2026年4月22日水曜日

すき焼き、焼鳥

 

飲食店を新たに開拓する気持ちが湧いてこない。何だかシャバダバな感じだが、ある意味では間違いのないウマいものを食べられていると自己固定する日々だ。先日、すき焼きが食べたくなったのだが、職場から近い京橋の「婆娑羅」に迷わず向かった。

 



この店ではトマトすき焼きが人気だ。そう聞くとヘンテコな料理にも聞こえるが私に言わせれば実に真っ当だ。肉の他はトマトとタマネギのみ。余計な野菜が少ないから個人的には気に入っている。

 

野菜嫌いな私でも味の濃いトマトは普通に美味しく感じるし、タマネギはなぜか好物である。白菜や春菊というすき焼きの定番野菜が出てこないことは有難い。

 



この店の名物が文箱八寸というシロモノだ。すき焼きの前に出てくる。これが妙にウマい。数えきれないほどの品数の前菜的なものが一口づつ用意されている。酒のアテに抜群だ。これを肴に一献やっているうちにメインのすき焼きを店の人が作ってくれる。

 

すき焼きの割下とトマトの味は相性が良い。タマネギも然りだ。すき焼きを受けるタマゴもこの店では少し温かい状態で提供される。こういう気配りは嬉しい。

 



 肝心の肉はもちろん間違いないレベルのものが出てくる。標準の黒毛和牛で充分にウマい。上級ラインとして松阪牛も用意されているが、牛の場合、上級になればなるほど霜降りになるのが普通だからあえて敬遠している。

 

すき焼きが目当てというよりこの店では最後に出てくるパスタが素晴らしい。すき焼きを作った後の割下をベースにお店の人が作ってくれるのだが、この和風フェットチーネにはいつもホッコリする。トマトも牛肉もこれに辿り着くための露払い役みたいなものかもしれない。

 



割下という日本人が生み出した“国宝級ソース”の使い方が実に巧みなお店だと言えよう。すき焼き専属みたいなイメージが強い割下だが、他の料理の調味料としてもなかなかニクい働きをする。

 

私が自宅で愛用している「TKG専用醤油」も割下の風味がほんのり感じられる点が気に入っている。「人形町今半」ブランドの醤油だが、人形町の直営総菜屋でも買うしネット通販でも買ってしまうほどだ。生卵かけご飯ファンには絶対におススメ。

 

続いては焼鳥の話。かつてはウマいと評判の焼鳥屋さんを随分と訪ね歩いた。大衆店、高級店を問わずアチコチに出かけるマメさがあったが、最近はあまり焼鳥欲が高まらない。

 

移転する前の六本木「鳥長」や文京区の「蒼天」などわざわざ出向く店もいくつかあった。その後、今は椎名町の外れにある「とりんと」という大衆店にハマってそこばかり訪ねた。中央区民になってからは新富町の「義常」、「さくら家」あたりに何度も行ったのだが、それぞれ最近は行っていない。

 

いま時々行く店は銀座にあるその名も「串銀座」ぐらいだ。変な話、焼鳥自体は特筆するほどではないし値段も安くない。でもここの「温玉」に惚れている点と内臓系の刺身が出てくること、あとは何より掘りごたつの個室でタバコが吸えることが魅力で活用している。

 

私もよく自宅に取り寄せている大分の「蘭王卵」を使った温玉がひたすらウマい。たいていお代わりしてしまう。おまけにシメには温玉そぼろ丼をほぼ毎回注文する。居心地と温玉が目当てなどというと焼鳥をしっかり焼いている大将に申しわけない気がする。

 



 

世の中にはウマい焼鳥屋さんは星の数ほどある。職場や自宅の至近距離にだって真面目に探せばそういう店はいくつも見つかるはずだ。せっかくの都会暮らしだから新規開拓しないともったいないような気もするが、ついつい決まった店ばかりに足が向く。

 

私の友人にラーメンブログを書き続けるためにわざわざ遠征していろんなラーメンを食べ続けている男がいる。同級生だ。そう考えると私に開拓精神が無いことを歳のせいにはできない。

 

せめて中央区界隈だけでももうちょっとマメマメしく動き回ってみようと思う。

 

 

 

 

 

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