2017年7月19日水曜日

ウニとカニと温泉


函館に行ってきた。目的はウニとカニと温泉だ。このブログでも過去に何度書いたか分からないぐらい函館にはちょくちょく出かけている。

羽田から1時間程度で着く。空港から市街地や温泉地が至近距離。モノグサな私にとってこれだけで魅力的だ。

流通事情が革命的に進化した今の時代、ウマい魚といえば東京である。高く売れる東京に良いモノは当然集まる。

北海道までわざわざ出かけても、ヘタな店で食べたらロクな事にはならない。そんなことを書くと夢も希望もないが、それが現実だろう。

もちろん、味覚なんて気持ち次第で変わる。旅に出た高揚感でフツーのものもウマく感じる。それもまた真実だ。


ミソたっぷりの毛ガニである。数量限定先着順で2980円だった。身入りも抜群の中型サイズだったからラッキーである。こういう掘り出し物は港町・函館ならではかもしれない。

朝市の外れにある「海光房」という店で食べた。幅広く海鮮料理を揃えるこの店は、朝からメニューすべてがオーダー可能。その便利さに惹かれて、以前から朝や昼に訪ねている。



この日は宿の朝飯をパスして11時過ぎからブランチ。ホッケやズワイガニの刺身、生ウニやイクラやタラコの醬油漬けを肴にヒレ酒ならぬ甘エビ酒をグビグビした。

前の日に生ウニはしっかり食べたので、昼飲みのシメとしてウニ釜飯を頼んでみた。函館といえば生ウニをてんこ盛りにしたウニ丼が定番だが、函館エキスパート?を自称する私としては、定番以外にも手を伸ばしたくなる。



ウニ釜飯、なかなかウマい。磯の風味タップリで気に入った。やや上品な味わいだったので、後半は残っていた生ウニを混ぜて、醬油をチョロッと足して味わう。幸せの一言である。

今回、宿は2カ所。1泊目は「湯ノ川プリンスホテル渚亭」。2泊目は「望楼NOGUCHI函館」。前者は私にとっての定番の宿で、海に面した部屋付きの露天風呂がムホムホ気分にさせてくれる。

7月の函館といえば、夜になるとイカ釣り船の漁り火が海をまぶしく照らす。風呂に浸かりながらそんな光景を眺められるのがこの宿の魅力なのだが、残念なことに昨年あたりから記録的な不漁とのことで、今回は暗い海しか見えなかった。


明るい時間帯にはこんな素晴らしい眺めで湯浴み出来たから文句は言えない。老朽化が目立ってきたこの宿、今回は改装工事中でシャバダバな面もあったが、来年の夏にどのようにリニューアルするか楽しみだ。

もう1泊した「望楼NOGUCHI函館」は、いわゆるイマドキのカッチョいい系である。函館らしくないというか、若者ウケしそうなモダンな高級旅館だ。

函館マニア?としては以前から1度は滞在しようと思っていたのだが、ようやく実現。カップルで行くには良さそうだが、家族連れや一人旅だと収まりが悪そうな印象だった。



部屋は広く、大きな展望風呂も快適。チェックアウトが12時という点も有難い。朝市でドカ食いした後に宿に戻ってひとっ風呂が可能だ。

話が前後するが、最初の夜に出かけたのが「うに むらかみ」である。函館の相場から見れば安くない店だが、ウニはもちろん、それ以外もちゃんとした正しい魚介類が味わえる店だ。

ウニはミョウバンを使っていない上モノを扱っている。この日も解禁まもないエゾバフンウニをはじめウマいウニが揃っていた。


この画像、全部ウニである。生のエゾバフンウニ、ムラサキウニの他は殻付き焼きウニとウニの塩辛、佃煮、醬油漬けなど珍味オールスターである。



この店のメニューはこんな感じ。タマランチンである。上モノのウニは東京に集まっているのは確かだが、一工夫したウニ料理を豊富に揃えるこの店に来ると「わざわざ函館に来て良かったぜ」と叫びたくなる。

画像以外にも、ウニ入りの卵焼きやウニとトウモロコシのかき揚げなどをツマミに冷酒をクイクイした。こんな店が近所にあったら間違いなく成人病で早死にすると思いながら酔っ払う。


シメはウニイクラ丼である。どんなに満腹だろうと秒殺ぐらいの勢いでペロっと食べてしまう。どうして身体に悪いものほどウマいのだろう。

5年前だったら、この後ふらふら歩きながら函館名物の塩ラーメン屋に入ってしまうのがお決まりのパターンだったが、最近はそこまでのパワーは無い。

さんざんウマいものを食べたのだが、異常なドカ食いが出来なくなったことで加齢を痛感させられる旅となった。

変な結論になってしまった。

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