2017年10月13日金曜日

おばさん力


鈍感力、老人力などの「ナントカ力」という言葉の使い方がハヤっているが、最近つくづく思うのが「おばさん力」の底知れぬ恐ろしさ!である。

選挙戦だって小池さんの「おばさん力」が話題の中心になって、一時期は国の在り方さえ左右する勢いをみせた。

おばさんの定義は曖昧なので、ここでは私と同世代、すなわち50歳前後から上の年齢の女性を「おばさん力」の源に位置付けてみる。

そもそも、おじさん、おばさんという言葉には少なからず蔑称的意味合いがあるが、イマドキはそんな悠長なことは言っていられない。

男達が上から目線で、おばさん云々を語る一方で、おばさん達は独自の世界を構築して、事実上、社会の支配者!として君臨している。

松居一代しかり。少し若いが、豊田真由子、山尾志桜里の両センセイもそうだ。世間からどれだけバッシングを浴びようともヘッチャラだ。

バッシングを浴びる原因になった行動が「おばさん力」そのものである。猪突猛進というか、恥も外聞もなく感情で突っ走るエネルギーが物凄い。

世の男性達は、おばさんをディスっている暇があったら尊敬しちゃった方が賢明である。

昔からさまざまな事件、スキャンダルの影で関係者が自ら命を絶つ事例は数多いが、そんな選択をするのがたいていは男である。

統計的にも男性自殺者数は女性の2・5倍だとか。7対3の割合である。男が弱いのか、女性が強いのか、議論するまでもない。

まあ、男なんて突き詰めれば全員が全員、例外なく女性から産まれたわけだから、エバってみたところで勝ち目はない。

オジサンはオバサンに勝てない。大人の男達は、この事実を冷静に受け止めないと平和はない。

無理に頑張ったところで、私のように家庭生活からFA宣言するか、もしくは戦力外通告されるだけである。

その昔、法律問題が絡む揉め事に関わったことがある。こっちは仕事柄、商法だの民法だのを背景に論理的に話をしたいのだが、相手は「おばさん力」の塊みたいな人だったので難儀した。

難儀というか、まったく話が噛み合わない。こっちの話は最初から聞く気が無い。感情的に自分の思いや要求をぶちまけるだけ。駆け引きの要素すらない。

同じ時代に同じ国で同じ言語を使っている人だとは思えないほどズレまくる。いや、ズレではない。ただの空回りだった。

宇宙人とやり取りしている感覚だった。そりゃあ宇宙人と闘ったって勝てるわけはない。やはり、おばさんは味方に付けたほうがいい。そのほうが安眠できる。

一般的におばさんは、積極的である。行動力もある。恥ずかしいという概念が希薄だ。

なんでも前向き。でも自分のペースを崩さない。クヨクヨしないし、メンタルが強い。強いを通り越してたくましい。

若い女性と違ってヘタな媚びをうらない。妙な余裕がある。ついでにいうと世話好きで雑談という必殺技を得意とする。

雑談だって、一方的に持論を展開するのが基本だ。相手の話にはとりあえず否定から入るか、淡々と聞き流すかのどちらかである。

さすがである。男より寿命が10年ぐらい長いのも理解できる。

アレコレ書いているが、これは決して悪口ではない。真面目な話、私も時々おばさんになりたいと本気で思う。

一応、私は今の自分が若い頃の自分よりも好きである。生まれ変わるとしたら「オジサマ」になりたいのだが、それがダメなら「おばさん」に生まれ変わりたいと思う。

意味不明でスイマセン。

同窓会シンドロームみたいに中高年になってから、同年代の男女が恋愛に走るケースは多い。同年代ならではの安心感、同時代の共有感みたいな点で惹かれ合うようだ。

その感覚は分からなくないが、私個人としては「おばさん力」にたじろいで、ついビクビクしてしまう。

年の離れた女性が相手なら、こっちがオトナの余裕を演出して手玉に取ることも可能だ。でも、おばさん力を前にしたら私の演出や策略などは通用しない。コッパミジンだ。

おばさん力を前にするとヘビに睨まれたカエル状態になっちゃうのが、私の悲しい現実である。

私が若い女性のお尻を追いかけ回すのも、きっとそれが原因だろう。

2 件のコメント:

  1. 富豪記者様はオイラの分身かと。
    最後の一行に、何とも言えない納得感。

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    1. ポテ珍3号さま

      男の根っこはきっとたいして変わりがないんですよ!

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