2025年10月1日水曜日

銀座の酒とサイゼの酒


先日受けた血液検査では「γ-gpt」の数値が正常値になっていた。ビックリである。10年、いや20年、いや、30代以降は正常値だった記憶がない。正常値の3倍、5倍だったらちゃんと注意してきたのだろうが、正常値を2割、3割程度超える程度だったから気にしたことはなかった。

 

別に大酒飲みじゃなくても普通に酒を飲む人なら多少は数値が高くなるのが当たり前だと信じ込んでいた。大のオトナでも正常値になることがあるんだと妙に感心してしまった。まあ、考えてみればこの半年は節制生活だったから酒を飲む量もかなり減っていた。

 

とりあえず15キロ減になった体重を何とか維持している。でも最近はちょっと怪しくなってきた。先日も酔って帰宅した後にウーバーで牛丼を頼んでしまった。白米はかなり残したが半年ぶりの自分らしい行動をちょっと誇らしく?感じた。バカである。

 

体重が減ったことと関係があるのかどうかわからないが、このところ酒を飲み過ぎても以前ほどキツくない。以前なら飲み過ぎるとビミョーにムカムカしちゃったのだが最近はそれが無い。しばらく酒を減らしていたから肝臓も元気を取り戻したのだろうか。

 

先週はやたらと飲む機会が多かったのだが、飲んだ後のムカムカや二日酔いで困ることがなかった。気のせいかもしれないが、だとしたら気のせいも大事だ。

 


 

夜の銀座にも何度か足を運んだ。以前ほど通わなくなったが、多少は付き合いもある。私はかなり義理堅いし綺麗な女性にお世辞を言われるのも好きだから、まだそちらの活動は引退していない。

 

やはり時には華やかな空気感の中でちょっと気取ってイケオジのフリをすることも必要だ。自分がまだ現役だと確認するためにも大事なことかもしれない。

 



クラブ活動はその日の2軒目、3軒目になるからそこそこ飲んでからの参戦だ。それでもせっせと水割りのおかわりを用意されるとグビグビ飲んでしまう。クラブ活動ではオールドパーを定番にしているのだが、最近はオールドパーの味が妙に美味しい。

 

オールドパーは独特の味だから好みが分かれる酒だ。私自身、正直言えばそんなに好きな味ではない。それでも祖父の代からのいろんな物語にあやかって銀座ではオールドパー一辺倒だ。最近になってウマく感じるのは年齢のせいだろうか。謎だ。

 

「座っただけでウン万円」といわれる銀座だが、おかしなもので、あれが「座っただけで2千円」だったら有難みも面白みも無い。変な話だが非日常感みたいな部分が銀座を銀座として成り立たせている一番の理由だ。

 



そのために独自の矜持をもって働く人々がそんな世界を支えているのも確かだ。昔よりはそういう濃厚さが薄れてきているが、それでも他の繁華街とは一線を画す。世の中すべてがマイルド化、均一化、平準化してきた今だからこそ、あの街の神秘性というか、良い意味での排他性は維持されてほしい。

 

妙に高い酒の話を書いたついでに妙に安い酒の話も書く。

 

先日、初めて「サイゼ飲み」を体験した。良心的な値段で人気の「サイゼリア」である。バンド練習の後でメンバー5人ほどで行ってみた。

 

いやはや感動の一言である。オッサンたちで長居したことを反省したくなった。あんな値段で食べて飲めるなら若者のオアシスである。メニューを見てあそこまで価格を抑えていることにひたすら感動した。

 


ワインはたいていのボトルが1000円だ。白だの赤だの悩むヒマがあったら両方頼めば済むし、なんならシュワシュワも1000円だ。一品料理も500円を超えるものを注文すると富豪みたいな気分になるほど安い。ただただ企業努力に敬服する。

 

結局、ビールの他にワインを5本ぐらい頼んでアレコレと食べ物も注文して一人あたり3千円を切ったような金額で済んだ。安かろう悪かろうではなかった点に感動した。

 



座っただけでウン万の店だろうとサイゼリアだろうと酒を飲むという行為はあくまで楽しさが前提じゃないといけない。あたりまえの話だがこの歳になるとつくづくそう思う。

 

ヤケ酒や悲しい酒をいかに少なく済ませられるか、人生後半戦は案外それとの闘いのような気がする。

 

 

 

 

 

 

0 件のコメント:

コメントを投稿