2013年7月19日金曜日

スーツを作る


Facebookのザッカ―バーグCEOは同じTシャツを20枚買って着回ししているそうだ。横着の極みだ。でも中々いいアイディアだと思う。

こうも暑いと毎朝、着ていくものを選ぶだけでゲンナリする。一応、まっとうな社会人のふりをしないとならないので、スーツは欠かせない。

さすがにネクタイはしていないが、当然、靴下に革靴だ。暑い。生足サンダル、ノースリーブで行動する女子に強い嫉妬を覚える。

夏用のスーツを新たに2着作ったのだが、スーツ自体、涼しいはずがない。服の新調は気分が上がるはずだが、この季節はスーツを見ただけで憂鬱になる。


ここ何年か付き合っている仕立屋さんが宣伝用のFacebookにアップするために撮影した画像だ。新調スーツに身を包む私だ。「松方弘樹みたいだ」というコメントも寄せられていた。顔を隠しておいて正解だ。

デフレのせいで既成のスーツもだいぶ安くなったが、そこそこの品質を求めればそこそこの値段になる。

だったらオーダーで作ってもさほど価格は変わらない。一度シックリした出来上がりになれば、あとは生地を選ぶだけでラクチンだ。

ザッカーバーグを見習って、気に入った生地のスーツを一度に10着ぐらい作って、そればかり着ていたらどんなに気楽だろう。

私の場合、肩の形状に癖があるらしく、シックリした出来上がりになるまで結構メンドーだったが、最近はようやくバッチグーになってきた。

以前、四の五の言わずに仕立て屋のオジサンに完全にお任せして作ったみたのだが、これがイマイチだった。テーラーの責任と言うより、私の好みの問題だった。

出来てきたのは、細身でノータックパンツのイマドキのカッチョ良い系。身体にフィットしていたが、なんだか貫禄のカケラもない仕事の出来ないナンパオジサンみたいで気に入らなかった。

そんな経緯を経て、ようやく自分のスタイルが落ち着いてきた。あとは適度に無難な生地を選んで、定期的に作ってもらえばOKだ。

洒落っ気を出して生地を選ぶとたいていヘンテコになってしまうので、無難な路線で冒険しないことをポリシーにしようと思う。

もともと、オシャレ番長みたいな男は苦手だから、着るものにこだわらないことを美徳にしていた。ちょっと無頼な感じでいいと勝手に解釈していたが、そんな横着は若い時だけに通用する話だ。

いっぱしの中年だと、やはり身なりは大事だ。そこそこパリッとしていないとイカンと思う。

実際、私自身、仕事で接する相手の身なりは、しっかりチェックする。テキトーなヤツはテキトーな感じにしか映らないし、キッチリした人はキッチリしていることが多い。

人は見た目である。

さて、オーダースーツを作る際には、そこそこの遊びも楽しめる。袖のボタンホールの糸の色で遊んだり、裏地をあえてハデハデにしたり、結構面白い。



私の場合、数多く用意されている裏地見本から適当に選ぶだけで満足しているが、中には裏地を別注で作らせる人もいる。

金魚と花火である。高解像度の画像を用意して何度も試作を繰り返し、世界に1着だけの裏地が完成したようだ。

ちょろっとめくると金魚が2匹泳いでる図柄など、夏のスーツとしてはかなりハイセンスだと思う。

表側はごく普通のスーツだが、さっと脱ぐ時にこんな図柄がちらっと見えたらイキだと思う。こういうオシャレなら、巷でみかけるオシャレ番長とは一線を画すから格好いいと思う。

そういいながら、自分のスーツにはこんな絵柄を採用できない勇気のない私である。

仕方がない。

あくまで勝負はスーツの中のそのまた内側の下着の中である。

頑張らねば。

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