東京出身。富豪になりたい中年男。幼稚園から高校まで私立一貫校に通い、大学卒業後、財務系マスコミ事業に従事。霞ヶ関担当記者、編集局長等を経て現在は副社長。適度に偏屈。スタイリッシュより地味で上質を求め、流行より伝統に心が動く。アマノジャクこそ美徳が信条。趣味は酒器集め、水中写真撮影、ひとり旅、葉巻、オヤジバンドではボーカル担当。ブログ更新は祭日以外の月曜、水曜、金曜。 ★★★スマホでご覧頂いている場合には画面下の「ウェブバージョンを表示」をクリックしてウェブ画面に飛ぶと下側右にカテゴリー別の過去掲載記事が表示されますので、そちらもご利用ください。
2018年10月22日月曜日
赤坂ロウリーズ 牛の肉
牛肉より豚肉や鶏肉が好きなのだが、牛肉の中でもプライムリブだけは時々無性に食べたくなる。
肉の塊を低温でじっくり焼き上げるローストビーフの中でも、どこかの部位を使った上等なものがプライムリブと呼ばれるらしい。
ウンチクはよく分からないが、本場の英国風ではなく、アメリカ発祥の豪快な雰囲気を漂わすこんな感じのヤツである。
プライムリブを知ったのは学生時代だったと思う。その昔、列車内を模した内装の「ヴィクトリアステーション」というレストランチェーンがあり、そこで感激しながら食べていた。
その後、運営元だったダイエーの経営危機にともない、20年ぐらい前にはすべての店が姿を消してしまった。どこも経営を引き継がなかったのが今でも不思議だ。
その後、鳴り物入りで開業したのが赤坂にあった「ロウリーズ」である。確かヴィクトリアステーションが消滅しちゃってから、2~3年後のことだったと思う。
そこがオープンする何年か前に、仕事で出かけたアメリカでたまたま「ロウリーズ」本店に行く機会があった。
あちらでは、やや高級なファミレスみたいな雰囲気だったのだが、日本に上陸したら随分とオシャレに変貌していてビビった覚えがある。
やたらと高い天井が独特の高級感を醸し出す非日常的な空間だった。すぐに人気店になった。私も何度も通った。デートにも随分活用した。いわば思い出の店の一つである。
5年ぐらい前にビルの取り壊しによって恵比寿に移転してしまってからは、行く機会が無かったのだが、最近、赤坂に再出店したと聞き、いそいそと訪ねてきた。
以前の赤坂店とは雰囲気は違うが、それなりにゴージャスな印象だ。若い人なら感激しそうな造り。大人のデート場所としても良さそうだ。
ここ数年、いくつも日本に上陸したアメリカ発の高級ステーキレストランは、妙にバカ高い値段設定らしいが、ロウリーズはその点でも悪くない。
メニューが多くないせいもあるが、定番セットみたいな注文の仕方をすればそんなに高くはない。大げさな感じのフレンチなんかに行くなら私はこっちを選ぶ。
肝心な味のほうは、普通に美味しいという表現が適当だろう。ビックリするほど旨味タップリとかそういう類いではない。でも、プライムリブをグワシッとかじる快感は堪能できる。
年齢のせいで、霜降り牛肉がすっかり苦手になってしまったが、そういうヘタレた大人にとっては食べやすい牛肉だと思う。
しゃぶしゃぶやすき焼き、焼肉屋さんあたりでA5等級の霜降りとかいって仰々しく出てくる肉よりも私はプライムリブのほうが嬉しい。まあ、そのへんは個人の好みが。
つくづく、牛肉が他の何よりも好きだった若い日々が懐かしい。ステーキ1キロだって平気で食べたし、カルビだって5人前ぐらい軽々食べられた。
今では牛肉を食べるにしても、牛丼の肉みたいに煮込まれて出がらしみたいになったやつばかりである。
こちらは先日、銀座の小料理屋で出てきた肉豆腐である。黒七味をちょこっとふって酒のアテにするのが最高だ。
牛肉がメインというより、何かの添え物とか、付け足し的に出てくるぐらいがオジサマにとっては丁度良いのかもしれない。
こちらは大塚駅前の大衆酒場で食べた牛すじ煮込み。七味ドッサリでホッピーの相棒になってもらった。
これもコンニャクや大根あってこその味わいだった。もはや牛肉というより牛のカケラみたいな感じである。
今日は洒落たプライムリブの話を書いていたのに、結局、大衆酒場の出がらし肉の話に行き着いてしまった。
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