東京出身。富豪になりたい中年男。幼稚園から高校まで私立一貫校に通い、大学卒業後、財務系マスコミ事業に従事。霞ヶ関担当記者、編集局長等を経て現在は副社長。適度に偏屈。スタイリッシュより地味で上質を求め、流行より伝統に心が動く。アマノジャクこそ美徳が信条。趣味は酒器集め、水中写真撮影、ひとり旅、葉巻、オヤジバンドではボーカル担当。ブログ更新は祭日以外の月曜、水曜、金曜。 ★★★スマホでご覧頂いている場合には画面下の「ウェブバージョンを表示」をクリックしてウェブ画面に飛ぶと下側右にカテゴリー別の過去掲載記事が表示されますので、そちらもご利用ください。
2016年2月17日水曜日
ヒレ派かロース派か あげづき ぽん多
トンカツを愛する人間にとってヒレを選ぶかロースを選ぶかは一大事である。どちらが王道でどちらが邪道というわけではない。どっちも美味しい。
私はヒレ派だ。ロースだとちょっとクドくてゲンナリすることがある。年のせいではない。若かりし頃、焼肉屋でカルビばかり食べていた頃もトンカツはヒレ派だった。
豚肉の美味しさは脂身にあることは百も承知だ。豚しゃぶもバラ肉を好むし、ポークソテーの端っこの脂身も宝物のように大事に食べる。
トンカツの場合、ロースだと端っこの脂の部分も衣をまとって揚げられている。「脂on脂」である。ちょっとやり過ぎみたいに思える。
「炭水化物on炭水化物」の代表である“焼きそばパン”に通じる過剰な攻撃にたじろいでしまうわけだ。ヘンテコな例えですいません。
この画像は湯島の「蘭亭ぽん多」の特製とんかつ。注文の際、ヒレカツは用意していないと言われドン引きしかけたが、親切な店主が脂身のないロース肉だと解説してくれた。
いわゆるロースの芯の部分だけを使っているのだろう。火の通り具合も絶妙で噛み応えもしっかりしていた。
グワシッって感じでキメ細かな肉の線維を噛みしめる喜びに思わず顔がほころぶ。一般的なロースカツとは別個の料理だと思う。高いからしょっちゅう行けないのが残念だ。
こちらは神楽坂の「あげづき」の特ヒレカツ。3年ぐらい前はふらっと入れる店だったが、最近、ミシュランに載ったせいで鬼混み状態。物凄くウマいけど気軽に入れないのが残念だ。
東京中のトンカツを食べたわけではないが、高田馬場の「成蔵」と並んで世界トップレベル!のトンカツであることは確かだと思う。
お次は水道橋にある「かつ吉」のヒレカツ。新丸ビルや日比谷や渋谷に支店を持つチェーン店だが、旗艦店らしき水道橋店は店内も広く一品料理も多い。
トンカツの名店と呼ばれるのは、たいてい“トンカツ一本勝負”みたいな小さな店が多いが、大型店だからといって決してあなどれない。酒もゆったり飲めるし気が利いたツマミもアレコレ用意されていて便利な店だと思う。
この画像は神保町の「新潟カツ丼 タレカツ」という店でのひとこま。毛色の変わった店にも行ってみようと訪ねてみた。
私は昔からソースマンである。東京人だからカツ丼は卵とじしか知らなかったが、高校生ぐらいになって北関東でポピュラーなソースカツ丼を知った。ウマくて悶絶した。
タレカツというからにはソースカツ丼みたいな味付けかと思ったのだが、この店のタレは甘辛醬油だれ。
甘味があるのでワシワシぺろっと食べたが、やはり醬油ベースの風味が強い。ソースマンの私にとっては今ひとつだった。
こちらは浅草の人気店「ゆたか」のヒレカツ。ちょっと火が通り過ぎ。前に食べた時はそんなこと無かったので、この日がたまたまだったと思いたい。
さてさて、ロース派の人達からヒレカツが敬遠される理由はパサつきだ。パサつくのは火が入り過ぎちゃったことが原因である。
ロースだって火が通り過ぎたら同じことなのだが、あちらは端っこの脂身の部分があるせいで身がパサついてもごまかせちゃうわけだ。
ヒレ派としては、この問題をクリアするには人気店、有名店に出向くのがてっ取り早い。なんだかミーハーちゃんのようでイヤだが、そういう店ならヒレカツの揚げ過ぎ問題を心配しないで済む。
で、結論。
「ちゃんとした専門店で、ちょっと強気な価格設定でも客足が絶えないような店」という前提条件を満たせば、トンカツは断然ヒレだと思う。
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