鶏肉はよく食べる、豚肉もまあまあ食べる。牛肉は滅多に食べなくなってしまった。食べた後が何となくダルい。重い感じになる。太田胃散をすぐに飲んでしまう。
長生きしているお年寄りはステーキなんかを平気で食べるから、まだまだ私も頑張らないといけない。
先日、最愛の娘が誕生日を迎えたので溜池山王にある「ロウリーズ」にプライムリブを食べに出かけた。幸せな時間だった。
牛肉が苦手になったはずだが、美味しくてムシャムシャ食べた。気分のせいもあるだろうが、調理法というか、脂の落ち方にも関係があるのだろうか。
アッサリというほどでもないが、変なしつこさがない。赤身部分はとくに美味しい。たまたま骨付の部分を出されたのだが、骨の周りまでかじりついてハッピーだった。
いにしえのプライムリブのファミレス「ヴィクトリアステーション」がバブル崩壊後に撤退しちゃって以来、プライムリブは身近な食べ物ではなくなってしまった。
ロウリーズも悪くないのだが、そこら中にあるわけではないし、かなりカッチョ良い路線の店だ。仕事終わりに同僚と気軽に食べに行くとか、どうでもいい女性と義理メシに行くとかの使い方には向いていないのが惜しい。
でも、娘との節目のディナーみたいな使い方にはもってこいだろう。若者である娘はハッピーだろうし、牛肉が苦手な私もハッピーだったのだから、それで充分である。
最近、赤身肉が復権してきたようで何よりである。気の利いた鉄板焼屋さんではパサついていないしっとりと旨味のある赤身肉を出すようになってきた。
とはいえ、近代ニッポン人が勘違いしてきた霜降りこそ絶対!みたいなイメージのせいで、テキトーな店ではビチャビチャベチョベチョした牛肉が出てくる。
若い頃ならともかく、大人としては厳しい。マグロだってトロが苦手で赤身を好む私などは霜降り牛肉を見るだけで、パブロフの犬のように太田胃散が欲しくなる。
不思議なことに牛丼はムホムホ食べられる。出がらしになっちゃえば大丈夫なわけだ。私の味覚が安っぽいのだろうか。実際、叙々苑だろうが、うかい亭だろうが、霜降り肉を食べるなら大衆酒場のやきとんを頬張るほうが心底嬉しい。
若い頃は好きな肉の順番は当然のように「牛、豚、鳥」だったが、今では「鳥、豚、牛」である。もっと言うなら「馬、羊」なども「牛」の前に位置付けるほどだ。
豚だったら揚げものたってヘッチャラだ。この画像は銀座の人気店「羅豚」のとんかつ。豚しゃぶとともにワシワシ食べた。
ここの豚しゃぶは、ドッサリのネギが投入された鍋に豚肉をくぐらせて、蕎麦つゆで食べるスタイル。ネギ効果もあって結構な量でも食べられる。
ツマミや一品料理も多く、しゃぶしゃぶ専門店というより高級居酒屋といった風情だ。値段も手頃だし、使い勝手が良い。
鳥肉はいうまでもなく中高年の味方である。基本的に軽やかである。ぶよぶよしていない真っ当な鳥なら毎日だって喜んで食べる。
皮さえ除けばカロリー的にもかなりの優等生だし、他の肉よりも漠然と健康的な気分になる。
温玉を載せたそぼろ丼である。銀座6丁目にある「串銀座」で食べた。無敵のナンチャラ卵という逸品を使ったこの店の温玉が大好きで、それを目当てに時々訪ねる。
そんな温玉をしっかり目に味付けされたそぼろとグジャグジャ混ぜながら食べる。いやはや単純明快かつ素直に美味しい。
そぼろ丼という地味な食べ物で悶絶しちゃうわけだから、やはり鳥肉は偉大な存在であり、私にとってアイドル№1である。
0 件のコメント:
コメントを投稿