東京出身。富豪になりたい中年男。幼稚園から高校まで私立一貫校に通い、大学卒業後、財務系マスコミ事業に従事。霞ヶ関担当記者、編集局長等を経て現在は副社長。適度に偏屈。スタイリッシュより地味で上質を求め、流行より伝統に心が動く。アマノジャクこそ美徳が信条。趣味は酒器集め、水中写真撮影、ひとり旅、葉巻、オヤジバンドではボーカル担当。ブログ更新は祭日以外の月曜、水曜、金曜。 ★★★スマホでご覧頂いている場合には画面下の「ウェブバージョンを表示」をクリックしてウェブ画面に飛ぶと下側右にカテゴリー別の過去掲載記事が表示されますので、そちらもご利用ください。
2012年2月13日月曜日
諭吉を刷りまくれ
今日は食い気も色気もまったくないテーマです。
この画像は、私の財布に入っていたお札を並べたものです。
ウソです。わが社の新聞用ストック写真を借用しただけです。
さて本題。
収入が40万円しかないのに、支出が90万円以上。こんな家庭があったら、バカ丸出しである。特別な支出があったのならともかく、普通の日々をこういう感覚で過ごしていたら大バカだ。
足りない分は目先の借金で何とかしのぐ。ダラダラ借りていたら、借金累計が1000万円まで膨らんでしまった。でも、一応、資産が1000万円より少し多めにあるから、まだ借金は可能だ。
こんな考え方をしていたら、そりゃあ遠からず破たんする。
これが今のニッポン財政。
国の借金累計が1000兆円を突破。借金を可能にしている源である個人金融資産は俗に1400兆円と言われる。
表面上は、まだまだ借金可能!?な数字だ。とはいえ、個人金融資産は住宅ローンとかの債務を無視している数字だから実態は遙かに少ない。
事実上、借金と資産はトントン状態。この春にも借金が遂に資産を上回る。いよいよ、ニッポンは強いという神話が崩壊する。
だいたい、税収だけで公務員給与がまかなえないぐらいの構造なんだから、チマチマした策を練っても追っつかない。突拍子もない奇策でも断行しなければ改善はない。
消費税を増税することが、いつのまにか「当たり前のこと」として世間に浸透してきた。国のプロパガンダは凄いもので、あらゆる階層の有識者と呼ばれる面々が口を揃えて「増税やむなし」と叫ぶ。
「原発は安全」と言い続けてきたこの国の「宣撫工作」の巧みさは言うまでもないが、消費税大増税にも同じ臭いがする。
今日現在だって、日本中に放射性物質が飛びまくっているのに、「ただちに健康を害することはない」「冷温停止状態になっている」というフレーズを繰り返し、いつの間にか思考停止に導く。
今も毎日、都内でも昨年3月以前の水準より明らかに高い値の放射性物質が飛散している。すでにそれが「普通の日常」になってしまい、危険性の高い子どもがマスクもせずに公園で砂遊びだ。
「なんとなく、そんなもんだ」。こういう感覚が拡がることがとても不気味だ。
「消費税を上げないと、国がパンクして大変なことになりますよ」。この刷り込みは想像以上に早く広く浸透してきた。こんな屁理屈がニッポンの常識となってしまった。
論点がすり替わっている。国がパンクするのは、消費税を上げないからではない。財政構造をいじらないで放漫体質を続けていることが最大唯一の原因であり、消費税を上げたところで、どのみち追いつくものではない。
「借金総額と金融資産総額が逆転しちゃったら日本国債が売れなくなって破たんするから消費税を上げます」というもっともらしいロジックがひとり歩きしている。
ウソ八百です。
逆に言えば、消費税を8%に上げたからといって、ここまで書いたような状況は改善されないわけだから、ロジック自体がまやかし以外の何ものでもない。
極端な話、日銀がヤケッパチになって大量に新札を刷りまくるぐらいのことをしないとダメだろう。
インフレが起きるとかお決まりの反対論をぶっている場合じゃない。そんなもの、「夜に口笛ふいたらヘビが出る」とか、はたまた「コーラを飲み過ぎたら骨が溶ける」とかの類の迷信だったりするんだ。きっと。
私の周りにコーラの飲み過ぎで骨が溶けたヤツはいない。
多少のインフレで済むなら国家が破たんするよりマシだ。聞くところによると、ギリシャではゴミの回収がストップして異臭が漂い、教科書は中古品をネットオークションで探し、警察もアテにならないから凶悪事件が増えたとか。
なんともウツウツとした気分になる話だ。
ただ、ギリシャ国債はドイツとかが意地で支えるから、ありえないくらいのべらぼーな金利が守られ大儲け確実とかいうスンゴイ話もある。どうなんだか。
話がそれた。
我が国の首相の座に就いている「のだめ」は、一心不乱に消費税増税に取り憑かれている。歴史に名を残したいのか知らないが、ネガティブなこと、国民に痛みを強いる策を正面から語ることが格好良いことだと思い込んでいる。
もちろん、無節操なバラマキ政策ばかり叫ぶ政治家は無責任だし、現実的で厳しい政策から目をさらさないことは、ポピュリズムしか考えないイマドキの政治家にとって大事なことだ。
ただし、厳しい政策を訴えることに酔っているだけのピントのズレ方が問題だ。言いにくいことを言うという部分だけで、ただのエエカッコしいになっている間違いに気付いていらっしゃらない。
乱暴で極端な言い方をすれば、歳出の構造改革を暗殺されてでも断行するぐらいの気概こそが、今の時代のリーダーに求められている。
消費税増税の前になすべきことは枚挙にいとまがない。公務員天国にメスを入れることも大事だ。民間に準拠しているという公務員の待遇は、一体、民間企業のどのあたりと比べているのかと突っ込みたくなるほど手厚い。
スト権など労働権に制約があるとか四の五の言っているが、現実の民間の世界、とくに中小企業では、法律でアホみたいに保護されている労働者の権利が遵守されているところなど断じて存在しない。
そんなノリで経営が罷り通るはずもない。あっという間に潰れる。そんな普通なら潰れるような経営感覚で運営されているのがこの国の現状だ。
日本国債はその多くを日本の銀行、保険、証券各社が持っている。すなわち、間接的ながら国民それぞれが負担させられている。赤ん坊まで含めて一人800万円の借金がのしかかっている格好だ。
あえて再び暴論。どんどん新札を刷りまくりましょう。諭吉さんを刷って刷って刷りまくって流通させた方が、いまのチンタラぶりよりよっぽど有効だと思う。
今日は、とりとめもなく、こんなテーマに終始してしまった。
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