東京出身。富豪になりたい中年男。幼稚園から高校まで私立一貫校に通い、大学卒業後、財務系マスコミ事業に従事。霞ヶ関担当記者、編集局長等を経て現在は副社長。適度に偏屈。スタイリッシュより地味で上質を求め、流行より伝統に心が動く。アマノジャクこそ美徳が信条。趣味は酒器集め、水中写真撮影、ひとり旅、葉巻、オヤジバンドではボーカル担当。ブログ更新は祭日以外の月曜、水曜、金曜。 ★★★スマホでご覧頂いている場合には画面下の「ウェブバージョンを表示」をクリックしてウェブ画面に飛ぶと下側右にカテゴリー別の過去掲載記事が表示されますので、そちらもご利用ください。
2017年6月19日月曜日
納税するより寄付したい!?
昼飯を食べない1日2食の生活をしていると「朝のドカ食い」は日常茶飯事である。
前の日の晩にしっかり食べていれば別だが、お酒を中心にちょろちょろしたツマミだけで終わった場合、起きた途端に空腹バリバリだ。
そんな時に大活躍するのが冷凍保存している牛丼の具である。大盛りご飯の上に2袋分をドッサリ乗せて特盛り状態で頬張る。
これも「ふるさと納税」のおかげである。静岡県富士宮市に寄付した際にドッサリ送られてきた。
コメもふるさと納税の御礼品である。2合分の真空パックになっている「つや姫」を山形県のいくつかの自治体から頻繁に調達している。
もはや、ふるさと納税の返礼品抜きでは日常生活が成り立たない感じである。
ふるさと納税といえば、各自治体の間でエスカレートしている返礼品競争ばかりが話題になる。
まあ、話題になればなるほど利用者も増えるわけだから、制度をうまく活用する自治体や納税者も自然に増えていくはずだ。結構なことだと思う。
簡単に言えば、自治体に寄付した金額の分だけ自分の納税額から差し引けるわけだから、この仕組みを魅力的に思わない人はいない。
収入が高ければ高いほど相殺できる金額も増えるので、高額納税者であれば尚更メリットは大きくなる。
制度の功罪はさておき、この制度がポピュラーになるに連れ、国民の間で寄付行為への意識が変わってきたことは注目に値する。いわば、ふるさと納税の隠れた功績だ。
日本では税制の制約もあって、寄付文化が育ちにくいと言われてきた。ふるさと納税のように「寄付した分だけ税金から差し引ける」という認識が広まれば、そんなイメージも変わっていくかもしれない。
ちょっと難しくなるが、「所得控除」と「税額控除」の違いである。
課税される収入の部分を少なく見積もってくれるのが所得控除だが、税額控除は、その人の納税額そのものから寄付した金額をそのまま差し引ける。納税者にとっては分かりやすく、かつメリットも大きい。
一昔前までは税額控除の門戸が狭かったこともあって、寄付する意欲につながらないという側面もあったが、ふるさと納税の流行で少しづつ世の中の空気に変化が出ているわけだ。
というわけで、ここからは、ふるさと納税の陰で見落とされがちな「寄附金特別控除」を紹介したい。
大ざっぱに言えば、この制度もかなりの金額を寄付しても、その分は税金から相殺される仕組みだ。
国や自治体、公益社団法人への寄付だけでなく、「認定NPO法人」への寄付も対象。いわば、自分が納めるべき税金の一定割合までなら福祉活動や各種研究資金などに回しても税額控除の恩典が受けられる。
全国に5万あるNPO法人のうち「認定NPO法人」は1千団体に過ぎないのが悩ましいが、内閣府や各自治体が公表している認定法人の一覧を見ると、それこそ多種多様な団体が含まれている。
自分が関心を寄せる分野に協力したいという人はもちろん、税金の使われ方に不満があるような人も、そうした団体への寄付を考えてみることをオススメする。
ちなみに、小規模ながら障害者支援などの福祉活動に真摯に取り組んでいるNPO法人は星の数ほど存在する。
私自身、下の子どもがダウン症だった関係で地道に活動するNPOの存在を知り、また随分とサポートしてもらった。
小規模で地味に活動する団体の多くは「認定NPO法人」ではない。その場合、やはり寄付が集まりにくいのが現実だ。認定のハードルはそれなりに高いらしい。
いずれにせよ、動機はどうあれ「寄付しよう」という機運が高まることで、小規模で目立たない活動を展開するNPOについても今以上の支援が寄せられるようになれば素晴らしいと思う。
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