2012年11月16日金曜日

荷物

引っ越しを前にちょろちょろと荷物整理をしている。荷造り、梱包、荷ほどきまで引っ越し業者にお任せする横着なサービスを頼んだのだが、それなりに荷物の分類は必要だ。不要品まで引っ越しても仕方がない。

自分の持ち物の多さに呆れる。スッキリと身軽になりたいのだが、なかなかそうもいかない。

まずは本だ。随分と処分したのだが、捨てきれない本は結構な量。引っ越し先で再度読むはずもなさそうなものまで捨てられない。

変な写真集もデカくて困る。タイやバリで買ったアジアンインテリアの写真集とか、昔、感動して衝動買いした水中写真集とか、中国・大連近くの二百三高地に行った時に雰囲気で買ってしまった日露戦争激戦資料集などというビミョーな本も捨てられない。

趣味系の雑誌、ムックなども保存組だ。葉巻、靴、旅関係、水中写真関係などなど、きっと捨てちゃっても私の人生に何も影響はないはずだが、後生大事に持ったままだ。

そうした趣味の道具もこれまた膨大にある。水中撮影機材では、引っ越し準備を機にようやく無用の長物になっていたフィルムカメラ関連機材を処分した。すんごく寂しかった。世界を共に旅した道具だから愛着があったのだが、いまが潮時だ。

衣類も随分捨てた。やはり定期的に引っ越しをしないと、不要な衣類はたまる一方だ。何じゃこれ?みたいなTシャツとかトレーナー、サイズが合わなくなったのに高級品だからという理由だけで、貧乏チックに残していた服なんかもオサラバした。

30代の頃に熱中した草野球のユニフォームもさすがに廃棄処分の運命・・・。なんか寂しい。

身のまわりの小物も不要品ばかりだった。捨てるものをまとめてみれば自分がいかにゴミと共に生きていたのかが分かる。

インターネットを見ていたらモノが捨てられない人に向けた金言集を見つけた。これがなかなか傑作揃い。


・迷ったらゴミ

・使わなきゃゴミ

・なくしても買い直さないものは捨てろ

・使えるか、ではなく「使っているか」

・災害時にそれ持って逃げますか?

・ 「あれば便利」は「なくても平気」


まったくその通りだと思う。ヘタに引っ越しラクラクパックみたいなのを頼んでしまったから、事前に捨てるモノを分けておかないと、新居にそのままゴミが移動するだけになってしまう。

こんな名言もあった。


「あなたが死ねば全部ゴミ」


悔しいが事実だろう。死なないにしても、机の引き出しの奥の方で眠っていたハマショーのステッカーとか、何年も前にもらった年賀状だとか、一度も使わなかった過去のシステム手帳なんかはゴミでしかない。

大事にしまってあった家電製品の保証書も有効期間は1年間だけ。何年も前の保証書ばかり出てきたし、捨ててしまった家電の取説もゴロゴロ出てきた。

もちろん、切ない思い出の品々もいっぱい出てきた。仕舞い込んであったから無くても平気なのだが、目にしてみれば、仕舞い込むほど大事に感じたその当時が甦る。

まあ、センチな気分になっていても整理が進まないから、機械的、事務的に作業を進めるしかない。

こういう時は、ネットで拾った金言集に救い?を求めることにする。


・思い出の品を捨てても思い出は消えない

・過去を捨てなくては未来の場所がない

・手に入れるために捨てるんだ

・全部捨てたら未来だけが残る



なんか映画の予告編の決めゼリフみたいだ。そんなに大袈裟な話ではないが、確かに「モノより思い出」と言うように、要らないモノにこだわっていたらキリがない。

「モッタイナイ運動」には逆行するが、こっちだって7千坪の大豪邸に引っ越すわけではない。思い切った処分は避けられない。

まあいいか。

せいぜい身軽になってスッキリしないとなるまい。

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