東京出身。富豪になりたい中年男。幼稚園から高校まで私立一貫校に通い、大学卒業後、財務系マスコミ事業に従事。霞ヶ関担当記者、編集局長等を経て現在は副社長。適度に偏屈。スタイリッシュより地味で上質を求め、流行より伝統に心が動く。アマノジャクこそ美徳が信条。趣味は酒器集め、水中写真撮影、ひとり旅、葉巻、オヤジバンドではボーカル担当。ブログ更新は祭日以外の月曜、水曜、金曜。 ★★★スマホでご覧頂いている場合には画面下の「ウェブバージョンを表示」をクリックしてウェブ画面に飛ぶと下側右にカテゴリー別の過去掲載記事が表示されますので、そちらもご利用ください。
2016年10月28日金曜日
銀座 夜の蝶のセンス
電子メールが一般に普及したのは。ほんの20年ぐらい前のことだ。たった20年で連絡手段は大きく変わった。昭和の頃に若者だった人間にとっては隔世の感がある。
ネオン街のオネエさま方からの営業スタイルもメール時代になって大きく変わった。
昔は当然、電話か手紙。ケータイも普及していなかったから、営業電話も当然職場にかかってきた。頻繁に電話を取り次ぐ女性社員からイヤミを言われたことを思い出す。
あの頃のオネエさま方は今より大変だったと思う。今は狙いを定めたお客さんにメールで直接アハンとかウッフンなどと営業攻勢が出来るわけだからラクちんである。
相手の名前部分だけを変えた定型文の一斉送信みたいなメールを送ってくるセンスの無いホステスさんも増えた。あれはいかがなものだろう。
それ以外に自分の名前を書いてこないファンキーな営業メールも届く。一体誰なんだろう。何がしたいのだろう。ご苦労なことである。
一度か二度席に付いただけの見覚えのない女性から毎月定期的に送られてくる近況報告みたいな営業メールもある。
迷惑メールに指定してあるので邪魔にはならないのだが、月に1回は迷惑メールフォルダを点検するので、その手のヘンテコメールがいつまでも届いていることは分かる。
まあ、ある程度の期間ならともかく、2年3年、いや、それより前にチラっと同席しただけでそれっきりなのに、懲りもせず親しげな文面を送りつけてくる神経が不思議だ。
普通に仕事が出来るオネエさま達はさすがにそんなマヌケなことはしない。出過ぎず引っ込みすぎず、こちらのリズム?を勘案して適度な距離感を保って接してくれる。
男なんて単純な生き物なんだから、そんな調子で上手に持ち上げてくれたらチョロいものだと思う。私としては距離感を縮めたい衝動に駆られることもあるが、そこから先は“神のみぞ知る”である。
まあ、こちら側に都合が良いことばかり言うつもりはないが、あまりに低レベルの営業攻勢が多いと、ついつい若い人達の非常識ぶりに腹を立てたくなる。
偏屈オジサマとしての本領発揮?である。
銀座のホステスさん達を例に取ると、やはりマトモな人とダメな人との二極化は激しい。
夜の世界に限らずどこの世界でも同じだろう。銀座の場合、プロ意識の高い人が多い街だからダメダメな人のダメっぷりが目立つのかもしれない。
こちらも別に高尚な話をしにいくわけではない。だから夜の蝶達に難しい注文を付ける気はない。それでも、あまりにモノを知らない人に当たっちゃうとさすがにシラける。脱力感すら覚える。
気配りが出来ない人も困る。真剣さがあれば自然に気配りはできるはずだ。気が利かないということは真剣さが足りないのと同じ。これまたどこの世界のどんな場面にも当てはまる。
サービス業の総本山みたいな世界だから、ダメダメな人に遭遇しちゃうと、その店自体のイメージが悪くなって、結局は足が遠のく。
どんな世界にも通じる話だろう。極端にレベルが低い人材がいると、他の人の頑張りは帳消しになって結果的にその組織全体にダメージを与える。そんなものだと思う。
オネエさま達が接客のプロなら、こちらは接客されるプロ?である。長年のクラブ活動で女性陣からいろいろなことを学ばせてもらった。
センスの良い応対をされると素直に嬉しいし見習おうと思う。「袖振り合うも多生の縁」である。男女を問わず係わった人の気分が良くなることは誰にとっても喜びである。
地球上には73億人もの人がいる。その中で何かしらの接点があって言葉を交わすことは奇跡みたいな話だ。だったらお互い気分良く過ごしたいものだ。
なんだか今日は年寄りくさい持論に終始してしまった。
エラそうに評論家ヅラして接客センスだの何だのブツクサ言ってるようでは、私に春がやってくるはずもない。夜の街を舞台にしたスペクタルな色恋劇から縁遠くなるばかりである。
もっと本能のままに行動してオネエさま達に惑わされるべきだと改めて思う秋の夜である。
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