の位置付け。その他の珍味達も食べているから、腹の加減もいい感じに収まってきた。
そうはいっても、肝心の鰻重を食べないとダメだろう。全裸の女性相手にAとBだけでCに至らないような話だ(隠語?が古くて誠にスイマセン)。
この日の鰻重は奮発して「極上」という最大級のものを頼んだ。鰻が3匹だ。ご飯なんかまるで見えない。おまけに鰻の端っこは折り返さないとお重に入りきらない。
食べ応えバツグンだ。タレも甘すぎず、ウナギの味わいがちゃんと引き出されている。
冷めないようにお重のフタを開け閉めしながら、鰻だけをつまんで冷酒グビグビを続行。意地汚いオヤジみたいな酒の呑み方ではある。
鰻が最後の一匹になったら、ご飯もかっ込む。鰻のタレと白米の相性は、史上最高、無敵の組み合わせだろう。
私のいけないところは、同行者が残したご飯を平然ともらってバクバク食べてしまうところだ。「ウナギタレ飯」だったらエンドレスで食べられる。
膨満感バリバリ。
続いては、ヘルシーフードとしてのイメージがある蕎麦屋での話。
この日出かけたのは、麻布十番の更科堀井。
蕎麦焼酎の蕎麦湯割りが絶品だという情報を得たので、いそいそと行ってみた。
この店もつまみが充実しているのがよい。ストイックな姿勢を貫いて蕎麦以外には味噌ぐらいしか置いていない店が珍しくないが、あの手の気取った?店は苦手な私には実に居心地がよい。
鯖のマリネ。野菜のゼリー寄せ、枝豆、そばがきをつまみにドロリとした蕎麦湯で割った焼酎をグビグビ。絶品だ。
鴨焼きも、テーブルの上で、鉄板焼き風に自分でジュージュー焼く。楽しいし、ウマい。
そして蕎麦登場。普通のもりそば(せいろ)、はかなく白い更科そば、太めの田舎そば、そして更科にシソを混ぜ込んである変わりそば。4種類が用意されていた。
結局、4種類とも食べた。食い過ぎだ。蕎麦屋で食事して、その後数時間にわたって膨満感が続くのは異常だ。
その次は、浜松町で旧友が営む「おでん国見」にて。おでんに目も暮れず、お店自慢の沖縄料理を堪能。
ニンジンシリシリをちょろっと、ゴーヤチャンプルを少し、豚足唐揚げを頬ばり、ササミキムチ和えをがっつり食べて、ササミ梅キュウリ和えもしっかり食べて、ソーキそばを半分ぐらい食べて、ソーメンチャンプルーをがっつり食べて、もずくの天ぷらも食べた。
胸焼け太郎。
そして、銀座の寿司屋「さ久ら」では、今年初モノの生イクラをつまみでブリッっと食べて、その後酢飯の小どんぶりに再度イクラをドカっと入れて味わった。
ついでに、たまたま捌いていた現場に遭遇したので、大間産本マグロを写真で写ってるブロックまるごと全部買い上げて、1時間かけて食べ尽くした。
それはさすがに大ウソです。
そして翌日、そして、胃と大腸の内視鏡検査に行った。
結果は、ここ数年の中ではもっとも良い状態だとのこと。果たしてそれでいいのだろうか。いいのだろう。この程度の食い散らかしは屁のカッパだということが証明された。
検査は午後早めに終了。朝飯抜きで空腹だったから、会社に戻る途中でホテルグランドパレスで「ノーポリープ祝勝会」だ。
生ビール片手にランチビュッフェ。スモークサーモン、ローストビーフ、酢豚、魚のフライにタルタルソースべっとり、クリームパスタにグラタンを食べる。まるでお子さまランチのような食べ合わせだ。
よせばいいのに、ビュッフェと別に名物のピラフを単品で注文。これも完食。そしてデザートは再びクリームパスタだ。
野菜のやの字も無い。胃腸に問題がない以上、それでOKだろう。
ここまで書いた内容は、8月後半のとある一週間という短いスパンで展開した食べ散らかしだ。
まだまだ頑張っている自分を誉めてやりたくなった。
そして食欲の秋が始まる・・・・。
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