現役独身男!である私だから時には妙齢の女性を連れ立って食事に行く。オジサマだし下心も一応あるから吉野家とかサイゼリアには行けない。ロイホぐらいで満足して欲しいのだが、私の見栄もあってそこそこ値の張る渋い系の店に行くことが多い。
見栄心ってこういう時に厄介である。鰻を食いたいなどと要求されても今どきのカジュアルな安い店に行けばいいのにわざわざ老舗の高級店に行ってしまう。私自身も食べるならウマいほうがいいから仕方がない。
思えば鰻屋さんにはずいぶんと女性連れで出かけてきた。情緒のある渋い鰻屋さんにふらっと立ち寄って一人で晩酌したほうが精神衛生上は良いのだが、私の中の現役魂?のせいでついついデート気分で行ってしまう。
考えてみれば若い人からすれば鰻のタレも焼鳥のタレも同じようなものだ。値の張る鰻より焼鳥を選べばコスパは格段に良くなるのに残念なことである。
鰻の他には寿司屋か蕎麦屋も多い。おやじメシ?ばかりである。この理由もビミョーに見栄心が影響している。
鰻や寿司、蕎麦といえば江戸っ子の人気メニューである。「西のほうの食べ物はさ~」などとイチャモンついでにウンチクを語りながら江戸の食の変遷などを得意になって語るためにそうした店を選んでしまうのかもしれない。
お寿司屋さんの場合は必然的にカウンターに横並びで座る。とかく女子にはミニスカートで来てもらいがち?な私としては横目でチラチラ脚線美を眺めることも楽しみの一つである。
「ナマのトリ貝は今しか出会えない貴重なネタなんだよ。ナマだよナマ」とか語りながら目線は隣のナマの脚、頭の中では別のナマを妄想している。バカそのものである。
向かい合わせのテーブル席ではせっかくの脚を拝めない。そんな不純な動機で選ばれるお寿司屋さんも気の毒である。でも男の行動原理なんて案外そんな些細な理由で変わってくるものだ。
フレンチやイタリアンにはほぼ行かない。高級店の値段設定にビビっているのか、へたな野菜料理が出てくることにビビっているのか、そんなビミョーな心理が影響している。情けない話だ。
考えてみればフランスやイタリアには何度も足を運んで現地であれこれ食べてきている。そのあたりのウンチクでも披露してスマしていればいいのにナゼか選ばない。きっと高級西洋料理屋さんの高尚ぶった雰囲気自体が苦手なのだろう。
だいたい私は人前では太っ腹な態度をしがちだ。だからそんな様子を察知したソムリエに高価なワインを勧められたり、奇天烈な料理名の内容を女子から尋ねられても答えられないことにビビっているのが実際のところだと思う。
見栄心とビビリ心。私の場合、女性を前にすると必ずこの2つがごちゃごちゃになる。あれこれと雑学的ウンチクを披露して感心させたいという見栄と、逆に不得意なことや姿を見られたくないというビビった気持ちだ。
男子なら誰もが共感する話だと思う。男ってやっぱりバカだから得意なことでマウントをとりたい心理はいくつになっても消えないのだろう。一方で恥をかくことだけは何があっても避けたいという小心者の部分も隠せない。実に野暮なことである。
いま思えば若かりし頃は年上の女性と付き合うことが嫌いではなかった。自分の若さを武器にして、あえて知っていることでも知らない顔をして相手の話に感心して褒めまくったりした。面倒な時はたいていそうしていた。単なるぶりっ子である。
今の私は中途半端に「教えたがり」「語りたがり」になってしまい、昔とは逆にメンドーな話ばかりする野暮な男になってしまった。女性陣も昔の私と同じでメンドーだからぶりっ子反応をしているだけかもしれない。
まあいいか。私自身が楽しければそれで良しとしよう。
助平心満載で結構毛だらけ猫灰だらけでございます。よろしいのでは!生涯現役?の心意気に座布団3枚。
返信削除年を取ると男も女も面倒なお人になります。90歳何が目出度い?状態に。
返信削除ゆうこさま
返信削除コメントありがとうございます!生涯現役じゃないと退屈ですからね!奮闘します!