東京出身。富豪になりたい中年男。幼稚園から高校まで私立一貫校に通い、大学卒業後、財務系マスコミ事業に従事。霞ヶ関担当記者、編集局長等を経て現在は副社長。適度に偏屈。スタイリッシュより地味で上質を求め、流行より伝統に心が動く。アマノジャクこそ美徳が信条。趣味は酒器集め、水中写真撮影、ひとり旅、葉巻、オヤジバンドではボーカル担当。ブログ更新は祭日以外の月曜、水曜、金曜。 ★★★スマホでご覧頂いている場合には画面下の「ウェブバージョンを表示」をクリックしてウェブ画面に飛ぶと下側右にカテゴリー別の過去掲載記事が表示されますので、そちらもご利用ください。
2016年2月5日金曜日
フィル・スペクターとか
このところ昔の歌ばかり聴いている。昔の歌といっても聖子ちゃんやひばりではない。1960年代前半の洋楽である。
俗にオールディーズと呼ばれるアメリカンポップスが中心だ。私が生まれる前の音楽だから懐古趣味というわけではない。
プラターズの「煙が目に染みる」、コニーフランシス「カラーに口紅」、ポールアンカの「ダイアナ」等々、あの時代の曲である。
小学生の頃、初めて買ったレコードはアグネスチャンだった。その後、山本リンダに悩殺され、桜田淳子に思いを寄せる少年時代が過ぎた頃、ビートルズを知る。
数え切れないほどのビートルズの名曲の中で私が一番好きなのが「I Should Have Known Better」、邦題「恋する二人」である。
https://www.youtube.com/watch?v=wwo4VYWi8GA
超有名曲ではないが、ナゼかダントツに好きだ。こういうメロディーラインに無性に惹かれる。
「ミスターポストマン」も大好きだ。追いかけるようなボーカルとか、コーラスアレンジの面白い曲が大好きなので、最近もドライブする時はこの2曲をフンフンうなっている。
https://www.youtube.com/watch?v=xRdtlwVBQ8A
私が小学校の終わり頃に世の中に大旋風を巻き起こしたのが「アバ」、「ベイシティローラーズ」などである。
ベイシティローラーズの「二人だけのデート」が大好きで今も時々フンフン口ずさんでいる。この曲は元々カバー曲だ。原曲は下に貼り付けた60年代前半のヒット曲である。
★Dusty Springfield - I Only Want To Be With You
https://www.youtube.com/watch?v=TJMJSpOQEvk
60年代に一世を風靡した音楽プロデューサーであるフィル・スペクターの一連のヒット曲に感化されて誕生した楽曲なんだそうだ。
真打ち登場、フィル・スペクターである。ウォールオブサウンドと呼ばれるちょっとくもったような多重性のある演奏や特徴的なエコー、個性的なコーラスが織りなすカッチョいい世界を創り上げた人だ。
まだ存命中。すっかりオジイサンだが刑務所で暮らしているらしい。
代表的な2曲を貼り付けておく。
★The Ronettes - Be My Baby
https://www.youtube.com/watch?v=jrVbawRPO7I
★The Crystals Then He Kissed Me
https://www.youtube.com/watch?v=cE_jOD2Fxvs
ニールセダカやポールアンカなど白人の陽気なノリの曲とは少しニュアンスの違うロマンティックで切ないメロディーラインが印象的だ。以後いまに至るまで私は「それっぽい」曲に惹かれ続けている。
ロネッツやクリスタルズの髪型も時代を感じさせる。モリモリである。銀座あたりの夜のオネエサマ達の盛りまくった髪型が好きな私の性癖?に少なからず影響しているのかもしれない。
軌道修正。
さきほど紹介したベイシティローラーズをせっせと聞いていた小学校の終わり頃、「Don't Worry Baby」という曲にハマった。
後になって知るのだが、この曲はフィル・スペクター作品の象徴である「Be My Baby」に刺激されてビーチボーイズのブライアン・ウィルソンが一種のアンサーソングとして作った曲だとか。
★The Beach Boys- Don't Worry Baby
https://www.youtube.com/watch?v=3QCZ_bv9aLc
ベイシティローラーズを聴いていた頃に好きになった曲のルーツがフィル・スペクター系のオールディーズにつながっていたわけだ。自分としては不思議な連鎖のように感じる。子供時代の好みや感性はその後もずっと続くことを実感する。
余談だが、私が30歳を過ぎた頃、敬愛するハマショー師匠が発表したアルバムの1曲目が「Be My Baby」のカバーだった。
浜田省吾的ロックを想像して聴き始めた1曲目に何とロネッツのカバーである。天地がひっくり返るほどの衝撃を受けて痙攣するほど興奮した。
最近ギターを始めた私が早々に練習したのも「Be My Baby」である。一応、ストロークだけならなんとかそれらしく弾ける。
フィル・スペクターのウォールオブサウンドといえば、今は亡き大瀧詠一や山下達郎がバリバリの信奉者である。
もちろん、昔はそんな音楽的系統など知らなかったし考えもしなかった。1981年発売の大瀧詠一の大ヒットアルバム「A LONG VACATION」も今思えば“フィル・スペクター的なワクワク感”に満ちあふれていた。私が高校1年の頃だ。中毒のように聴き込んだ覚えがある。
同じ頃、佐野元春の「SOMEDAY」も大ヒット。あの曲もバリバリのフィル・スペクター的ウォールサウンドの流れである。
「SOMEDAY」は当時からブルース・スプリングスティーンの「ハングリーハート」にそっくりと言われていた。
もともとブルース・スプリングスティーン自身がフィル・スペクター作品の大ファンだと語っていたから、間違いなくそっちつながりである。
https://www.youtube.com/watch?v=lQSn26zCXYQ
大学生の頃、新宿・歌舞伎町のオールディーズ専門のライブハウスにしょっちゅう入り浸っていた。
当時、オールディーズが好きなどと言うとリーゼントに革ジャンでポニーテールの女の子を追いかけるような“異質”な面々が多かった。
そのライブハウスにも膝から下をキコキコ動かして踊るロカビリー族みたいなお兄ちゃん達がいっぱいいたが、当時の私はプロデューサー巻きで裸足にローファーみたいな格好だったから、ちょっと居心地が悪かったような想い出がある。
あれから30年、相変わらずそんな昔の曲を飽きずに聴き続けている。本心では私がボーカルを務めるオヤジバンドでもその頃の曲をやりたいのだが、基本的に昭和歌謡専門バンド?なのでなかなか実現しない。
せめて来年16才になる娘にニール・セダカの「Happy Birthday Sweet Sixteen」を弾き語りできるようにせっせと練習に励もうかと思う。
★Neil Sedaka "Happy Birthday Sweet Sixteen"
https://www.youtube.com/watch?v=E_42bv9c85w
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