東京出身。富豪になりたい中年男。幼稚園から高校まで私立一貫校に通い、大学卒業後、財務系マスコミ事業に従事。霞ヶ関担当記者、編集局長等を経て現在は副社長。適度に偏屈。スタイリッシュより地味で上質を求め、流行より伝統に心が動く。アマノジャクこそ美徳が信条。趣味は酒器集め、水中写真撮影、ひとり旅、葉巻、オヤジバンドではボーカル担当。ブログ更新は祭日以外の月曜、水曜、金曜。 ★★★スマホでご覧頂いている場合には画面下の「ウェブバージョンを表示」をクリックしてウェブ画面に飛ぶと下側右にカテゴリー別の過去掲載記事が表示されますので、そちらもご利用ください。
2014年9月12日金曜日
海老の日
最近はデブの話や不倫の話ばかりで陰気な感じだから今日はめでたいテーマにしてみた。
「海老」が今日のテーマである。
今度の月曜日は何の日かご存じだろうか。敬老の日であるとともに「海老の日」である。
何じゃそれって感じだが、昨年出来たばかりの記念日だとか。長寿のシンボルであるエビにあやかって、この日はエビを食べましょうという水産業界の企画らしい。
エビが縁起物になったのは、曲がった腰、長いヒゲが長寿を表すからだ。また、何度も脱皮を繰り返す性質が「再生」を意味するという側面もある。
ついでに言うと、目が飛び出ているから「めでたい」というヘンテコな説もあるらしい。それなら金魚のデメキンやハンマーヘッドシャークも縁起物になってしまう。
さて、私の大好物はカニだ。甲殻類つながりで当然のようにエビも好きである。
甲殻類として暮らしているヤツって間違いなく自分が美味だと認識している。じゃなきゃあんな格好はしない。
カニもエビも生きている姿はちっとも美味しそうではない。大体、硬いしトゲトゲしているし触ると痛い。
オコゼ、カサゴ、ウニ等々、姿形が変で触りたくない連中はたいていウマい。それを自覚している。たぶん。
ウィキペディアを覗いたらエビにまつわるトリビア?がいっぱい紹介されていた。インターネットってつくづく便利である。
少し引用する。
~~~和語の「えび」は、元々は葡萄、あるいはその色のことだった。葡萄の色に似ていることから蝦・海老のことを「えび」と呼ぶようになった。現在でも「葡萄色」と書いて「えびいろ」とも読む。漢字表記の「海老」や「蛯」の字は曲がった腰を老人に見立てたものである。~~~
フムフム。。「蛯」という文字の語源まで知ることが出来た。
エビ、カニ類は大好きなのだが、アレルギーの元だとか、アクが強くて摂り過ぎは毒だとか言われるので、バカ食いは避けている。
はたして、そんなに悪い食べ物なのだろうか。これまた調べてみた。すると、アレルギー体質ではない人にとっては良いことずくめだった。
血中コレステロール値の上昇を抑える、糖の吸収を阻害する、高血圧が原因となる血管障害を予防する、肝機能を高め、解毒作用を強化する、そのほか、胆石の予防効果まであるらしい。
エビバンザイである。
そんなに身体に良いのなら、ヤツらが海中のゴミや腐敗物を食べている実態には目をつぶろう。
水底に沈んでいる死体には甲殻類がぎっしり付いているなどという話もこの際忘れておこう。
先日、お寿司屋さんで揚げ物が食べたくなってエビフライとアジフライを頼んだ。いつもの「鮨源」である。有り難いことにエビフライのためにタルタルソースも作ってくれた。
甘エビやボタンエビなど、生で食べるエビもウマいが、火を入れた海老もまた最高である。フライにした時のウマ味が閉じ込められた感じも良い。
考えてみれば、中華料理、フレンチ、イタリアン、エスニック等々、エビほど調理法を選ばずに楽しませてくれる食材は珍しい。
料理の仕方によって、和酒はもちろん、ワイン、ウィスキー、紹興酒等々、どんな酒にだって問題なく寄り添う。優秀極まりない。
エビフライ用のタルタルソースが余った時は、タルタルだけをチビチビ舐めながら酒を飲んでしまう。タルタルソースだけで軍艦巻を握ってもらったこともある。
この日、エビフライを食べちゃったあと、新たなタルタル活用法を開発?してもらった。
ポイントは茹でエビとトビコである。これとタルタルソースで巻き寿司を作ってもらった。
エロス満開だった。トビコのぷつぷつした食感が全体をコントロールしていた。邪道の極みみたいな寿司だが、私の「お子ちゃま味覚」を喜ばせる一品だった。
ちなみに、茹でエビ自体が一味違う。生きた車海老の茹でたてである。甘味が強く、そこらへんの干からびたエビとは一線を画した風味がある。
こういう邪道寿司も楽しいが、それ以前に茹でたてのエビの握りは実にウマいと思う。私の大好物の一つである。
冷めたら冷めたでウマいのも分かる。そっちの方が好きな人もいるだろう。酢締めやオボロを使うなどアレコレ技法を駆使するエビの握りも大変美味しい。
まあ、それはそれとして、まだ温かいエビに茹でたてならではのエビミソを混ぜて握ってもらうのも捨てがたい。輸送手段や保存状態が格段進歩した今の時代ならではの寿司である。
その昔の若い頃、北海道の寿司屋で「茹でたエビ?そんなもん置いてねえよ」と言われたことがある。
あの日、茹でエビを小馬鹿にした言い方をした寿司職人に「東京の真っ当な茹でエビの握り」を食わせてみたい――。ここ20年ぐらい執念深く思い続けている。
話が逸れた。
茹でる時間は1分前後が目安だ。生きたままだって食べられる車海老である。少しだけレア感が残る茹で加減のほうがエロス満開である。
私の場合、茹で時間は1分弱ぐらいが好みである。ウソかホントか48秒ぐらいが最高だと勝手に信じている。
茹でたてエビの握りを注文する時、私の口から出る言葉は「AB48」、すなわち「エビ・フォーティーエイト」である。
なんか恥ずかしい。
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