2016年11月21日月曜日

ネットスーパーの話


「10年ひと昔」という言葉を何気なく使っているが、平成に入ってからの様々な進化を考えると、ひと昔どころではなく「10年大昔」と呼びたくなる。

変化の中で暮らしているとなかなか気付かないが、もし20年ぐらい前に冬眠して目覚めたら今の世の中の変わりように唖然とするはずだ。

インターネットがズンズン進化し、Amazonあたりは昔では考えられないサービスを展開する。携帯やスマホはライフラインになり、駅は無人改札が当然でクルマは自動運転を始める。

いま50代の私にとっては今後も猛烈な勢いで進むはずの情報革命的な社会の変化が恐くて仕方がない。ついて行けない恐さだ。

スマホの機能を例にとっても原始的な部分しか使っていないからしょっちゅうバカにされる。「Line」をやっていないというだけで変な疎外感を味わっている。

ちょっとした買物や音楽や映画配信なんかは一応インターネットを駆使しているが、それでも初歩的な使い方しかしていない。

ついでにいえば、勝手に仕様が変わっちゃうアップグレードとやらに混乱して使いこなしていたサービスや機能をすぐにやめたくなる。

我慢して必死に学び続けないと世の中から脱線しそうで恐い。つくづく情報格差がもたらす将来の社会の分断が心配になる。

何だか大げさだが、ネットスーパーを便利に使いこなしながら、ふとそんなことを思った。


というわけで、今日はネットスーパーの話。
20代の頃の一人暮らしを思うと今の時代の便利さは相当なものだ。なんでもかんでも玄関先まで持ってきてくれる。

小量の買物じゃなければ送料も取られない。配達日時も細かく指定出来る。大家族向けのサービスかと思っていたが、逆に一人暮らしにこそ向いているサービスだと感じる。

大家族なら人手があるから、結構な量の買い出しも簡単だ。チョット足りないものがあっても、疲れ果てて帰宅しようとしているダンナにメール1本で買ってこいと命令もできる。

一人者はそうはいかない。ちまちま買物に行くのも面倒だし、私のようにロールスロイスに乗ってピコ太郎のような衣装で日々動いていると気軽にスーパーに行くのも大変だ。

で、ネットスーパーのお世話になる。いつの間にか4つもの業者を使いこなすようになった。

まず私が希望する配達スケジュールに空きがあるかどうかが第一関門である。あくまでそれ次第だが、品揃えに関してもそれぞれビミョーに違いがあるので場合によって使い分けている。

生卵を例にとると安さ優先の業者とちょっと高級な商品を常備している業者に別れる。おのずとその他の商品ラインナップにも若干の色合いの違いがある。

あっちには鹿児島の黒豚があるけど、こっちは安っぽい肉だけだとか、子供にウケそうなソフトドリンクの品揃えが多いところと少ないところ、10キロサイズの米ばかり用意してある業者と1キロ、2キロサイズの米も用意している業者など結構違いがある。

そんなことに詳しくなったところで私の人生にとって?特別影響はないのだが、それでもそのビミョーな違いを考慮して業者選びをすることが結構楽しい。

飲料、食料だけでなく日用品やクスリ類まで注文できるから非常に便利である。洗濯用洗剤から柔軟剤、トイレットペーパーなどの紙類なんかは重くてかさばるから玄関まで運んでくれるのは大助かりだ。

夏場は蚊取り線香や防虫スプレー、冬場だったらカイロや毛布まで頼める。電球や電池、歯ブラシ、ヘアスプレー、フライパンや鍋、入浴剤からダイエット用品までデリバリーしてくれる。

大きなスーパーに置いてある商品なら何でも持ってきてくれるわけだから実に便利である。

よく考えれば、売り場に行って直接目で見て手にとらないと選べない商品などそうそう存在しない。9割方必要としているものを買いに行くのが普通だろう。

逆に実際の店頭に行っちゃった方がついつい目に入ったどうでもいいものを買ってしまうからネットスーパーで必要なものを揃えた方が経済的かもしれない。

配達とか出前というと、昔の人間にとっては「横着」「ぜいたく」「手抜き」というイメージがあるのだが、そんな呪縛?にとらわれているのは無意味だと思う。

食べ物の出前については、今ではそのエリアのデリバリー業者を集約して簡単に選べるネット上のサイトがいくつもある。私自身、割と頻繁に利用しているが、あれは確かに割高感がある。「横着」「ぜいたく」というイメージはあながち間違いではない。

でも、ネットスーパーに関してはまったく異質だ。使わない方がもったいない。お年寄りだったら尚更である。重いものを無理に運んで大変な目に遭うなら配達料を取られちゃうほどの小量の注文でも使いこなすべきだろう。

何だか今日はいつになく所帯じみたテーマを延々と業者の回し者のように書き殴ってしまった。

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