株価は上昇、日銀短観は大きく改善、高級マンションなど高額消費もさかん。ざっと最近の経済事情を活字にするとこんな感じだ。
上昇基調の景気動向をインチキと見る向きも多いが、現実の社会では今のところ冒頭で書いた現象は事実である。昨年、一昨年あたりとは確実に空気自体に変化が生じている。
2年前の今頃、日本中の関心事といえば震災復興への支援だった。ところが、わずか2年程度で「気運」にも変化が生じてきた。
震災関連の死者がもの凄い人数にのぼっているにもかかわらず、自民党政調会長は「原発事故で死んだ人はいない」と発言、その前には復興庁の幹部官僚がツイッターとかで暴言を連発。
国の復興予算は呆れるような屁理屈で復興に関係ない分野に投入される。都内の税務署の改修工事、刑務所の職業訓練、反捕鯨対策費にまで復興予算が回されていたのだから意味不明だ。
“お上”がトンチンカンである以上、それぞれの国民は国任せでは無い支援に改めて目を向けるべきだろう。
冒頭で書いたような景気好転の恩恵が少しでも被災地への寄付や義援金に回って欲しいと思う。
寄付や義援金はその性質上、震災発生直後に集中する。これ自体は致し方ない。良い悪いの話では無く、人間の心理はそういうものだろう。
もちろん、肝心なのは長期的な支援である。震災直後に被災地に寄せた気持ちは誰もが忘れずにいるはずだ。支援する側も2年前の「あの気持ち」を思い起こしたい。
思えば、こんな呼びかけ自体、本来は国が音頭を取って国民運動にすべき話だ。税金が原資である政党交付金をウン十億円も受け取っている自民党や民主党も、選挙PRのヘンテコCMに金を使わずに、被災地支援に国民の協力を呼びかける広報活動に予算をかけるべきだろう。
それこそ、売れっ子の林センセイを引っ張り出してきて「いまでしょ!」ってポーズを決めてもらえばいい。この半年で儲けちゃった人とかには確実に響くと思う。
2年前、震災発生直後から著名人らの高額義援金が話題を集めた。中には節税効果狙いや売名目的もあったといわれる。当然そうだろう。でも、大いに結構だ。
直接被災地に届く支援であれば思惑や動機など関係ない。肝心なのは直接心を寄せることだけだ。
税制上の寄付金控除、ふるさと納税等々、高額納税者であれば支援に高額なお金を回すことで節税メリットも生まれる。
黒字企業だって同じ。義援金は全額損金になるのだから、国の復興予算がインチキに使われるのなら、法人税を払うより被災地に寄付した方がマシだともいえる。
風化させてはいけない。
おっしゃる通りだと思います‼
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