東京出身。富豪になりたい中年男。幼稚園から高校まで私立一貫校に通い、大学卒業後、財務系マスコミ事業に従事。霞ヶ関担当記者、編集局長等を経て現在は副社長。適度に偏屈。スタイリッシュより地味で上質を求め、流行より伝統に心が動く。アマノジャクこそ美徳が信条。趣味は酒器集め、水中写真撮影、ひとり旅、葉巻、オヤジバンドではボーカル担当。ブログ更新は祭日以外の月曜、水曜、金曜。 ★★★スマホでご覧頂いている場合には画面下の「ウェブバージョンを表示」をクリックしてウェブ画面に飛ぶと下側右にカテゴリー別の過去掲載記事が表示されますので、そちらもご利用ください。
2018年1月12日金曜日
沖縄そばの魔力
「そば」と言いながらラーメンやうどんに似た独特の麺が特徴なのが沖縄そば。
以前からネット通販で取り寄せたり、物産展で購入したりと私の中では割と身近な食べ物である。
とはいえ、私にとっての沖縄そばは、あくまでソーキ(豚のアバラ肉)が主役。正直、トッピングの無い状態で食べたいとは思わない。
沖縄に行ってもワガママが言えそうな場合には、ソーキを大盛りにしてもらう。紅ショウガもたっぷり入れて、ジャンクな“肉麺”として味わう。
唐辛子を泡盛につけ込んだ調味料「コーレーグース」もドバドバ投入する。繊細な味にこだわる人には申し訳ないが、そんな食べ方だから、どこで食べても似たような味になる。
だからハズレがないという見方もできる。名店のこだわりスープを飲んでも、コーレーグースの入れすぎで味がよく分からないのが問題である。
年末に目的もなく沖縄に行った。予定がないから陶器の店を覗くか、散歩するか、酒を飲むか、ソーキそばを食べていた。
「琉球麺屋かりゆしそば」という店で食べたソーキそばである。ウマそうなそばが運ばれてきたのだが、カウンターにお決まりの紅ショウガが無い。これは事件である。慌てる。
よく見ると大きなボトルに普通のおろしショウガがてんこ盛りに用意されていた。いくら取り放題といえども「ソーキそばには紅ショウガ」と決めつけている私にとってはビミョーだ。
しかし、食べてビックリ。おろしショウガが妙にウマい。ソーキにも合うし麺にもスープにも合う。ドバドバ入れてしまった。
最後のほうは辛くて大変だったが、考えてみれば、紅ショウガが合うものなら“紅”じゃなくても構わないはずだ。
今度、牛丼や冷やし中華でも試してみようと思う。
この画像、人の家ではない。「すーまぬめぇ」という大人気そば屋の店先である。那覇の繁華街から遠く離れた住宅街にある。いそいそと行ってみた。
画像が上手に撮れなかったのが残念だが、人気店だけあって絶品だった。コーレーグースをあまり使わなかったから実に完成度の高い味だったのだろう。
ソーキとてびち(豚足)に三枚肉が載っている一品を頼んだが、どの肉も味付けが優しかった。スープも旨味タップリで全体に丁寧に作られている印象だった。
つけあわせにヨモギの葉っぱが別皿に盛られてくるのだが、野菜嫌いの私がちぎりちぎりトッピングしたぐらいだから健康志向の人にもオススメの店だった。
ソーキそばばかり食べていたので、ちょっと目先を変えてみようと試してみたのが「焼きそば」である。
縮れ麺の沖縄そばを使った焼きそばは麺の食感が独特でウマい。正統派沖縄そば店には置いていないから、ジャンルで言えば確実に定食屋系ジャンク料理である。
今回訪ねたのは壺屋にある「丸安そば」。乱雑でディープな店である。デートで使われることはないと思われる店。タクシーの運転手さんに人気があるらしい。
いやあ、なんとも素晴らしい一品だった。ウマいマズイという論評の外に存在するかのような輝かしい一品だ。
半熟卵をつぶして麺と絡めると濃いめの味が中和されて何ともウマい。男なら大好きな味だと思う。
混沌とした公設市場を抜けて、東南アジアの鄙びた路地のようなエリアの先にある店なのだが、味わいもそんな感じ。
オシャレに紹介されがちなガイドブックとは別次元の沖縄がそこにあった。那覇に行ったら立ち寄りたい店がまた一つ増えた。
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