東京出身。富豪になりたい中年男。幼稚園から高校まで私立一貫校に通い、大学卒業後、財務系マスコミ事業に従事。霞ヶ関担当記者、編集局長等を経て現在は副社長。適度に偏屈。スタイリッシュより地味で上質を求め、流行より伝統に心が動く。アマノジャクこそ美徳が信条。趣味は酒器集め、水中写真撮影、ひとり旅、葉巻、オヤジバンドではボーカル担当。ブログ更新は祭日以外の月曜、水曜、金曜。 ★★★スマホでご覧頂いている場合には画面下の「ウェブバージョンを表示」をクリックしてウェブ画面に飛ぶと下側右にカテゴリー別の過去掲載記事が表示されますので、そちらもご利用ください。
2018年3月7日水曜日
地味な日々
このところ地味な日々を過ごしている。インスタ映えみたいなキラキラ感はまったくない。でも、それが妙に落ち着く。
ちょっとマズいかもしれない。現役の男たるもの、もっとアクティブにブイブイ頑張らないと老化が進んでしまう。
週末によく会う娘に「パパはどんな一週間だったの?」といつも聞かれる。そのたびに「地味だったぞ」と答えて、叱責?される。
いつも娘が横取りしていくバレンタインのチョコが例年より少なかったことも問題視された。
2月は冬眠を決め込んで銀座通いもサボっていた。郵送でいくつもチョコはもらったのだが、例年の収集ぶり?に比べると減ったから娘としては不満顔である。
夜の街からいただくチョコは、有名店などの高級品が多いらしい。高校生の娘としては宝の山に見えるみたいで、来年の2月はちゃんと銀座に通えと諭されてしまった。
3月になった途端、スーパーのラーメンコーナーにアイツが帰ってきた。冷やし中華である。旬も何もあったもんじゃないが、私としては感激の瞬間である。
そんなことに感激しているのも地味に暮らしている証だ。自宅で冷やし中華に合いそうなチャーシューをあれこれ食べ比べしたり、トッピングを温玉にするか半熟ゆで卵にするかで真剣に悩んだりしている。
遊びに来る娘のために買っていたアイスクリームもすっかり自分自身の楽しみになってきた。自宅で一人のんびり甘いものを食べながらお茶をすすっている時間が以前より増えている。
加賀棒茶のティーバックが今のお気に入りだ。ほうじ茶系統の味なのだが、より甘味と深みと香ばしさがあって美味しい。
その昔、かこっていた女性、いや、親しくしていた女性の部屋を訪ねるたびに出してもらって以来、すっかりお気に入りになった。今では海外旅行に行く際にも持参するほどだ。
さてさて、話は変わる。
その昔、誰だったか忘れたが、著名な評論家のエッセイか何かで「自宅の近所で飲むヤツは出世しない」という趣旨の話を読んだ記憶がある。
最近、近場で飲むことが増えたせいで、その話をやたらと思い出す。案外マトを得た話だと思う。
近場で気軽に飲むのはラクチンだ。裏返せば、ハッスルしていないという意味でもある。少なくともエネルギッシュではないだろう。
その評論家サンの言いたいことは、何事も手近に済ましてばかりでは小さくまとまってしまうという警鐘だったのだろう。
どこで飲もうが大きなお世話だが、我が身のテンションの違いを思い起こせば、言わんとすることは分かる。
近場がホーム、遠征した歓楽街がアウェーだとしたら、アウェーの緊張感に身を置くことも大事なのは確かだろう。
別に緊張して飲めという話ではなく、ホームではどうしたってダラダラする。キリっとした立ち居振る舞いなど無縁だ。
それはそれで幸せだが、男にとってどこか気を張っている瞬間は大事だ。そういう感覚が錆び付いちゃうのは考えものだ。
中高年にもなれば、何かと疲れているからフヌケて過ごしたい。でもフヌケるのは簡単だ。少しだけでもキリっとする自意識を忘れないようにしないと、とことんフヌケてしまう。
自意識過剰と言われようとも、一応、そんな感覚は忘れないようにしたいものだ。
千葉のゆうです
返信削除棒茶、なつかしい名前です
私は金沢生まれなものですから、家でのむお茶はこれでした
色は茶色なので関東に来たときはお茶の色が黄色だったので
なんだ、これって思ったものでした
貴兄のほうじ茶系というのを読んでほうじ茶=棒茶、と
思っていた私は間違いを初めて知った次第です
千葉のゆう様
返信削除いえいえ、間違いではなく、地域特性みたいな感じではないでしょうか。
まだ東京で関西風のうどんが一般的ではなかった30年以上前に「うどんは黒くない」と四国の人に言われて、食の地域差を実感したことを思い出しました。