脂っぽい食べ物が続くと吹き出物が出来やすい。私の場合、決まって左アゴの下あたりにプチっと出てくる。
その昔はニキビと呼んでいたが、この歳になってそんな言い方をすると世間から怒られる。あくまで吹き出物である。
揚げ物が続くとほぼ確実にヤツは誕生する。困ったものだ。分かっているけどやめられない。
それにしても揚げ物ってなんであんなに美味しいのだろう。
ハムカツの下品なウマさ?にはバンザイ三唱したくなる。ハムという既に完成した食べ物に衣を付けて揚げちゃって、そこにソースをかけて味わう下劣さが最高だ。
近頃は単価を上げたい理由なのか、下品なイメージを払しょくするためか、厚切りハムカツなどという迷走した?メニューを目にする。やはりハムカツのハムは薄いのが正解だ。
私の場合、幼い頃からカツとかフライという言葉を聞くとヨダレが出る特異体質なので、今も時々がっつりと揚げ物を摂取しないと元気がなくなる。
フライと聞くだけで落ち着かない気分になる。野球を見ながらセンターフライ、キャッチャーフライなどと聞くだけでヨダレが出たこともある。ウソです。
さてさて、なんとなく揚げ物を食べない日がしばらく続いていたある日、「トンカツが食べた~い!」という黄色い声に促されて、揚げ物ざんまいディナーに出かけた。
出かけた先は日本橋コレドの中にある「平田牧場」。7,8年ぐらい前までは銀座にも路面店があったのだが、今はコレドやミッドタウンといった施設内にいくつか店舗があるようだ。
トンカツ以外のメニューも多いので、揚げ物を肴に焼酎をかっ食らうという使い方に向いている店だと思う。
特厚ロースと棒ヒレという両雄?を基本にエビフライやカキフライも注文する火加減も適度で見るだけでハッピーになる。
昔はこれに加えてメンチカツや豚ロース味噌漬け焼きなんかも頼んでいたから、随分と少食になったものである。
数多くのトンカツの人気店を食べ歩いてきた経験から言わせてもらうと、こちらの店は衣がいまひとつである。肉はウマいのに実にもったいない。
変な話、衣を半分剥がしたぐらいが中身の美味しさを感じられる。もちろん、総合的には充分ウマい部類に入る店だとは思う。じゃなきゃ行かない。
「東京とんかつ会議」に出てくるようなこだわりの名店に比べると、ちょっと衣が残念というレベルの話である。
その代わり、酒の品揃えやツマミメニューが豊富だから、ダラダラ飲みながら過ごせるという点で魅力的である。トンカツをベースにゆったり飲める店って意外に少ない。
芋焼酎をロックでチビチビやりながら、トンカツを食べると幸福感に包まれる。
トンカツといえば白ご飯と合わせるのが大原則だが、芋焼酎の肴としても抜群だ。ご飯と一緒に味わうあの絶妙な組み合わせとは別な美味しさを楽しめる。
エビフライは1本から注文できるのも有難い。これ1本で牛丼が2杯食べられる値段だが、タルタル人である私としては必ず注文する。
ホントは3本ぐらい頼みたいのだが、同行者に変人と思われることを恐れて実現していない。
レモンの絞り汁&タルタルで1本、タルタル&ソースで1本、ソースだけで1本。そんな3種類を前菜にして、その後でロース、ヒレそれぞれのトンカツをむさぼり食いたい。
最近は牛カツというジャンルが人気を集めている。チキンカツも唐揚げとともに根強い人気だ。
でも、やっぱりカツといえばトンだと思う。
さんざん飲んで食べて幸せだった翌日、お約束のように吹き出物がプチっと出来ていた。あれだけ食べれば当然の報いだろう。
富豪記者様
返信削除東京とんかつ会議を視聴している貴重な同志がいたとは驚きました(笑)。
是非、今度富豪氏のとんかつランキングを発表してください。
ちなみに、富豪氏が殿堂入りとおっしゃってた高田馬場の成蔵は
3月に閉店し南阿佐ヶ谷に移転したそうですね。
(馬場は元スタッフの方が「なりくら」として営業されてるそうですが)
コメントありがとうございます!
削除あの番組が終わって寂しいです(笑)
なりくら、そうだったんですね。知らなかったです。